ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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高校生にすすめる本360冊(1998年版&増補) [13]

2013-10-31 19:42:24 | 高校生にすすめる本360冊
今回は内外のミステリーとホラーを中心とした29冊です。

☆印はとくに推奨。×印は品切れまたは絶版中の本(多すぎる!) △は絶版・品切れでも単行本なら出ている本。
238ドイルバスカヴィル家の犬新潮文庫238~257=推理。
238・239は古典的名作。238は子供の頃読んで、怖くて夜トイレに行けなかった。もちろんホームズ物では短編集にも傑作がたくさん。「まだらの紐」なんかもゾォーッとしたなあ。
239は密室もの。
240・241は諸ベストテンで常にトップにあげられる本格物の最高傑作。
240は心底ゾクッとする恐さ、すごさ!
241は同じ趣向の「悪魔の子守唄」(横溝正史.角川)がある。
242はサスペンスの最高峰。手に汗を握る。
243も古典の大家の代表作。<推理>と<怪奇>の接点。なお、<推理>と<SF>の接点にはアシモフ「鋼鉄都市」(早川)がある。
244もスゴイ!としかいいようがない。これでは紹介にならないがしょうがない。
245はユニークな歴史推理。
246は競馬シリーズの代表作。作者は元騎手で当然詳しい。
247、こんな<人質>作戦、こんな身代金の回収法があったか。アイディアの妙!
248は、40数年にわたって起きた殺人事件をめぐる大河警察小説。
249、教養豊かな年配紳士たちが食事をしながら交わす洒落た会話だけで進行する推理アンソロジー。展開やトリックがやたら派手な昨今、かえって新鮮味を感じさせる。
250はペダンチック(衒学的)な異色の大作。
251も同様。凝りに凝っていて、誰が殺されたのかもよくわからないほど。
252は“おどろおどろし”く“まがまがしい”、横溝正史の代表作。往年の名作はクライなあ。現代は赤川次郎等どうしようもなく明るく軽いのに・・・・。
253、その点社会派推理は(当然だが)リアリティが感じられる。「砂の器」等々、清張はどれも読みごたえがある。
254は謎の浮世絵師写楽の正体を探る。説得力もあるし推理としても興奮する。
255の作者は奇術の達人。この作品も道具立てにトリックに、まさに奇術そのもの。
256、こういうほのぼのと温かいミステリーもあるんだなあ。健康的かつ知的な女子大生主人公にも好感がもてる。
257は「レディ・ジョーカー」(毎日新聞社)の高村薫と並ぶ社会派推理作家がカード社会のもたらす悲劇をテーマにした迫真の大作。
258~263=怪奇幻想小説の古典るラヴクラフト(創元)等々今は恐い物ブーム。とくにキングに代表される<ニュー・ホラー>は大量に出回っている。たしかに息をもつがせず読ませるが、展開が<派手>すぎるような気がする。クーンツ「ファントム」(早川)などその典型だが、夢中になる人は多いだろう。その点ここにあげたものは怖さ以外に重要な<+α>がある。
258は有名。文句なしの傑作。
259は「黒猫」「黄金虫」等々の傑作短編の数々。
260中の「アウル・クリーク橋の一事件」は息をのむほどの衝撃の結末。
261はジェイコブズ「猿の手」等の短編名作の集成。
日本では262、名前はポーの真似だが、中身は独特の隠微な魅力に満ちている。乱歩といえば僕も少年時代、明智小五郎や少年探偵団に夢中になったなあ。(だが、なぜ怪人二十面相はあんなに高笑いをするのだろう? 「ワッハッハッハ、明智君、まただまされたね!」)
263は最近の代表的ホラーとして話題になり、映画化された。
264=痛快無比! 19世紀のイギリス。読者は列車強盗の成功を祈りつつ読んでいる自分に気がつく。クライトンはあの「ジュラシック・パーク」の作者でもある。
265・266=極限状況の人間。
265はアンデス山中に不時着した飛行機の、上にさらされた乗客たち。すると<聖餐>(聖なる食べ物)とは何のことか、わかりま、す、ね? 新潮文庫にも同内容の「生存者」(リード)がある。最近「生きてこそ」のタイトルで映画化。
266は江戸時代の鳥島への漂流者の物語。野上弥生子「海神丸」(岩波)も漂流を描いた名作。春名徹「世界を見てしまった男たち」(ちくま)は、江戸時代の漂流者の辛苦や異郷体験の史実を探る。感銘深いエピソードが多い。
239ルルー黄色い部屋の秘密創元推理文庫

240
クイーンYの悲劇早川文庫
241クリスティそして誰もいなくなった早川文庫

242
アイリッシュ幻の女早川文庫
243カー火刑法廷早川文庫

244
レヴィン死の接吻早川文庫
245テイ時の娘早川文庫
246フランシス興奮早川文庫
247ジェサップ摩天楼の身代金文春文庫
248ウッズ警察署長早川文庫
249アシモフ黒後家蜘蛛の会創元推理文庫
250中井英夫虚無への供物講談社文庫
×
251
竹本健治匣(はこ)の中の失楽講談社文庫
252横溝正史獄門島角川文庫
253松本清張点と線新潮文庫
254高橋克彦写楽殺人事件講談社文庫
255泡坂妻夫11枚のとらんぷ創元推理文庫
256北村薫空飛ぶ馬創元推理文庫

257
宮部みゆき火車新潮文庫
258ストーカー吸血鬼ドラキュラ創元推理文庫
259ポー黒猫・黄金虫新潮文庫
260ビアスいのちの半ばに岩波文庫
261
怪奇小説傑作選創元推理文庫
262江戸川乱歩江戸川乱歩傑作選新潮文庫
263鈴木光司リング角川ホラー文庫
264クライトン大列車強盗早川文庫
×
265
ブレアアンデスの聖餐早川文庫
266吉村昭漂流新潮文庫


 前回に続いて「定番」の作品が並んでいます。

 これ以外にも何かあったような・・・。あら、スタンウッド「エヴァ・ライカーの記憶」(創元推理文庫)が入ってない! 改定版出した時に落としてしまったのかな?
 稲見一良「ダック・コール」(早川文庫)が入っていない理由もわからず。

 この数年話題の日本のミステリーをほとんど読んでいないのに気づきました。今年中に主だったものを風呂場で読むことにします。

 10月26日「毎日新聞」掲載の第67回読書世論調査によると、風呂場で本を読む人は4%(男性2%・女性5%)いるそうです。女性は20人に1人とは意外に多いなー。ホントかな?
 なお、トイレで本を読む人は11%(男性15%・女性7%)で、やっぱり多いですね。

 ※リストの下の絵は私ヌルボが図書担当だった時に<図書室の手引き>(リーフレット)に描いたものです。
コメント (3)
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