新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

生煮えの「朝生」なのだが、言論統制が無いことが救いか

2022年01月10日 11時24分27秒 | お好みの時間

今でも、「朝まで生テレビ」なる番組が続いているとは驚いた。
 
そもそも、深夜から明け方まで「論客」らしき連中が自分勝手な理論ではなく「屁理屈」を並び立て、怒鳴り、時には相手を罵倒するようなパフォーマンスには全く興味がなかったので、たまにその番組内で「問題」が起きた時ぐらいしか関心がなかった。
 
そんな番組が新年早々放映されたらしい。
 
いつもとは変わった風景が生じたらしく、目玉政策として「新しい資本主義」を掲げたにもかかわらず、竹中平蔵を首相直属委員会のメンバーに任命した岸田文雄を強く批判した、京都大学大学院教授の藤井聡が、年明け早々出演した討論番組で、その竹中平蔵と「共闘」する事態となってしまった、と自身のメルマガに書いていた。
 
京大教授が暴露。元旦『朝生』CM中に立憲・小川淳也議員が口走った激しい言葉」 
    

■「朝まで生テレビ 元旦スペシャル」で浮き上がった緊縮・改革派に次ぐ新しい反日勢力「人新世」派と「反積極」派
新年、あけましておめでとうございます。
今年の元旦は年明け早々から、『朝まで生テレビ 元旦スペシャル』に登壇し、コロナの問題、経済の問題について、タップリ討論致しました。
これで三度目の朝生となりましたが、今回は4時間という拡大枠ということもありこれまで以上にしっかりと議論できたように感じました。この機会を作っていただいた田原総一朗さん、スタッフ、共演者の皆様に心から感謝申し上げたいと思います。
今回の議論が円滑に進んだ一つのポイントに、冒頭で、各登壇者が一番大切だと思う論点を、フリップをそれぞれ出して数分かけてしっかりお話しした、という点がありました。当方はその「フリップトーク」では、「世界唯一のデフレ国家からの脱却」というキーワードの下、各パネラーが言及した経済復興・競争力強化・賃金向上といった目標を実現するためにこそデフレ脱却が必要であり、そのためには「緊縮が必要だ~」「兎に角改革しろ~」という二つの「固定観念」の打破が不可欠だとお話し差し上げました。
その後、本格的な議論に突入していくのですが、当方は当初、「竹中平蔵」氏と対立する展開になるのではないかと……想定していました。
しかし…蓋を開けて見れば驚くべき事に、竹中氏とは対立するよりもむしろ、融和的に議論する局面が大半を占める結果となったのです!
なぜこうなったのかというと、竹中氏ですら「そりゃダメでしょ」というツッコミを入れてしまう議論を声高に主張する論者が二人もおられたからです。
そんな論陣を張ったお二人の一人はまず、立憲民主党の政調会長である、小川淳也衆議院議員。
小川氏は上述の様に野党第一党である立憲民主党の政策をとりまとめる政務調査会の会長。
したがって、彼の政策思想は、日本の国会運営において巨大な影響を及ぼし、野党といえども日本の政治そのものにそれなりに影響を及ぼす、という重要なお立場にある先生です。
それほどの要職に就きながら、彼は、次の様に発言したのです。
先程から、二人の先輩方(藤井&竹中)の議論を聞いていると、GDPが成長すればそれで良いかのような、バブル世代の古いイメージで議論されているが、そんなのはダメだ。今の新しい時代の我々世代が求めているのは、環境制約の中で、GDPで測れない価値を見据え、成長をしないで国民が幸せになる国家を目指す事なんだ!
いろいろな事をおっしゃってましたが、彼の「論旨」はこういうものでした。
これはもう、ホンットに、ウンザリする御主張で、
「……おいおい、こっちは日本経済の再生に向けて竹中の議論潰さなきゃいかんっていうのに、コイツ、俺と竹中をひとまとめにして敵に回してそんな幼稚な馬鹿な議論ふっかけてきやがって……そうなったら俺と竹中が共闘しながら、このウンザリしたガキ論理を潰さなきゃいかんじゃ無いか……」
と思わざるを得ないものでした。
この小川氏が言っている議論は、斎藤幸平なる「学者」が口にしている「人新世の資本論という議論をベースにしたものです。
で、この馬鹿みたいな議論の中にも、全ての似非理論がそうであるように、間違っていない事が幾分含まれてはいます。環境は大事だね、っていうのが、そのポイントです。しかし、トータルとしての議論が上記の様に「日本は環境制約を考えよ!成長しちゃイカンのだ!!」というものになっている以上、「ガキの戯れ言」と言わざるを得ないものなわけです。
何と言ってもこの議論を口にしてるのは、そのへんの中2のガキなのではなく、筆頭野党の政調会長なのですから、このままでは、この斎藤幸平なる人物の似非論理によって、日本国民は皆地獄の底に叩き落とされる事になってしまいます。
当方は勿論、世界人類が(自然のみならず人間の生理的精神的条件も含めた)あらゆる環境制約を考慮して、適切な成長・発展を目指すということに合意が取れるのなら、大変結構な話です。
が、そんな合意は全く存在していません。
それはちょうど、世界人類が戦争を完全に放棄することに完全に合意するのなら国軍など誰も持たずとも良い訳ですが、そうでは無い以上、そういう議論は単なるガキ理論としてさておいて、現実的な安全保障論を考えなければならない、という話と同じなのです。
つまり、この「人新世」論は、いわゆる「憲法九条堅持」論者と同様、典型的な左翼論なのです(というかこの斎藤幸平氏は、現代のマルクス主義者として有名な方ですから、発想そのものが左翼そのものなワケです)。
まったく困ったものですが、これをTVで声高に主張されておられるわけですから、しょうがないということで当方からはこの小川氏に対して次の様に発言しました。
「あのですねぇ、兎に角GDPがでかくなれば、それでいいなんて誰も言ってないですよ(フリップトークで既にその点は言明しています)。ただ、GDPの成長の必要性を過小評価してはいけないぞって言ってるんです。小川さんは、過小評価しておられますよ。」
「GDPが伸びなければ、激しい貧困が広がるんです。で、今、若者は貧困に一番苦しんでいるんですよ。若い人が希望が持てるようになるためにも、少なくともGDPが拡大しなければならないじゃないですか」
「しかも、GDPが小さければ、この国際競争の中で、日本の資産がどんどん外国に買い叩かれていくんです。実際、中国による日本の買収が酷い状況になっているじゃないですか」
「さらに言うと、GDPが成長しなければ、若い人達が活躍する機会がなくなり、年配の既得権益者が幅をきかせるようになる。だから、若者の未来のためにも、GDPの成長は必要なんですよ」
……「普通の人間」ならはこれだけの話を聞けば、「環境も大事だが、日本の未来、若者の未来も大事だから、成長しながら環境にも優しい形を目指しましょう」という認識が形成され、建設的な議論になる筈……なのですが、議論はそういう方向に展開することは一切無く、小川氏はひたすらに「人新世論」を展開したのでした。
筆頭野党の政調会長であるにも関わらずこの程度の男なのかと思うと誠に遺憾という他ないのですが……それが現実である以上は致し方ありません。
で、CMの時に、あまりにも小川氏の議論が稚拙に過ぎるが故に、当の立憲民主党が国民から見放され、それを通して与党自民党がますます増長し、我が国がさらに地獄への凋落の速度が加速されんことを幾分成りとも食い止めんが為、小川氏に、
「小川さん、さっきのようなお話しをされていて、僕が心配するのは、若者達が立憲民主党は決して僕達を救ってくれないダメな政党だって思われてしまうことなんです。日本に立憲さんは今、とても大切な政党なんですから、もっと若者が、立憲さんに任せれば、僕達もなんとかなるっていう風に思えるようにご発言いただきたいんですよ」
と、心中の当方の感情を全て押し殺した上でできる限りの精神力を使って「優しく」お話し差し上げたのですが……かえってきた言葉は、
今が勝負なんです!世論に媚びていちゃだめなんです!今が踏ん張りどころなんです!!
と、恐るべきご反応。
これじゃぁ、2022年は腐敗し続ける自民党はますます増長して、その腐敗の度がますます深まるのがホント危惧されてしますね……。
何と言っても、この小川を抑え込むのにあの竹中先生と一緒に「いやいや、経済成長って、とてお大事なんですよ」って窘(たしな)めないといけなくなっちゃった訳ですから……。
ってことで、この小川氏の存在は、新自由主義、緊縮主義の他に、似非左翼崩れの「人新世派」なる反日勢力が存在することがクッキリ分かっちゃったわけです。

 

 

当然ながら、ネット上では小川淳也批判が圧倒的であった。
 

 
もちろん、こんな評価をする人もいる。

 
MMT積極財政派の藤井聡に対してもこんな印象を抱いていた人もいた。
 
しかし、この藤井って見たまんまの父ちゃん坊やだよな。
言動が幼すぎて見てる方が恥ずかしくなる。
この番組たまたま数分見てたが、藤井は我を忘れて完全にキレて怒り出すし(笑)、こんなザマじゃ若い人はみんな日本を見切って出て行くんじゃないの?
 
しかし所詮テレビ番組なので視聴者が面白おかしく楽しめばよい、という制作側の魂胆も見え隠れしていたらしい。
 
朝生はあくまでも演出なのでこの日は小川を徹底的に叩くシチュエーションが用意されていたのだろう。日本の風土は意見に付くより人に付くとされ、その意見が個人的にはどうあれ属人的にどこに属しているかでバイアスを掛けてしまう難点がある。公平公正な目で見れば正しいと思う意見でも属人的な集団組織の一員という目で見れば最初から賛同しない慣行は否定できない。
 政党毎に党是は異なるとしても、その一員である議員には支持した個々の国民有権者、納税者がおり、必ずしも党是を口を揃えて言えば良いとはならない。個々の有権者、納税者に代議士を出す一票が与えられている以上、党是はあるとしても個々の有権者の意向に則した主張を各議員が一人一党の精神を以て展開するのは有りだ。例えば小川氏は持論というより支持者の声の代弁者として意見反映して来たと見做すべきで、周囲が頭から否定する権利はない。
 そもそもこうした番組に出るにあたり、党の役職はあれど議員が党の代弁者である必要はなく専ら自身の支持者の代弁であれば良い筈だが、番組構成は立憲の代表としてのものだからこそ財界から竹中、学者から藤井、立憲から小川議員を出し、共産と組む兆候のある立憲をターゲットにした印象だ。
 成長か分配か論は今更だが、右肩上がりの際にも財界は次の成長戦略のために労働者は我慢すべし論を展開、賃上げより設備投資一辺倒、以降労働搾取による利益配分は微塵たりとも考えなかった。高級料亭で一献傾けては菓子折りに札束を敷いて渡し合う贈収賄型の自民財官護送船団独特の根回し政治が続いたのである。
 お蔭で経済成長成っても国民レベルは長時間労働の過労死蔓延、挙句の果てには竹中主導の非正規雇用を中心とした搾取の連続で今に至っている。憲法が定める福祉目的としての労働成果の配分は品格ある国家にとっては不可欠の要素だが、自民財官護送船団の料亭通いのもたれ合い吝嗇集団がそれを阻んで来たと言える。
 視野狭窄の彼らは自民党の改憲志向を体よく利用するだけで、現憲法が定める国権の最高機関を国会と認める意志は相変わらず無い。その彼らのターゲットが国会議員であり今回は護憲精神を維持するに少しばかり逡巡が見えるような立憲の議員だったということだ。

 
まさに図星であろう。
 
それにしても新年早々、正否は別にして本人の自由な意思で発言できる環境があるということは、まだ日本は捨てたもんじゃないのかもしれない、とオジサンは思う。  
  
 

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