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敗北を重ねた米国外交

2010年07月25日 18時57分27秒 | 外交問題
だから言ったでしょ(笑)。神様も見てる、って。

もう一度、これまでの経過について振り返ってみよう。

5月時点では、圧倒的有利な立場に立っていたのが米国サイドだった。誰も当方の言うことになど耳を貸そうとはしなかったでしょう?(笑、当たり前か)
日本のマスコミは外務省と一緒になって、大いに宣伝活動を手伝ってくれたというわけだ。鳩山総理に日米共同宣言を出させるところまで追い込めた。ここまでは、米国サイドの思惑通りに事が進んだ、ということである。お陰で、こっちは連敗続きだったわけさ。ぼくにとっては、まさに絶望の1週間だった。完敗宣言まで出したんだから(笑)。

だけど、ぼくは、諦めるのを止めた。
戦い続ける方を選んだ。この代償は払ってもらう、ってな。日本政府や外務省、そして日本のマスコミには見放されたが、ネットの世界は広大だった。捨てる神あれば拾う神あり、だ。


あれほど威勢の良かった米韓は、6月に入って以降、急速にトーンダウンしてゆく。特に米国の後退は、韓国をやきもきさせた。安保理の日程にはうまく乗らず、サミットにも呼ばれない韓国には、事態を動かすだけの外交力もチャンネルもなかった。ひたすら米国頼みだった、ということだ。その米国は局面打開策を考えつかないでいた。有効な反論さえも思いつかない状態に陥ったわけだ。

米国の立場がいかに脆弱なのかを”露わ”にしたのが、まさしく露西亜だった。ロシアは当初から韓国発表の調査結果を鵜呑みにはしていなかった。多分、潜水艦の運用実績の蓄積が相当あることも、その一因かもしれない。常識的に考えて、哨戒艦を魚雷攻撃で沈没させるというのが、実際どれほど困難なことか、ということを理解できていたからであろう。そして、独自調査団を送り込んで、現物を確認した、というわけだ。その結果は、「なるほど、やっぱりな」というものだった。

米国は慌てて米露首脳会談をサミットに合わせてセッティングし、何とか安保理での協力姿勢というものに期待を賭けたわけである。だが、それも思ったようにはうまく行かなかった。この結果判定は、G8でのロシアの行動を見れば、明らかだった。
6月初旬に、韓国入りしていたロシアの独自調査団が帰国し、「合同調査団の調査結果は疑問」と、はっきり判定を下した。これを受けて、24日に米露首脳会談を行い、27日にはG8首脳宣言が出された。この時点で、ほぼ米国の後退が確定的となったわけである。
ネット上の場末のブログだの、怪しげな匿名工作員の充満している掲示板だの、そういうところに書かれる意見ではない重みというものがあるのだ。それこそが、ロシアの調査団の評価だったのである。

こうして、米国の敵役である中国とか、北朝鮮なんかがいないG8サミットでさえ、思い通りに事を運ぶことができず、敗北感が濃厚となってしまった、ということである。
哨戒艦沈没に関するG8首脳宣言について

因みに、はじめは下手に出て、ロシアに協力を要請したのに首脳宣言での後退だったので、今度は「圧力をかけちゃる」ということになって、ロシアのスパイ組織一斉摘発に踏み切ったんだろうと思いますね。ベタな映画みたいな話なんですが、現実はそういうものかもしれない、ってことですな。黄門様が「痛めつけてやりなさい」とか命ずるのと一緒(笑)。

 何とか宜しく頼むわ→ヤダよ→じゃあ今度は締め付けてやるぜ

まさに、飴と鞭www。

いずれにせよ、サミットでは韓国がいない、中国も首脳宣言の文言には入れない、北朝鮮なんて勿論いない、ということで、主要な反対者というのはロシアくらいしかいなかったわけで、それでもなお「後退」だったわけですから、米国の敗北感といったらなかったわけです。


次は、安保理に舞台を移しました。
ここでも、米韓の主張というものが大幅に後退するということになったわけです。
苦杯をなめた米韓外交~韓国哨戒艦沈没事件

北朝鮮の主張にも配慮が示され、必ずしも韓国の立場が有利というものでないことは明らかとなった。この敗北が、米韓の「2+2」実施となり、ヒラリー&ゲーツの声明が出されたわけである。ここでも、当然のことながら、言葉を濁す始末。

安保理での完敗で傷を舐め合う米韓

米韓共同声明で確実となった米国の及び腰

頭が悪いなと思ったのは、米国がやればやるほど敗北感が確実になってゆく、という、まさしく悪循環であるのにも関わらず、次々と舞台に登場してくるんだよね。ぼくなら、安保理の後に引っ込むだろうと思うけど。少なくとも、ASEANにまで登場しようとは考えないだろう(笑)。
このストーリーを書いたのは誰?
まさに墓穴を掘る、の図だな。


まあ、焦る米国としては、北朝鮮が参加してくるわけだし、中国はいるし、韓国にだけ任せてはおけない、という心配をしたんだろうと思いますね。ああ、日本の外務省も存在してはいますが、何の役にも立たないことは明白なので、数には入ってませんな。最初から眼中にない、味方としてでさえ「カウントされない」ということでしょう。ま、これは当然ですな。
なので、米国は心配のあまり、異例中の異例ながらARFに参加を決めてしまったというわけだ。バカだな。こういう時には、放置の方がまだマシなんじゃないのか?まるで、子供の喧嘩に親が出てくるみたいなもんで、韓国に任せてやらせておけばよかったものを、米国が自ら出張ってくるからこそ、余計にダメージを食らうんじゃないの(笑)。恥の上塗りとなってしまったわけだ。
しかも、米国単独で参加だと恰好悪いからって、ロシアに声を掛けて一緒に誘って参加だなんて、まるで取ってつけたような対応ぶり。これが笑いを誘わないはずがない。

ARFの議長声明なんて、これまでの経過からすると重きが最も軽いものになっているのに、そこでさえ敗北。米韓の影響力がここまで落ちているということを、改めて実証してしまうことになったわけだ。あれほど、外務省だとか米国のお先棒を担いできた日本のマスコミでさえ、「ああ、またか」という反応になってしまい、もう誰も「実行犯の北朝鮮を一斉に非難、制裁決定」とかの見出しを打てなくなったじゃないですか。


ポーカーや麻雀なんかでも、こういうことってあるんじゃないですか?
ドツボにハマっている時には、やればやるほど負けが込む、というやつですな。「いや、まだ負けてない、挽回できるはずだ」と無駄に頑張るからこそ、こうなるって話だ。
安保理での完敗、情けない米韓2+2の声明、そしてトドメがARFでの敗退決定、と。しかも、国際会議の重要度がダウングレードとなっているのに、それでもなお敗北、と。

まんまとハマってくれて、ありがとう。
安保理に続き、ARFでも完敗、ご苦労さんです。


日本のダメ連中と結託してやるからこそ、こんな有様になるわけで。


オバマ政権に挽回チャンスは、まだあると思いますよ。

本当に挽回したければ、組む相手を選べ。


犬どもと一緒になってやる限り、応援することはできない。対決を続けるまでだ。しかし、こちらの主張をある程度認め、譲歩できるということなら、全力で支え応援するということを考える。

その勇気と決断が、ホワイトハウスにあるかどうかである。

日本の菅政権やDPJには、そうした決断力は備わっていない。胆力もない。
だが、米国側が要求するという局面ならば、違った展開はあり得るかもしれない。それには、まず譲歩、だ。

普天間を返していただく。
沖縄海兵隊は、県外移転、これを確約してもらう。たった今、じゃなくてもよい。
しかし、沖縄県民に米国が絶対の約束をしてくれ。いついつまでには、全部撤退する、と。日本政府の約束なんて、当てにはできない(残念ながら)。しかし、米国ならば約束を信じてあげることが可能だ。


その約束がない限り、応援することはできない。
約束とは、米国との信頼関係があればこそ、ということの意味を考えてほしい。沖縄の人々は、日本の政治家なんかを信じるより、多分、合衆国政府の言うことの方を信じるはずだ。