ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [10月28日(金)~10月30日(日)]

2016-11-01 23:53:09 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 今年の<コリアン・シネマ・ウィーク>は正直なところ全然パッとしませんでしたねー。当初全6作品ということだったのが1つは取り消され、2作品はすでに一般公開されたもの。またプレミア先行上映の(キム・ソンダル 大河を売った詐欺師たちは、有料の上抽選に外れるとやたら高い料金を払わないと観られない、というわけで、結局見たのは「王の運命-歴史を変えた八日間」(2度目)と「サムネ(参礼)」「私を忘れないで」の計3作。ところが「サムネ(参礼)」の収穫は参礼という町のようすが少しわかったくらいのもの(笑)だし、「私を忘れないで」もまあまあといったところで、SARUさんがソン・イェジンの演技を推奨していた「荊棘〈ばら〉の秘密」の方がはるかにおもしろかったからなー・・・。昨年は「足球王」「許三観」「あなた、その川を渡らないで」等々多彩なラインナップで、観た6作品どれも楽しめたのに・・・。せめて1~2作品は日本で未公開の話題作を入れてほしいものです。

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(11月1日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) 学校に行く日  9.57(44)
②(3) おばあちゃんの遠い家(韓国)  9.48(117)
③(2) フィドルスティックス  9.44(9)
④(4) 自白(韓国)  9.42(1,941)
⑤(5) Bringing Tibet Home ~故郷を引き寄せて~(韓国等)  9.39(76)
⑥(7) KING OF PRISM by PrettyRhythm(日本)  9.30(1,242
⑦(8) 私たち(韓国)  9.20(1,022)
⑧(-) ハドソン川の奇跡  9.18(2,249)
⑨(-) 水の息(韓国)  9.14(85)
⑩(-) ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years  9.11(165)
 今回の新登場は、①「学校に行く日」(仮)だけです。彭臣という監督による中国映画。雲南省の怒江リス族(傈僳族)自治州は交通の不便な高山地帯のため、そこに居住する少数民族のリス族の人々は農産物の売買等のため付近の村に行くにも、怒江峡谷に懸けられたロープに身体を吊り下げた<人間ロープウェー>で峡谷を越えなければなりません。(右画像または→コチラ参照。) で、この作品は、そこに住む男の子ワウと、仲のいい姉のナシャンの物語。この集落の子供が学校に通うのも、約130mの長さのロープにぶら下がって対岸に渡るのです。お母さんはナシャンが学校に行くのは許しますが、弟のワウはまだ幼いという理由で通学させません。ワウは毎日ナシャンと離れ離れになるのも寂しいし、学校のことも気になります。そこである日、大決心をしてお母さんにもナシャンにも内緒で学校に行き、そして大きなカルチャーショックを受けます。先生、友人、勉強等々学校のすべてがオドロキで、彼はその後も密かに学校に行き授業もこっそり受け始めますが、思いもよらず物知りになったことでナシャンにばれてしまいます。しかし今さら通学を止めることはできないワウ、一体どういうことに? はたして最愛の姉ナシャンと一緒に「歩いて」学校に行きたいという夢は叶うのでしょうか? そして2009年中国国内で公開されると大きな反響を呼び起こし、怒江に橋が開設される契機になったとのことです。2009年第18回金鶏百花映画祭で最優秀児童映画賞、新人監督賞を受賞し、同年48回ヒューストン国際映画祭最優秀外国語映画賞、2010年には第12回上海国際映画祭でアジア新人賞等を受賞したとのことですが、児童映画というジャンルのためか日本では注目されなかったようで、日本サイトでは情報皆無といったレベル。私ヌルボとしてはぜひ観てみたい作品ですが・・・。今月末ソウルに行く予定なので、その時観てくるかな? 韓国題は「와와의 학교 가는 날」。日本公開は未定です。※韓国版予告編を貼っておきます。監督の意を受けてジャッキー・チェンがOSTを歌っています。


     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) キャロル  8.96(13)
②(2) ラヴニール  8.00(6)
③(-) 「ベルヴィル・ランデブー  7.83(8)
④(3) ハドソン川の奇跡  7.75(8)
⑤(5) 自白(韓国)  7.67(10)
⑥(6) 私たち(韓国)  7.66(14)
⑦(7) 密偵(韓国)  7.50(12)
⑧(9) THE NET 網に囚われた男(韓国)  7.25(8)
⑨(-) スター・トレック BEYOND  7.10(5)
⑩(-) ミス・ペレグリンと奇妙な子どもたち  7.08(6)

 入れ替わりはありましたが、本ブログ新登場は③「ベルヴィル・ランデブー」だけです。2003年のフランス等5ヵ国によるアニメで、日本でも2004年公開され高い評価を受けた作品です。韓国でも04年全州国際映画祭に招待され上映されましたが、一般劇場公開は今回が初めてなので入れておきました。韓国題は「벨빌의 세 쌍둥이」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績10月28日(金)~10月30日(日) ★★★

         アメリカのアクション「ドクター・ストレンジ」がトップ
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ドクター・ストレンジ ・・・・・・・・10/26・・・・・・・・・1,617,332・・・・・・・・・・・2,399,523・・・・・・・・20,645・・・・・・・・1,500
2(1)・・ラッキー(韓国) ・・・・・・・・・・・・・10/13 ・・・・・・・・・・713,737・・・・・・・・・・・5,639,073・・・・・・・・45,739・・・・・・・・・・881
3(新)・・ひとりかくれんぼ(韓国) ・・・・10/26・・・・・・・・・・125,225・・・・・・・・・・・・・182,648・・・・・・・・・1,420・・・・・・・・・・498
4(2)・・インフェルノ・・・・・・・・・・・・・・・・10/19 ・・・・・・・・・・・56,338・・・・・・・・・・・・・624,889・・・・・・・・・5,152・・・・・・・・・・416
5(6)・・きみに読む物語・・・・・・・2004/11/26 ・・・・・・・・・・・24,511 ・・・・・・・・・・・・518,478・・・・・・・・・3,510・・・・・・・・・・132
6(3)・・ミス・ペレグリンと奇妙な子どもたち・・9/28・・・・・16,523・・・・・・・・・・・2,705,156・・・・・・・・21,739・・・・・・・・・・180
7(44)・・クボと2本の弦 ・・・・・・・・・・・・10/26 ・・・・・・・・・・・13,632・・・・・・・・・・・・・・16,254・・・・・・・・・・・111・・・・・・・・・・100
8(62)・・ムヒョン、2つの都市の物語(韓国)・・10/26 ・・・・10,741・・・・・・・・・・・・・・17,115・・・・・・・・・・・129・・・・・・・・・・・57
9(8)・・自白(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・10/13 ・・・・・・・・・・・・8,002・・・・・・・・・・・・・108,802・・・・・・・・・・・853・・・・・・・・・・・58
10(5)・・歩き王(韓国)・・・・・・・・・・・・・・10/20 ・・・・・・・・・・・・6,620・・・・・・・・・・・・・・82,316・・・・・・・・・・・629・・・・・・・・・・117
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「ラッキー」は2位に退いたものの500万人を超え、600万人にも届きそう?
 今回の新登場は1・3・7・8位の4作品です。
 1位「ドクター・ストレンジ」は、アメリカのアクション。
事故で両手を負傷した上、傲慢な性格から周囲の人々にも見放されてしまった天才脳外科医ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)が、どんな傷も治せるという魔術師の弟子になり、ヒーローとして活躍していきます・・・って、あいかわらずだなー。韓国題は「닥터 스트레인지」。日本公開は来年の1月27日です。
 3位「ひとりかくれんぼ」は、韓国のホラー。アフリカTVでホラー放送を進行しているジョッキーのヤグァン(リュ・ドックァン)とパクPD(チョ・ポンネ)は、より刺激的で危険なホラー素材を探していたところ、彼らのもとに投稿で行方不明になった女子高生の「ひとりかくれんぼ」の映像が寄せられます。霊を呼び出してかくれんぼをするというその映像の中で、女子高生は狂気に満ちた姿に変わっていきます。特ダネの予感を感じたヤグァンとパクPDは、消えた彼女を追跡する生放送を始めるのですが・・・。しかし、「ひとりかくれんぼ」というのは元々日本の都市伝説の1つじゃなかったっけ? コックリさんみたいに国境を越えて広がっているのかな? 原題は「혼숨」です。
 7位「クボと2本の弦」は、アメリカのアニメーション制作会社ライカによるストップモーション・アニメ。その物語というのが、なんと舞台は昔の日本。クボというのは聡明で心優しい主人公の少年の名前。彼が偉大な侍だった父親の死の真相を確かめるために不思議な力を持つ三味線(!)を携えて冒険に旅立つという冒険ファンタジーなのです。あれ、三味線の弦は3本なんだけどな、と思ってトレーラー(→コチラ)を見るとたしかに3本です。韓国題は「쿠보와 전설의 악기」。日本公開は未定のようです。
 8位「ムヒョン、2つの都市の物語」は、今年9月が生誕70年だった故・盧武鉉元大統領の初のドキュメンタリー。2000年の第16代総選挙に出馬した時の釜山での演説シーン等々、彼の生涯のさまざまな場面が盛り込まれています。ネチズンたちによるクラウドファンディングで制作・公開に到ったとのことです。また配給委員会には多数の民主党国会議員や進歩系の映画関係者たちが名を連ねています。原題は「무현, 두 도시 이야기」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・自白(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/13 ・・・・・・・・・・・・・・・8,002 ・・・・・・・・・・・108,802 ・・・・・・・・・・・・853 ・・・・・・・・・58
2(3)・・殺してくれる女(韓国)・・・・・・・・・10/06・・・・・・・・・・・・・・・・3,005 ・・・・・・・・・・・110,847 ・・・・・・・・・・・・818 ・・・・・・・・・43
3(6)・・すすめ! オクトノーツ シーズン4・・9/28・・・・・・・・・・・・・・・2,714 ・・・・・・・・・・・・69,102 ・・・・・・・・・・・・415 ・・・・・・・・・39
4(16)・・学校に行く日・・・・・・・・・・・・・・・10/27・・・・・・・・・・・・・・・・2,172・・・・・・・・・・・・・・6,317 ・・・・・・・・・・・・・37・・・・・・・・・・45
5(5)・・映画 きかんしゃトーマス・・・・・・10/13・・・・・・・・・・・・・・・・1,679 ・・・・・・・・・・・・25,576・・・・・・・・・・・・・183 ・・・・・・・・・30

 今回の新登場は4位「学校に行く日」だけです。この作品については上述しました。
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