日曜日のTBS「サンデーモーニング」で政府の大幅な防衛費の増額によりあらたに「反撃能力」のある遠距離ミサイル等の日頃馴染みのない兵器の写真が示されていたが、それらの反撃能力の範囲が日本からみて朝鮮半島どころか中国内部までのかなりの範囲を示しており、どこからみても、「反撃」どころか「先制攻撃ができるぞ!」と言わんばかりの日本の能力を近隣諸国に示す勢いであった。
まさに、「殴られる前に殴ってしまえ」という危険な「反撃能力」という言葉遊びであるのだが、現場経験者からはこんな声が上がっていた。
「防衛費43兆円『身の丈を超えている』 元自衛隊現場トップの警鐘」
政府は16日に閣議決定した防衛力整備計画で、今後5年間の防衛費を計43兆円とした。前回の計画の1・5倍以上で、歴史的な増額となった。防衛省・自衛隊は歓迎のはずだが、海上自衛隊現場トップの自衛艦隊司令官を務めた香田洋二氏は「身の丈を超えている」と警鐘を鳴らす。現役時代は防衛予算を増やせず辛酸をなめたという香田氏に、その思いを聞いた。 ――今後5年間で整備する防衛力の内容と総額が決まりました。 「今回の計画からは、自衛隊の現場のにおいがしません。本当に日本を守るために、現場が最も必要で有効なものを積み上げたものなのだろうか。言い方は極端ですが、43兆円という砂糖の山にたかるアリみたいになっているんじゃないでしょうか」 |
防衛費43兆円「身の丈を超えている」 元自衛隊現場トップの警鐘:朝日新聞デジタル https://t.co/hhBNE43rBj
— 史爺 (@ck882538) December 17, 2022
自衛隊の現場のにおいがしない予算。
本当に日本を守るために、現場が最も必要で有効なものを積み上げたものなのか。
43兆円という砂糖の山にたかるアリ。
アリが群がっているのではないか
+防衛費43兆円「身の丈を超えている」 元自衛隊現場トップの警鐘 https://t.co/rC3YajOoxI
— 林 信長 (@H_Nobunaga) December 17, 2022
"『ベスト・アンド・ブライテスト(最良で最も聡明(そうめい))』と呼ばれた閣僚や大統領補佐官たちが攻撃目標まで指示し、泥沼化して敗れました。"
降って湧いたような今回の防衛費の大幅な増額。
— 久留米のましまし (ΦωΦ)/\(ΦωΦ)@長崎佐賀が大好き! (@103mashimashi) December 16, 2022
今回のことは、政府発というよりも、
米国⇒財務省のルートで降りてきた「指示」の匂いがする。だから、実施の是非の話しはなく、財源の話しに終始している。
>https://t.co/vKTeBAY7rr
無責任な匿名のネット雀ではなく、まともなコメントがあった。
●A.T. Marketing Solution 代表 VISOLAB(株)CMO 高田 敦史 「子どもの思いつきかと疑うほどあれもこれもとなっている」 「全部本当にできるのか、やっていいことなのか、その検討結果が見えず、国民への説明も不十分」 私は防衛費の増額自体に反対というわけではない。 「国民の生命と財産を守る」というのは、国民の付託を受けた政府の絶対的な責任である。憲法第9条に自衛隊を明記することも賛成である。 一方、「憲法第9条の精神」をどのような形で国防議論に反映するかはしっかり議論してほしい。GDP2%の国防費となると、金額ベースではロシアも超えて、アメリカ、中国に次ぐ「世界第3位」になる。今回「仮想敵国」と定義づけられた中国の反発も懸念される。 「普通の国になるべき」という政治家も多いが、国のあり方は色々であり、何が「普通の国」なのかが明確ではない。外交も含めて国を守る方法も様々である。 (国防費を増やすことに注力してきた)現場を知る元制服組のトップからこのような意見が出てきたことは政府内、国民間での議論不足を感じる。 「また朝日新聞が…」と言う方もおられると思うが、この記事については「プロの意見」として傾聴に値すると思います。 ●根来 龍之早稲田大学ビジネススクール (Waseda Business School) 教授(Professor) 元「海上自衛隊現場トップ」のこういう意見を聞くと、政府大丈夫なのかと思えてくる。 「身の丈を超えていると思えてならないのです。反撃能力(敵基地攻撃能力)の確保に向けた12式ミサイル(地対艦誘導弾)の改良、マッハ5以上で飛ぶ極超音速ミサイルの開発・量産、次期戦闘機の開発、サイバー部隊2万人、多数の小型人工衛星で情報を集める衛星コンステレーションなど、子どもの思いつきかと疑うほどあれもこれもとなっています。全部本当にできるのか、やっていいことなのか、その検討結果が見えず、国民への説明も不十分です。絵に描いた餅にならないか心配です」 「自衛隊の積み上げではないからだと考えます。私の経験では、新しい計画を作る場合、各自衛隊は5年程度の時間をかけます。世界中の事例を見ながら、導入する装備品や量を決め、各自衛隊の積み上げの結晶として、何兆円という規模になるのです。当時はGDP比1%の枠があり、ほとんど増えない中でもそうだったのです。ところが、今回はいきなりGDP比2%という数字があり、砂糖の山が現れたわけです。当時の私だったら、いきなりそんなに増やせと言われても新たな事業を短期間で出せなかったんじゃないかと思う規模感です」 |
慶応大名誉教授の小林節は、「『5年以内に防衛費を1.5倍にする』と決定することは、発想として不合理である。」と批判しながら、おかしな結論となっていた。
「防衛費『1.5倍に』額先行の不合理 防衛の意思と合理的積算こそが必要だ」
ロシアと中国と北朝鮮の軍事行動の結果、日本列島を取り巻く安全保障環境が厳しくなったという事実は否定し難い。 しかし、だからといって、首相と与党が「5年以内に防衛費を1.5倍にする」と決定することは、発想として不合理である。 もとより、防衛費とは、現実に想定されるわが国に対する軍事的脅威に対して、必要な部隊の配置や装備等を確認して、それにかかる経費を積算して決めるべきものである。 国家や自治体に限らず、会社や家庭でも、経理に関わったことがある者なら誰でも分かることだが、急に「来年から1.5倍の金を使って良い」などと言われたら、「では司令部を建て替え公用車を買い替えるか」などと考えてしまう。しかし、それは自衛力の向上に資することではない。 ウクライナ戦争で明らかになったことであるが、侵略の対象にされた場合には国民の独立の意思が極めて重要である。だから、政府がなすべき第一は、主権者国民の独立の意思の確認である。次が、現実の軍事的脅威に有効に対抗する具体的手段の構築である。 具体的には、南西諸島と北海道に対する必要な部隊の配置、ミサイル迎撃システムの強化、飛距離の長いミサイルの移動式発射装置の陸上・海上・海中への配備、弾薬備蓄の強化、兵器の国産化、シェルターの増強等、なすべき課題は山積している。 にもかかわらず、今、「防衛費を1.5倍に!」という合唱を聞いていると、まるで、ウクライナ戦争と台湾海峡での緊張を奇貨として、軍需産業の代言人が張り切っているだけのように見えてしまう。 誤解のないように断っておくが、私は、安全保障環境の悪化に伴う自衛力の強化は喫緊の課題だと認識している。しかし、それは、金額が先に来るべき話ではない。あくまでも、具体的に合理的で有効な自衛措置を構築する結果として金額は出て来るものだ……と主張しているだけである。 そういう意味では、必要な自衛力を構築するためにGDPの2%を超える予算が必要になったとしても、全国民で甘受すべきものである。それは自由と民主主義の防衛費なのだから。 |
一読すると、もっともなことらしいが、こんな批判があった。
「『・・・具体的には、南西諸島と北海道に対する必要な部隊の配置、ミサイル迎撃システムの強化、飛距離の長いミサイルの移動式発射装置の陸上・海上・海中への配備、弾薬備蓄の強化、兵器の国産化、シェルターの増強等、なすべき課題は山積している。・・・』
とまで言うに至っては、少し勇み足ではないか。
まるで、軍事評論家の如し。
小林氏の立場では、具体例は必要ない。
『・・・あくまでも、具体的に合理的で有効な自衛措置を構築する結果として金額は出て来るものだ……と主張しているだけである。・・・』
と弁明しているということは、言い過ぎた自覚はあるのだろう。
しかし、最後の言葉、
『・・・それは自由と民主主義の防衛費なのだから。』というところは、違うのではないかと指摘しておきたい。」
「たしかに野党」と言われて久しい共産党の委員長の批判発言がむなしく響いてくる今日この頃である。
いずれにしても、年内は国会が開かれず来年の通常国会で与野党間でどこまで深く議論されるのかが注目されるのだが、それと並行して「政局」もヒョットすると表面化しそうな記事があった。
まるで居酒屋でのオヤジ談義みたいな信じがたい内容が話されていたという。
「小渕優子氏が“女性初の総理”候補に急浮上 総理は幹事長の交代を検討」
ドリル優子が初の女性総理候補に急浮上――。岸田内閣の支持率低迷を受けて取り沙汰される内閣改造・自民党の役員人事で、小渕優子元経産相(49)の要職任用が現実味を帯びている。 11月21日夜、岸田文雄総理(65)は母校・早稲田大学の大隈庭園内で、同窓生の森喜朗元総理(85)や青木幹雄元自民党参院議員会長(88)、そして小渕氏と2時間半にわたって会食した。 四人は今年8月3日にも、東京・虎ノ門のホテルオークラ内にある日本料理店で顔をそろえている。岸田総理はこのわずか3日後に、もともと9月上旬の実施が見込まれていた内閣改造の前倒しを発表した。今回の会食についても、党関係者は「次の内閣改造について意見交換があったそうですよ」と明かす。 「いまも青木さんは平成研(茂木派)の、森さんは清和会(安倍派)の実質的なオーナー。青木さんの“推し”は小渕氏で、森氏は萩生田光一政調会長(59)。それぞれ自身のお気に入りの登用を求めたワケです」 ■幹事長は目立ちたがり過ぎだ" 小渕氏の父・小渕恵三元総理(故人)は生前、平成研の第3代会長を務めた。青木氏は小渕内閣で官房長官を務めており、恵三氏の次女に当たる優子氏にはことさら目をかけてきた。 「青木さんはかねて岸田総理に小渕さんの入閣を求めてきましたが、派閥会長を務める茂木敏充幹事長(67)の横やりで実現しなかった。茂木さんと折り合いの悪い青木さんは、“今回こそ”と小渕さんを強烈にプッシュしたそうです」 前回の改造では、茂木氏と良好な関係にある麻生太郎副総裁(82)が首を縦に振らず、小渕氏の抜てきは見送りに。だが、今回は事情が異なるという。 政治部デスクが解説する。 「旧統一教会の被害者救済に向けた新法の策定を巡り、岸田総理は“幹事長は目立ちたがり過ぎだ”と不満を漏らしている。党所属議員と旧統一教会との接点調査に関する不手際もあり、総理は真剣に幹事長の交代を検討し始めています」 ■“ジジ殺し” 茂木氏の“後ろ盾”の麻生氏も、総理の意向に理解を示しつつあるという。 「以前は茂木幹事長の悪評を聞かされても多少は擁護していた麻生が、最近はダンマリ気味。それで“更迭もやむなし”との判断に傾きつつあるとみられている。しかも、小渕は立民など野党を支持する連合の芳野友子会長(56)を麻生に紹介し、会食の場を設けるなどの配慮も忘れていない。当の麻生も“あの女性二人は酒が強いな”とご満悦。小渕の“ジジ殺し”ぶりに磨きがかかってきたんです」 前出の関係者も指摘する。 「11月の会食では“萩生田幹事長、小渕官房長官”という構想や、麻生さんが推す鈴木俊一財務相(69)を幹事長に抜てきする“萩生田官房長官、小渕政調会長”との案も示されています」 2014年、本誌(「週刊新潮」)は経産相だった小渕氏の公職選挙法違反疑惑を報じた。それらを受けて「議員として、政治家としての説明責任を果たしていきたい」と大臣の職を辞した小渕氏だが、その後も地元関係者が電動ドリルでパソコンのハードディスクに穴を開けて証拠隠滅を図っていたことが明るみに。明言したはずの説明責任は、いまも全うされないままにある。 先の政治部デスクが言う。 「青木と森という重鎮が背後におり、さらに麻生の覚えもめでたいという事実は政治的に大きい。小渕が要職に就けば、小池百合子東京都知事(70)や、高市早苗経済安保担当相(61)を出し抜く形で初の女性総理に近づくことになる」 |
小渕優子が内閣総理大臣になったら、不都合な資料をドリルで破砕するんですかね(՞ةڼ◔) https://t.co/fsDzNec8aJ
— 法學院狂魔 (@Adepteater029) December 17, 2022
男社会の政界に日本初の女性総理誕生となれば、それなりの話題性があり政権批判も少なくなるかもしれない。
しかし下積みをして経験を重ねて「総理就任」ならば海外からも注目を浴びるだろが、所詮は「担ぐ総理は軽くてパーがいい」という言葉がはびこっている今の自民党ではありえない話であろう。
ネット上では真剣な批判もあった。
■誰が指示したのか判らんがこの人の地検の捜査の前にPCのハードディスクをドリルで破壊という事実がある中、本来であれば逮捕されたかもしれない人物が総理候補などとは冗談ではないか。今日まで逮捕されなかっただけでも命拾いしたのではないか。総理はもとより議員であることにも疑問を持たざるを得ない。また親から地盤を受け継いだこともそもそも小渕家の持ち物でもないだろうに。そういう世襲が続いている全国各地の地盤の破壊を進めてもらいたいものである。 ■この記事のようになれば、日本の政治は完全に世襲の好き勝手にやりたい放題になる。 そして岸田総理は国民の意見は聞かず、仲間内の話だけ聞く力が働く人何だと思う。 たいして実績も無い議員を何故担ぎ上げることをするのでしょう。 完全にイエスマンを形だけ配置しようとしているのでしょうか。 小渕優子が総理候補なんて本当にあってはならないことだと思います。 子供は親と同じ選挙区で立候補をすることを禁止にして欲しいと思います。 また、総理大臣になるうえでの判断材料は性別ではなく能力であると思います。また、国民ではなく与党議員が総理大臣を決めるというやり方は岸田総理のように国民の意向に反することばかりを行い、国民の声を聞かない政治家を生み出しかねません。ですから、国会議員が国民によってえらばれるように、総理大臣も国民が選ぶというほうがいいのではないでしょうか。 |
願わくば、「自民党解体に値する行為」ならば大いに歓迎する国民も多いのではないだろうか、とオジサンは思う。