ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [1月22日(金)~1月24日(日)]

2016-01-26 22:45:55 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 もう19日も経ってしまいましたが、その間、1月7日に「キネマ旬報」のベスト・テンが発表されました。詳細は→コチラで見ることができます。その結果は次のとおりです。

[日本映画] ①恋人たち ②野火 ③ハッピーアワー ④海街diary ⑤岸辺の旅 ⑥GONINサーガ ⑦この国の空 ⑧ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判 ⑨母と暮せば ⑩きみはいい子 ⑩ローリング
[外国映画] ①マッドマックス 怒りのデス・ロード ②アメリカン・スナイパー ③アンジェリカの微笑み ④バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) ⑤黒衣の刺客 ⑥神々のたそがれ ⑦セッション ⑧雪の轍 ⑨インヒアレント・ヴァイス ⑩おみおくりの作法

 これらの中で私ヌルボが観たのは[日本映画]は①④⑦⑧、[外国映画]は①②④⑥⑦⑧と、例年よりはやや多め。12月31日の記事<★2015年 ヌルボの個人的映画ベスト10>と比べると、ヌルボのベスト3がキネ旬には1つも入っていないのは想定内だし、意外な感はありません。むしろヌルボが意を決して(笑)5位(という高位置)に入れた「マッドマックス/怒りのデスロード」がキネ旬ではなんと1位とは! これはちょっと画期的なことかもしれません。
またヌルボが注目していた黒木華篠原篤の受賞も妥当な線。なお、毎日映画コンクール(→コチラ)でも「恋人たち」が日本映画大賞とは意外。それにしても、このタイトルにだまされた観客は多かったのでは?(笑) (とくにデート中のカップルとか・・・。) この毎日映画コンクールの藤野涼子の新人賞受賞やTSUTAYA映画ファン賞(→コチラ)での「幕が上がる」受賞もナットク。以上、私ヌルボもおよそジョーシキ的な映画ファンの1人であるということを確認したというわけです。
 22日から「ビューティー・インサイド」が始まりましたが、いつ観にいけるかな? 他の韓国映画では12月17日歌舞伎町のTOHOシネマズ新宿で観た「明日へ」は今週29日まで横浜・黄金町のシネマジャックで上映中。毎日15:45〜17:30の1回のみ。オススメです。そのシネマジャックで昨晩サタジット・レイ監督「チャルラータ」(1964)鑑賞。1980年代のイギリス支配下にあったインド社会の一端がわかります。とくに中流以上の女性の生活と心理を深く描いた作品ですが、私ヌルボ、後で長谷部友子さんのレビュー(→コチラ。ネタバレあり)を読んでいろいろなことに気づかされました。

「朝鮮日報」1月22日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「マネー・ショート 華麗なる大逆転」
   金融映画、新分野の誕生★★★★

 「スティーブ・ジョブズ」

   小枝を取ったら見える ★★★☆


 「兄への想い」

   「新派」どこまで飽きない? ★★☆


 「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」

   こう老いたいが、いかに? ★★★

 「ゼロ・モチベーション」

   イスラエル女性軍、同じ? ★★☆


 「バックトラック」

   なぜか結末がわかるが・・・ ★★☆

 「ゼロ・モチベーション」はイスラエルのコメディ。徴兵で集められた女性兵士たちが、砂漠地帯にある軍施設で単純作業や遊びに明け暮れる様子を描く、というもの。え、→コチラのサイトで無料で見られる? 他の5作品については下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(1月26日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①悪い国(韓国)  9.1(136)
②内部者たち:ジ・オリジナル(韓国)  9.1(764)
③時をかける少女<2006年>(日本)  9.0(1190)
④ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  9.0(48)
⑤JSA(韓国)  8.9(368)
⑥ラブ・アクチュアリー  8.8(770)
⑦Love letter(日本)  8.8(763)
⑧エターナル・サンシャイン  8.8(528)
⑨トーク・トゥ・ハー  8.8(56)
⑩ピアノの森(日本)  8.7(155)

 ①~⑨は前回と同順位で、新登場作品はありません。

     【専門家による順位】

①マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.8(9)
②ヘイトフル・エイト  8.6(5)
③今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
④ボーダーライン  7.8(6)
⑤時をかける少女<2006年>(日本)  7.8(5)
⑥インターステラー  7.6(9)
⑦ザ・ロブスター  7.6(6)
⑧アスファルト  7.5(4)
⑨リトルプリンス 星の王子さまと私  7.3(3)
⑩スター・ウォーズ/フォースの覚醒  7.2(7)

 順位・評点とも前回と同じです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[1月22日(金)~1月24日(日)] ★★★
         「レヴェナント 蘇えりし者」が2週連続1位

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・レヴェナント 蘇えりし者 ・・1/14・・・・・・・・・・・・399,964 ・・・・・・・1,519,309・・・・・・・・・12,331 ・・・・・・・・796
2(25)・・兄への想い(韓国) ・・・・・・1/21 ・・・・・・・・・・・398,312 ・・・・・・・・・501,643・・・・・・・・・・3,921 ・・・・・・・・854
3(3)・・アーロと少年 ・・・・・・・・・・・・1/07 ・・・・・・・・・・・146,687 ・・・・・・・1,217,672・・・・・・・・・・8,942 ・・・・・・・・502
4(新)・・マネー・ショート ・・・・・・・・・1/21・・・・・・・・・・・・143,092・・・・・・・・・171,902・・・・・・・・・・1,442 ・・・・・・・・489
       華麗なる大逆転
5(4)・・ヒマラヤ(韓国) ・・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・・・・・・・84,284・・・・・・・・7,646,566・・・・・・・・・59,399・・・・・・・・・433
6(2)・・その日の雰囲気(韓国)・・・・1/14 ・・・・・・・・・・・・83,065 ・・・・・・・・・577,776・・・・・・・・・・4,598 ・・・・・・・・393
7(5)・・内部者たち ・・・・・・・・・・・・・12/31 ・・・・・・・・・・・・67,789・・・・・・・・1,989,503・・・・・・・・・16,243・・・・・・・・・378
       :ジ・オリジナル(韓国)
8(34)・・劇場版ちびっ子バス タヨの・・1/21 ・・・・・・・・・59,732 ・・・・・・・・・・68,539 ・・・・・・・・・・・460・・・・・・・・・200
       エース救出作戦(韓国)
9(6)・・ミステリー・グースバンプス・・1/14 ・・・・・・・・・・・40,273 ・・・・・・・・・285,683・・・・・・・・・・2,137・・・・・・・・・244
10(46)・・スティーブ・ジョブズ・・・・・・・1/21・・・・・・・・・・・32,671・・・・・・・・・・・42,297・・・・・・・・・・・・336・・・・・・・・・383
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・4・8・10位の4作品です。
 2位「兄への想い」は、朝鮮戦争当時存在していた子供合唱団をモチーフにした作品とのことです。朝鮮戦争で家族も仲間も失った軍人ハン・サンリョル(イム・シワン)は、転出命令を受けて偶然留まることになった部隊で両親を失った子供たちに出会います。子供たちの明るい姿に少しずつ心を開くサンリョルは、やがてボランティアのパク・ジュミ(コ・アソン)と共に子供合唱団を作り、歌を教え始めます。合唱団はその後激戦の戦場と軍病院などでの慰問公演に始まり、休戦後にはアメリカ国全土、60年代には、日本、東南アジア、ヨーロッパまで巡回公演を続けていきます・・・。原題は「오빠생각(オッパセンガク)」なのですが、これは韓国人なら皆知っている童謡で、本ブログでも過去記事(→コチラ)でわりと詳しく書いたことがあります。またYouTubeでも聴くことができます。(→コチラ。)
 4位「マネー・ショート 華麗なる大逆転」は、「マネーボール」等の著者マイケル・ルイスの経済ノンフィクションをブラッド・ピットがプロデュースして映画化した作品。アカデミー賞作品賞にノミネートされてますね。(あ、「レヴェナント 蘇えりし者」も。) 世界中がアメリカ発の住宅好況に酔っていた2005年のウォール街を舞台に、世界金融危機の到来を予期した金融トレーダー等4人の熾烈な戦いを描く・・・。韓国題は原題と同じで「빅쇼트(ビッグ・ショート)」。日本公開は3月4日です。
 8位「劇場版ちびっ子バス タヨのエース救出作戦」は、タヨ(타요)は韓国のアニメ。ソウル市内を走るバスを擬人化したキャラクターで、教育テレビ(EBS)で放映されて人気になり、2014年には実際に4色のキャラクターバスが運行して大人気に。そして劇場版が作られるに至ったというわけです。→コチラのブログ記事や→ソウルナビの記事を参照して下さい。お話しの方は、いなくなったエースを助けるため、おもちゃの国へ旅立ったタヨと仲間たちの冒険ストーリーだそうです。原題は「극장판 꼬마버스 타요의 에이스 구출작전」です。
 10位「スティーブ・ジョブズ」は、いうまでもなくあのアップル社を設立した人物の伝記映画。1984年、Macintosh発表会の40分前、挨拶をするはずのマシンが黙ったままで、ジョブズは激怒していた。そこへ元恋人が現れるのだが、彼女はジョブズが認知を拒む娘リサを連れていた・・・というのが冒頭? そして事実なのか・・・。韓国題は「스티브 잡스」。日本公開は2月12日です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります・・1/21 ・・・・・・・10,169・・・・・・・・・・・13,341 ・・・・・・・・・・・・104 ・・・・・・・・103
2(1)・・ユース ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/07 ・・・・・・・・・・・・・7,184 ・・・・・・・・・・・59,544 ・・・・・・・・・・・・465 ・・・・・・・・・53
3(4)・・海街diary(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・・・・・・・・4,410・・・・・・・・・・・・86,504 ・・・・・・・・・・・・706 ・・・・・・・・・25
4(新)・・バックトラック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/21・・・・・・・・・・・・・・3,615・・・・・・・・・・・・・5,450・・・・・・・・・・・・・・43 ・・・・・・・・・90
5(2)・・Love Letter(日本)・・・・・・・・・・1999/11/20 ・・・・・・・・・・・・・2,078・・・・・・・・・・・・70,114 ・・・・・・・・・・・・530 ・・・・・・・・・19

 1・4位の2作品が新登場です。
 1位「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」は、ジル・シメントの同名ベストセラー小説(小学館文庫)の映画化作品。ブルックリンの街を一望できるアパートの最上階で40年間連れ添ってきた画家アレックス(モーガン・フリーマン)と妻ルース(ダイアン・キートン)でしたが、夫の今後を心配したルースはこの家を手放し、エレベーターのある住居に引っ越すことを決意。ところが愛犬の体調不良や近所でのテロ騒動等々のトラブルが次々に発生・・・。韓国題は「브루클린의 멋진 주말」。日本でも30日から公開されます。
 4位「バックトラック」(仮)は、オーストラリアのミステリー。精神科医ピーター(アドリアン・ブロディ)の故郷で1987年に乗客全員が死亡したという大きな列車事故がありました。ある時、ピーターは自分の患者たちが皆その事故の犠牲者であるという事実を知ります。そして今まで疑ったことのなかった20年前の記憶が何か間違っていたのではと考え、故郷に戻って不確かな記憶を手がかりに彼らの死と関連した事件の秘密を探り始めるのですが・・・。韓国題は「백트랙」。日本公開はなさそう?
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