いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

出口なきTPP賛成論

2011年11月08日 20時09分14秒 | 政治って?
また、チャレンジャーが現れたな。
生命保険会社の偉いシャチョさんだって。
まさか、拙ブログのフランス人称賛の「国語」記事読んで、こんにゃろ、と思ったわけでもないとは思うが(笑、偶然だ)。


>http://diamond.jp/articles/-/14765


議論の仕方がおかしい、というのは、部分的に同意、だな。
推進派の挙げてる理由というのが、「開けばよくなる」とか「遅れをとる」とか、意味不明の精神論的なものばかりだったので。殆ど唯一に近いのが、「GDPの10年0.54%」という、具体的な数字、だ。
が、これも、「貨幣供給量1%減少」を改善する効果の方が、恐らく「政策効果が高い」ということには、抵抗できないであろう、という話だ。


さすが、生保会社の社長さんだけあって、「命の値段」も数字ではじき出せる、という信条なのかもしれない。まあ、交通事故の逸失利益の計算方法とか、現実問題としては、あくまで数字だからね。

しかし、何でも数字で答えが分かるなら、誰も苦労はしない。
この社長さんの論説の馬鹿げている所は、数字で解決できる、答えが分かる、ということなら、既に簡単に決着がついているだろうに、ということに考えが及ばないことである。
誰かが、正解の数字を示せばよい。正しく分かる人間が、その数字を提示できるでしょう、と言っているのだよ。

だが、推進派の挙げる数字というのは、0.54%(/10年)である。これをもって参加すべきだ、ということならば、「国語否定」「算数肯定」という社長さんの短絡思考が明らかとなる。


恐らく、出口社長ならば、答えられるのだろう。
例えば、牛肉価格が低下することで、日本での消費量が増大するとしよう。その結果、増加した牛肉生産に伴う温暖化効果は、どのくらいのコストとなるであろうか?
それとも、牛肉飼料消費量増加で、貧困国における食糧需給の悪化はどのくらいの損失を招くであろうか?
農業生産劣位国において、農業従事者が離農した場合の失業に伴うコスト増加というのは、どれくらいであろうか?それとも、自動車産業の雇用増(笑)で吸収できるのであろうか?

数字で語る、というのは、そういうことだ。
是非とも、語ってくれ、と言っているのだよ、出口社長。
算数が得意なんだろうから、きっと国語を必要とすることなく語れることであろう。

少なくとも、「反対派の意見は根拠に乏しい」、と主張する人なのであれば、賛成の根拠となる数字を、提示するべきだろうね。



今度は、国語で語ってみようか?

「この生命保険に加入すべきだ」
と保険会社の営業マンがしつこく加入を勧めた時、
「内容がよく分からないので、入りたくない」
とこちらが断っているのに、「加入を拒否する根拠に乏しい」とか言う保険会社の社長さんが世の中には存在する、ってことなのかもね。

加入すべき、という根拠を示して下さい、商品の内容をきちんと説明して下さい、と要求すると、入る方が得だ、としか言わない、みたいなもんだ。

じゃあ、数字を出すから、と営業マンが言うので、確認してみたら、こんなのだ。

・10年間の払込額よりも、受取額が0.5%多い

たったこれだけ?そんなに勧めるのに、これっぽっち?

しかも、本当に0.5%多いかどうかは、運用実績次第です、って、それは不確実な数字なんじゃないのか。予定の利率、みたいなもので、途中でいくらでも引き下げられたり、マイナス運用になったりするんだよね?
過去の運用実績を見せて、と求めても、情報がないとか答えは分からん、みたいなことを言うだけ。こんな勧め方あるか?
だったら、他の商品とかの方がよくないか?と思って、「じゃあ、いいわ、いらない」と断ると、数字で断れ、ときたもんだ。

だって、長年払い続けるわけだし、途中脱退も大損だろうから実質抜けられないわけだよね。今後、他の使い道が必要になるかもしれないから、この生命保険にそんなに資金を投入できないわ、リスクがあるもん、と断っても、根拠に乏しい、と言われると。

過去に、保険商品で酷い目にあった事例があった、だから用心しているのだ、と言っても、カナダや豪州の件はたまたまだ、韓国の件だって関係ない、と営業マンは言い張るわけだ。
「保険会社が一緒だから、怖いんだよ」というこちらの意見を、社長さんは理解できないんだそうで。算数じゃないから、認めん、と。そうですか。

そんな保険商品は、クソだろ、いらねえんだよ、って話。
勧誘してる営業マンは、ペテン師なんじゃねえのかよ、っていう、「国語」だな。

ああ、算数ではないから、ダメな議論、ですか(笑)。



仙谷に農協を批判する資格はない

2011年11月08日 17時37分27秒 | 政治って?
仙谷という人間の、その場しのぎのズルさが手に取るように分かる。

>http://www.asahi.com/politics/jiji/JJT201111070081.html

TPP早期参加表明を=「農協は何をしていたか」と批判―仙谷氏

民主党の仙谷由人政調会長代行は7日、都内で開かれた内外情勢調査会で講演し、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題について「ルールづくり(への参加)により、日本の得意技を発揮するチャンスとなるのがTPPだ。野田佳彦首相にも早い機会に交渉参加すべきだと言いたい」と述べ、早期の参加表明が必要との考えを強調した。

 全国農業協同組合中央会(JA全中)などが参加反対を唱えていることに関しては、「農協は農業再生や振興のため何をしたのか。金融部門だけ肥大化し、農業の振興策を何かやったのか」と批判。「後継者育成(対策など)をどうするか示さない限り、TPPに入ろうが入るまいが、農業が落ち込んでいくことは間違いない」と指摘した。


=======


ぼくは、こういう人間を信用しない。
己の立場や都合で、簡単に言い分をころころと変えるような人間を信じたりはしない。もし変えるなら、どうして変えるか、ということを言うべきだろうな。

農協が悪いせいで、日本の農業をダメにしていったわけではないだろう。農協も、農家の人たちも、その時その時の法律や農業政策とかに基づいて活動をするよりなかったわけで、国の方向転換のたびに翻弄されてきた、ということだってあるかもしれない。

制度が硬直的というようなことはあるだろうが、農協の人が極悪人で何か悪事を働いたというわけでもないだろう。
農業就業者の高齢化を招いたのは、農協のせいじゃない。収入が減るという流れには、勝てなかったというだけだ。もし、沢山稼げて魅力的な仕事なら、新規参入者は相次ぐに決まっているからだ。現実は、そうじゃない。

どうして輸入品に押されて価格競争で勝てなくなるか、というと、昔と今のコストの構造が異なるからである。農家の人が努力を怠ったせいで、例えば「海外からの運送コスト」が劇的に低下したというわけじゃない。農家の人には、無関係なのだよ。

飛行機運賃が相対的に下がったのと同じく、世界中の物流コストが下がった、ということだろうね。昔は、輸送コストが高かったので、海外から持ってくるよりも、日本国内で買った方が安い、ということだった。けれど、段々と輸入した方が安い、という品目は増加していった、ということだろう。

東北の農家の人が、例えばブラジルやオーストラリアの農家と、価格競争をやっている、なんてことを、日々考えて農業経営を行えると思うか?
仙谷が本当に、そうした海外農家との価格競争を念頭に何年もやってきた、というのであれば、まあ、批判することがあるかもしれない。しかし、そんなことを知っていたか?
ブラジルの鶏肉や牛肉の価格とか、仙谷は正確に知っていたか?
ニュージーランドの羊肉やバターの価格を本当に知っていたか?

そういうのは、大体がウソなんだよ。
元々は「別々の市場」で存在していたのだから、日本の農家にとって競合相手だとは「考えもしなかった」ということなんだよ。ところが、世界経済の連結度が高まったことで、過去には競合相手として想定していなかったような人々が、急に同一市場での競合となった、ということだ。

じゃあ、仙谷の議員報酬は、海外の議員と本当に競争しているのか?
途上国のどこでもいいが、激安な給料の国会議員たちなんて、ザラだろうに。そういうのと、明日から競合せよ、と言われたら、それを受け入れられる、ということなんだぞ。年間10万円でもいいよね、海外では、そういう国もある、と言われて、それを受け入れられるのか?

本人の努力とかには、無関係なんだよ、そんなもんは。
農業の人たちの怠惰のせいで、価格競争が苦しくなるわけじゃない、ってことだ。それは、これまでの歴史、参照賃金(価格)などによる、ということだ。


仙谷の最も卑怯な所は、民主党が過去の選挙の際に、どういう主張を行ってきたのか、ということを忘れたふりか無視でもしていることである。
選挙で票集めする時だけは、農家に、民主党に入れろ、とやってきたわけだろう?戸別補償という形で、07年参院選で大勝したわけだろう?
政権交代すれば、農業を大事するから、と言って、09年の衆院選でも票集めをやったのだろう?

こういうのを、ペテンと呼ぶんだろ。

仙谷さんよ、これまで農業が無知無能な政治家たちに振り回されてきた側面があったが故の、これまでの農業政策や制度なのだろ。農業の発展よりも、政治家たちのこうした票集めの弊害を蒙ってきたのが、農家や農協だったんじゃないのか。
自分自身、農業政策の詳しいことは分からない。全くの畑違いで、知識はない。仙谷にしても、どうせ何も知らないんだろうと思う。そういう人間が、選挙の恩恵を受けて地位を築き、今になって「農協が悪い」なんてことを、よくも言えたもんだな、と思う。だったら、まず政権交代する前から、07年の選挙の時から、いや、それ以前から、農家が悪い、農協が悪いと言ってから選挙を戦え。
全く、なんて卑怯者なんだ。

農協の金融部門がどうのと批判するが、米国だって、似たようなものなんじゃないのか?
農業信用庁とFCSICという保険公社があるぞ。組合系の銀行が5つもある。ACBの1つとFCBの4つだ。何でもかんでも、日本の制度が悪いというわけでもあるまいに。仙谷が知らないだけ、ということなんじゃないのか。

昔、農協しか金融機関のない街とか、あったでしょうが。郵便局か農協しかなかった、それが過去の歴史なんじゃないのか?
大都会の人間たちは、そりゃあ、小奇麗な都市銀行だの地銀だの、色々とあったのかもしれないが、そんなもんは都会基準なんだろうが。農協にお金を預けるくらいしか、金融機関なんてなかった、という人たちは、大勢いたんじゃないのか?

今みたいに、電話も普及してなけりゃ、ネットがあったわけでもねえ、不便な場所で金融機能を持っていたのが、農協しかなかったんだろうよ。現代でどれほど必要か、と言われりゃ、何とも言えんわな。だが、金融知識も、保険に関しても、様々な面で農家の人たちを助ける役割があったんじゃないのか。
別に、農協の金融部門があるせいで、農家の人々が貧乏になるわけじゃないし、日本の税金を無駄遣いしているわけでもねえ。農家の人々が、地道に貯めてきた、真面目なお金を長年預かってきたからこそ、増えたということなんだろうよ。退職金もねえ、厚生年金も企業年金もねえ、そういう人々の、生活を支える資金は農協のような組織がなければ、貯めてこれなかったんじゃないのかよ。


本物の悪党は、政治の中にいるし、霞が関官僚どもの中にいる。
本当の無駄を生み出し、税金を貪る奴らは、お前らの中にこそ、いるんだろ。


仙谷よ、お前や前原のような人間を、オレは断じて許すことはできない。狡猾なペテンを認めることなどできないんだよ。

選挙では、農協と農家が悪い、って言えよ、必ずな。


それと、農業問題については、仙谷曰く、「TPPに入ろうが入るまいが関係ない」ということなので、「農業を強くする」とか「農業問題を解決する為」といった方便はやめるように(笑)。

前から言ってるように、TPPには、農業問題を解決することはできない、ということである。

「TPPで農業が良くなる」なんて話は、真っ赤なウソだった、ということだ。仙谷はそういうことを言う連中に、ガツンと言ってくれることだろう。



TPPは小泉政権時代からの一連の流れ

2011年11月08日 12時00分44秒 | 政治って?
小泉・ブッシュ時代からの流れ、これが継続しているに過ぎない。


米国側要求というのは、以前からあるものである。

2008年 日米投資イニシアティブ
2009年 日米規制改革及び競争政策イニシアティブ

この内容を読んでみるとよい。
驚くほど、今の要求項目と重なっているのだ。

勿論、全部が全部、不当要求とか、陰謀といったことはないよ。意味のある項目も含まれている。
だが、そういう検討は、個々に議論すべきであり、国民にも情報を開示して、選択の主体は国民にあるべきだ。そういうのもなしに、ただなし崩し的に決めるというのは、大いに問題がある。


そして、今の「日米経済協調対話」で米国側関心として列挙されている項目は、上記2つのイニシアティブと特段の違いもない、ということなのである。

経団連と霞が関周辺では、年来の「議題」というだけであり、これを一気に加速しよう、ドサクサ紛れで弱体化した政党政治を排除し米国化を実現しよう、というのが、TPP参加の意味である。


経団連が日米EPA実現に向けて動いてきたのは、その為の布石だ。




米韓FTA~営利病院の恐怖

2011年11月08日 03時48分35秒 | 政治って?
米韓FTAについてですが、韓国での批准手続はまだ進んでいないようです。

まあ、米国の策略に騙されてしまう、というのが、ありがちなのだろうね。

ああ、映画の『ソーシャル・ネットワーク』をよく見るといいよ。
友人であり、創業者の仲間だった男を、どうやって排除したか、株主権限をどのように「無力化」していったか、ということを、だ。

爆弾は、こっそりと書かれているものなのだよ。
決定的な役割の条文というのは、その時には目立たぬように仕込まれているというだけ。だが、その真価を発揮する時には、もう取り返しがつかないように出来ているのさ。


お花畑脳みその、愚か者どもには、そういうことが想像できないのだな。そうして、まんまとヤラれる、ということになるわけだ。


ええっと、韓国の話ですが。

>http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/issue/korusfta/1319350149262Staff

米国が狙っているのは、こうした営利病院だな。
日本がTPPに参加したら、こういう話は後から出されてくるかもしれないのだ。「皆保険制度は議題になってない」ってのは、今は、ってだけだし、将来を保証するものではない。

資本が外資で、雇うのは、日本人だろうと誰だろうと同じさ。利益が稼げるかどうか、だ。


>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/adf438365d6cba3e81d778c06f298541

これに書いた話は、空想ではあるが、米国はやる気でやってくるだろう。手がある以上、それは「行われる」と判断するべきである。


米国を舐めるんじゃない。
こういう連中が相手なのだ、ということを、よく考えるべきだ。



フランス人の偉大さに気づいたわ

2011年11月08日 03時44分21秒 | 俺のそれ
以前の記事なんかで、フランスで重要視されているのが、

・フランス語
・学校
・哲学

ということらしい、と知った。
その意味を、今になって、何となく分かったような気がするわ。


フランスのエリート教育というのは、国がやっている。そう、変な外国かぶれの、イカレぽんちを排除する為なんだな、これが。

日本では「アメリカ式」でやられてしまってきたという側面があるので、これがアレなのかもしれない。

それに、国語。
日本では、英語が喋れることの方が大事に思われてしまって、日本語という「求心力」が落ちてしまっているように感じる。だが、「国家」ということへの帰属というか、所属の証みたいなものって、一般庶民でも判るのは「国語」ということと、それによって繋がる文化圏ということなんだよね、多分。


日本人の国家観というのは不明だが、フランス人なみの国家を守ろうとする意識というのは、日本人にはないような気がする。
だからこそ、従米派の「地頭クラス」の跋扈を許すことになってしまうのだ。


万が一、日本国内の高等教育を外国にも開放してしまった場合、国家の根幹から崩れさる危険性がある、ということだと思う。フランス人は、長きに渡る欧州での「苛酷な歴史」を生き抜いてきただけの経験や知恵が備わっているはずだろう。権謀術策の応酬は勿論、獲った、獲られた、生き死には当然、策略レベルも、外国と通じる術の数々も、様々に経験してきているだろうから。

そういう、本当の荒波の中で誕生している国家であるが故の、外交戦略の中で生き延びる術、みたいなものを心得ている、ということなのだな。

侮れないな、フランス。
さすがだ。


そういうことだったのか。
支配階層を決して奪われてはならない、ということの意味が、エリートを育て、そのグループこそが、外国からの浸透を防御する城壁となる、というわけか。
日本のような「孤島国家」的な環境ではなく、大陸国家として、昔から人やモノの往来が盛んで割と自由であったフランスというのは、国外からの浸透が日本などに比べてはるかに容易であった、ということがあるだろう。単純に、出身地とか宗派とか、そういうのでも多様な人がいるだろうから。


「国家」というものを支える基礎的条件というのが、国語(言語)であり、学校なのだ。国を守るという、思念(?)のようなものの基盤は、まさに哲学によって培われる、ということなのだろう。

日本は、いずれも「弱体化した」のだと思う。
日本という国や、日本人というアイデンティティのようなものは、昔に比べて、どんどん薄れていっているように思う。

フランス人は、意図的に守ろうとして、それを守ってきた。だから、価値観というか、国家観というか、そういうのがブレないんだろうと思う。


今の日本でエリート面しているのが、「アメリカかぶれ」みたいな連中になってしまったのだよ。そういう連中が舵取りをするようになって、今の日本みたいなことになってしまったんだ、ということさ。


日本では、国益ということの意味は、喪失危機にある。

昔、福沢諭吉が何故学校を、と考えたのか、何を守ろうとしていたのか、そういうことを何となく感じるわ。


日本は、独立国家としての、或いは、民主主義が壊れてゆく危機に直面しているのである。