いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

映画『チョコレート・ファイター』

2010年07月08日 14時42分07秒 | 俺のそれ
いや、驚きの一言。
主役のタイ人少女は、驚嘆に値する演技だった。ちょっと「花団」の井上真央に似ているな、と思った。

まず、格闘の身のこなし。既にジャッキー・チェンばりの素晴らしさ。体の軽さとバランスは、凄いとしか言いようがない。まるで格闘ゲームの”型”っぽい、卓越した体の捌きは本物の格闘家のようだ。
実際、作中では格闘映画(ドラマ)や格闘ゲームなんかを見て覚えている部分というのが圧倒的に多い、という設定になっているので、至極当然ということになり、その矛盾の少なさというのが本物らしさをより際立たせている。ダンスやバレエの演技というか振りとかと似ていると思うが、自分の体がどう動いていて、周囲からどのように見えているのか、というのを自分の体で把握できるというのはとても難しいんだろうと思う。それ故に、格闘シーンの”型”の美しさというものが本当に凄いな、とただただ驚くばかりだ。

軽量級(例えばジャッキー・チェンとかジェットリーとか)にありがちな、打撃の弱さというのも若干は気になるかもしれないが、少女とは思わせないような力強さのある演技に、「本当にぶっ飛びそう」と思わせる程の魅力がある。
この映画は、主役の少女の見事さは勿論なのだけれど、ヤラレ役の所謂ザコキャラの方々が、かなり凄いんだろうなと思った。うまいんだ、ホント。だからこそ、少女の格闘技の冴えが存分に引き出されているのだと思う。

監督の趣味?なのかもしれないが、終盤の格闘シーンでは「酔拳」使いの如き体捌きを採用しており、ゲームキャラのじいさんがうっかり思い浮かんだ。敵役の男も、まるでゲームキャラの一人のような変則格闘技を繰り出すので、現実には不可能と思われるような格闘ゲーム中の対戦を、実写で挑戦したという感じ。要求に応えられた少女は、ホント凄いわ。


少女は長年カンフーをやっていた経験者とか、ムエタイ経験があるとか、そういう人なんでしょうか?
膝蹴りの美しいことといったらないよ、あれは。

一見の価値あり、どころじゃなく、百見の価値あり、と言っていい。
ちょっとキワっぽいシーンがあるので、残虐さに少し気をつけてね。