安倍晋三程の人間(物議を醸すという意味)の突然の死の影響は簡単には収まらないらしい。
朝日新聞の購読はかなり昔に辞めたので、「朝日川柳」なるものが話題になっていたということは、遅まきながら最近知った次第。
そもそも川柳は庶民の声なき声であり、それを取り上げるのが本来新聞の機能であろう。
ところが、「疑惑あった人が国葬そんな国」、「死してなお税金使う野辺送り」、「利用され迷惑してる『民主主義』」などを掲載した朝日新聞に「どこまで死者にムチ打つのか」などと批判が殺到しているという。
今や新聞は政権の広報に成り果て久しいのだが、川柳は言うまでもないが、江戸時代からある風刺とユーモアである。
そして川柳欄や風刺画は新聞にはつきものであり、今回の朝日新聞の川柳は安倍晋三の「死」についての内容ではなく、「国葬」に関する内容であったらしい。
これ 今のこと
— 秋桜 (@kosumosubara) July 24, 2022
ズバリです!
①疑惑あった人が
国葬 そんな国
②利用され迷惑している民主主義
③死してなお税金つかう野辺おくり pic.twitter.com/TKr5Up06Co
朝日の川柳おもしろい!
— K.A (@Ksangoma) July 25, 2022
死してなお税金使う野辺送り
銃弾が全て闇へと葬るか
利用され迷惑してる民主主義
疑惑あった人を国葬そんな国
忖度はどこまで続くあの世まで
山上容疑者が安倍のファンだったそうな、
安倍信奉者のおかしな人達が朝日を攻撃したり変なことを言い出しているらしい!
茂木幹事長は国葬反対の声を「認識していない」と言い放ったが、私のこのコラムが異例のシェア5000越えとなった。やはり反対の声は大きいのだ。
— ラサール石井 (@bwkZhVxTlWNLSxd) July 22, 2022
川柳は庶民の声なき声 安倍晋三氏の国葬に感じたのは「まるで国王のようだ」という違和感だhttps://t.co/u59LrMrz3b #日刊ゲンダイDIGITAL
残念ながら、その後朝日新聞は謝罪したらしい。
腰抜け朝日新聞とは異なり長年首尾一貫して政治と統一教会の癒着ぶりを追求していた「赤旗」は、先週、こんな記事を発していた。
「徹底追及 統一協会 細田衆院議長 旧統一協会系行事に 2019年 『安倍総理に報告したい』」
細田衆院議長が2019年に旧統一協会の韓鶴子総裁が出席した集会に参加し、「安倍総理に報告したい」と祝辞を述べていたことを「しんぶん赤旗」が報じました。他にも複数の自民党議員が出席しています。
— 三浦誠・赤旗社会部長 (@redbear2014) July 21, 2022
霊感商法で被害を出す反社会的団体系の集会に出ることは政治家としての資質、責任が問われます。 pic.twitter.com/NikejAiA5V
2019統一教会 会合に細田博之衆院議長
— がもうのかけ小 (@AfYjpB3h5Hp0n6g) July 24, 2022
『韓鶴子総裁を讃える』
元信者は「政治家が出てくるので教団は
正しいと思った」と。
コレ、もう完全な『広告塔』
細田衆院議長はもうアウトでしょ!😩#バンキシャ
#安倍国葬より国民を助けてください pic.twitter.com/daraVsMyHa
2019年、細田衆院議長が #旧統一協会 系団体の行事で、こんなあいさつしてたッス。
— カクサン部長 (@kakusanbuchoo) July 22, 2022
韓鶴子総裁(家庭連合)の提唱によって実現した会議は大変意義深い。安倍総理にさっそく報告したい。
反社会的集団の違法行為、政界・自民党のゆ着…。#日本共産党 と #しんぶん赤旗 は、すべての闇を暴きだすよっ! pic.twitter.com/g2fX9nLSjk
細田"衆院議長"が統一教会のイベントに出席し、指導者に賛辞を贈っていたことが報じられました。当時首相であった安倍さんの名を出して、イベントの内容について「安倍総理に早速ご報告したい」😨😱とも発言。いやぁ〜ほんと、この国終わってるわ…😂。 pic.twitter.com/K629bDGUmB
— eagle21🦅 (@tommyesn21) July 24, 2022
《徹底追及 統一協会/細田衆院議長 旧統一協会系行事に/2019年 「安倍総理に報告したい」》
— 志位和夫 (@shiikazuo) July 22, 2022
細田氏の責任は重大です。https://t.co/w9LUuBk0Fh
晋三将軍を初めとして、自民党各議員共は、統一教会からの差金共が多数❗"金に成るなら、何時でも参加協力を❗ご覧下さい、女性問題の次は、統一教会への応援演説の細田議長❗❗ pic.twitter.com/MPoTn5PgJL
— 維新の会関東東北:水戸黄門 (@ishinnokai) July 24, 2022
まあ、叩けばいくらでも出てくる自民党議員(主に清和会)との統一教会との深い闇。
ところで、別に「死者に鞭打つ」必要は全くないのだが、「死者を必要以上に持ち上げる」という「国葬」に関してはまだまだ問題がありそうである。
半農半ジャーナリストの高野孟はこんな記事を書いていた。
「とんだ藪蛇。安倍元首相『国葬』決定で岸田首相が踏んだ“虎の尾"」
■藪蛇となった岸田首相主導の「国葬」決定/岸・安倍一家3代の統一教会との癒着に向けられる世間の冷ややかな目 安倍晋三元首相を「国葬」に付そうという岸田文雄首相の珍しく独断専行・即断即決的な決定は、どうも拙速だったようで、週刊誌だけでなく一般紙も含めメディアは一斉に、岸信介元首相以来3代に及ぶ統一教会=国際勝共連合との深い癒着関係の探究に焦点を合わせている。それを見て、最初は遠慮がちに様子見していた言論人たちも次第にはっきりと疑念を表明するようになり、野党も立憲民主まで含めて「反対」姿勢に傾いている。国会前では市民の反対デモも起きていて、まさに藪を突いて蛇を出すの有様となった。 ■放っておけばよかったのに 推測するに岸田は、参院選で大勝を得た高揚感の中で、事件現場に設けられた献花台に長蛇の列が出来たり、ブリンケン米国務長官が早速飛んで来たのをはじめ各国首脳から弔意が寄せられたりした様子を見て、「これは行ける!」と判断したのだろう。官邸を通じて内閣法制局に「国葬」を打てるだけの何らかの法的根拠を見出すよう指示した。 安倍は自民党にとっても極めてアンビバレント(両義的)な存在で、確かに首相としての在任期間最長という記録は一目も二目も置かざるを得ないが、それでいて改憲も拉致も北方領土もアベノミクスも口数ばかり多い割には何の成果もないという虚しさは覆い難く、それどころかモリ・カケ・サクラなど答弁が嫌で国会も出来るだけ開かないようにするという卑劣さも被さって、まあウンザリしながらも腫れ物扱いで付き合ってきたというのが本当のところだろう。本人にもその党内の空気は痛いほど分かるから、わざわざ最大派閥の会長に就いて現役性を誇示し、核共有への踏み込みや防衛費2%目標などをあたかも大長老が現内閣に“指示"を下すがごとき口調で公言したりして、必死で体面を繕ってきた。 その危ういバランスを思えば、こんな不幸な亡くなり方をしたとはいえ大騒ぎせず、せいぜいが大平正芳や岸信介など多くの首相経験者の時と同じ「内閣・自民党合同葬」程度にして粛々と済ませればよかったのだ。ところがこれを政権浮揚の一大行事に仕立ててやろうかという岸田の政局思惑が絡んで「国葬」という無理な設定に突き進んだ。 どこぞの川柳欄に「国葬に閻魔が呆れる嘘の数」という秀句があったが、まさに岸田は閻魔まで起こしてしまったのである。 ■「国葬」に相応しいのか 内閣・自民党合同葬なら「それに相応しいか」という議論が起こる余地はないが、戦後は法律上の定めがない「国葬」となるとそうはいかない。そこでまず起きなくてもいい余計なざわつきが始まり、その中で世間的にはしばらく忘れられていた「統一教会」とは何なのかに改めて関心が集まり、そうするとこの国際的詐欺集団と岸信介から安倍晋太郎そして晋三に至る政治家一家3代に及ぶ癒着関係が浮き彫りになってくる。 これは岸田にとってもまことに由々しき事態で、恐らく官邸ポリスから奈良県警に対しては、統一教会と安倍の親密な関係が山上徹也の主な殺人動機であるかのような発表の仕方を控えよという指示が下りていることだろう。「日刊ゲンダイ」コラム(本号FLASH欄参照)でも触れているように、マスコミは最初から、山上が安倍を統一教会と関係が深いと「〔勝手に?〕思い込んで」凶行に及んだかのニュアンスを振りまいている。 同様の歪んだ報道の例の1つは7月23日付「毎日新聞」の「入念な計画〔と裏腹の〕不可解な動機〔の解明が〕精神鑑定の焦点」という解説記事。この見出しの言葉づかいそのものが警察発表に沿っていることは見え見えで、山上が「団体の関連組織の行事に安倍氏が寄せた動画メッセージを視聴」して安倍への「殺意を抱いたという山上の説明には論理にかなりの飛躍がある」ので「4カ月鑑定留置して精神鑑定する」と述べている。 ■「家庭を大切にしろ」だと? 私が思うに、山上は精神的に相当追い詰められていたとはいえ異常を来してはおらず、安倍が統一教会そのものではないことなど百も承知の上で、しかしその動画を見れば安倍を凶行の対象とするのは当然だと考えたのだろう。 よろしいですか。山上は統一教会に母親を奪われ、財産を盗まれ、「家庭」を破壊され、人生まで無茶苦茶にされて絶望のドン底にあった。毎日記事の言う「団体」は統一教会で現在の名称は「世界平和統一家庭連合」、「関連組織」は「天宙平和連合(UPF)」。安倍が動画で語ったのは「UPFの平和ビジョンにおいて、家庭の価値を強調する点を高く評価いたします」という統一教会への賞賛。これを観て山上が「家庭連合?家庭の価値?ふざけるんじゃないよ」と思ったとしてもそこには何の論理の飛躍もない。従って動機は不可解でも何でもない。警察は、精神鑑定にかけて山上の頭がおかしかったことにして、安倍の統一教会との関係には何もおかしいことはなかったことにするつもりなのだろうが、多分この試みは成功しない。 ちなみに、安倍が賞賛した「家庭の価値」とは、選択的夫婦別姓反対、同性婚反対、ジェンダーフリー反対などで、有田芳生=前参議院議員がテレビなどで語っているところによれば、統一教会=国際勝共連合の女性活動家がチームを作って数十年にもわたって定期的に国会議員会館を訪れ、各議員に資料や文鮮明の著書を配るなどしてロビー活動を展開してきたテーマである。また岸田政権が目玉施策として来春発足させようとしている「こども庁」が途中から「こども家庭庁」と名称が変わったのも、統一教会勢力の働きかけによる。統一教会が霊感商法や結婚詐欺ビジネスで「家庭」を破壊した後をこの役所に救済させようというのかという批判まで出たほどである。このように、統一教会とは何かに関心が向けば向くほど、自民党一部の右翼系議員との深い関わりが浮き彫りとならざるを得ない。 海外の反応も甘く見てはいけない。米国の軍産複合体の手先であるジャパン・ハンドラーなどが最大限の安倍讃歌を奏でるのは当たり前として、「ワシントンポスト」は統一教会が60年以上にわたる世界的な活動を日本での霊感商法による収益で支えてきたことを指摘したマーク・フィッシャー論文を掲げ、「NYタイムズ」は「安倍晋三のナショナリズムを賞賛してはならない」と題した中野晃一=上智大学教授の寄稿を1面トップに掲載した。 英「フィナンシャル・タイムズ」の事件後最初の大きな記事も、悪名高いカルト集団と岸信介の関係という公然の秘密を日本の支配層とメディアが見て見ぬふりをしてきたことへの批判である。 安易な「国葬」決定がどんなハレーションを内外に引き起こすか予断を許さない。 |
「警察は、精神鑑定にかけて山上の頭がおかしかったことにして、安倍の統一教会との関係には何もおかしいことはなかったことにするつもり」らしいのだが、これは自民党のある議員が警察庁長官に指示したとの噂うわさもある。
「片山さつきは警察庁長官を使い奈良県警に圧力! 自民党が隠したい安倍元首相と統一教会の深い関係、名称変更をめぐる疑惑」
警察も手が出せない統一教会の動きなのだが、さらには政府の政策にも影響を及ぼしている統一教会。
「ひろゆきも指摘、統一教会の働きかけで『こども庁』が『こども家庭庁』に!安倍元首相、山谷えり子と教会の関係を物語る内部文書」
「参院選で大勝を得た高揚感」の中で、「珍しく独断専行・即断即決的」な政権浮揚の一大行事に仕立ててやろうかという岸田文雄の政局思惑が絡んで「国葬」という無理な設定に突き進んだことにより、改めて、岸・安倍一家3代の統一教会との癒着に世間の耳目を集めさせてくれたことは、“虎の尾"踏んだかもしれないが、まさに「瓢箪から駒」であり、積年の深い闇を一掃する機会になるのではないだろうか、とオジサンは思う。
と力道山そっくりの遺影を見て思いました