ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画の興行成績 [1月14日(金)~1月16日(日)]と作品紹介 ▶2021年の観客数トップ10を見てみると、韓国映画2、日本映画1(←な~んだ?)を除く7作品はすべてアメリカ映画

2022-01-18 23:22:47 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶今回の興行成績ランキングを見ると「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」が数字は落ちたものの5週連続1位で、本日(18日)中には累積観客数700万人に届くのは確実。
 ちなみにKobis(韓国映画館入場券統合電算網)の公式統計による2021年の観客数上位10作品は以下の通りです。   ※千ケタ以下は切り捨て。上映中の作品の人数は22年の分は含まれない。

  ① スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(米) 2021/12/15 555万人
  モガディシュ(韓) 2021/7/28 361万人
  ③ エターナルズ(米) 2021/11/3 305万人
  ④ ブラック・ウィドウ(米) 2021/7/07 296万人
  ⑤ ワイルド・スピード/ジェットブレイク(米) 2021/5/19 229万人
  シンクホール(韓) 2021/8/11 219万人
  劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(日) 2021/1/27 215万人
  ⑧ ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(米) 2021/10/13 212万人
  ⑨ ソウルフル・ワールド(米) 2021/1/20 204万人
  ⑩ クルエラ(米) 2021/5/26 198万人

 ・・・ということで、総じてアメリカのブロックバスターがやっぱり目立っていますね。
 なお、2020年は①南山の部長たち 475万人 ②ただ悪より救いたまえ 435万人 ③新感染半島 ファイナル・ステージ 381万人 ④ヒットマン 240万人と4位までを韓国映画が独占したことを思うと韓国映画が少ないのがさびしく感じられます。

▶今回ちょっと注目の外国映画は中国映画の「青春の君」(仮題)です。日本でも公開された「君の結婚式」等々高校時代に始まる良さげなフンイキのカップルのその後の物語なのですが、こういう<実らなかった10代の恋>ジャンルというのはもしかして東アジア特有なものなのかどうか・・・?

    ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績1月14日(金)~1月16日(日) ★★★
          「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」 5週連続1位で700万人目前

【全体】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・スパイダーマン・・・・・・・・・・・・12/15・・・・171,923・・・・・・6,897,602 ・・・・・69,439・・・・1,102
       :ノー・ウェイ・ホーム
2(7)・・特別手荷物[特送](韓国) ・・・・・1/12・・・・160,147・・・・・・・・233,432・・・・・・・2,243・・・・・・992
3(3)・・SING/シング ・・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・134,346・・・・・・・・499,047 ・・・・・・4,586 ・・・・1,003
       :ネクストステージ
4(2)・・警官の血(韓国)・・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・・90,724・・・・・・・・557,140・・・・・・・5,484 ・・・・・・769
5(新・・ウエスト・サイド・ストーリー・・1/12 ・・・・42,074・・・・・・・・・78,483・・・・・・・・・819 ・・・・・・707
6(22)・・ハウス・オブ・グッチ・・・・・・・・・1/12 ・・・・41,507・・・・・・・・・69,968・・・・・・・・・689 ・・・・・・676
7(4)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・12/22 ・・・・24,111・・・・・・・・971,810 ・・・・・・9,743・・・・・・・371
       :ファーストエージェント
8(33)・・でっかくなっちゃった赤い子犬・・1/12・・13,796・・・・・・・・・20,065・・・・・・・・・181 ・・・・・・356
       /僕はクリフォード
9(新)・・Beyond LIVE NCT ・・・・・・・・・・1/12・・・・・・6,455・・・・・・・・・18,796 ・・・・・・・・203 ・・・・・・・34
       : Resonance(韓国)
10(6)・・ドライブ・マイ・カー(日本) ・・12/23・・・・・・3,358・・・・・・・・・31,875 ・・・・・・・・366 ・・・・・・・53
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 新登場は5・6・8・9位の4作品です。
 5位「ウエスト・サイド・ストーリーと6位「ハウス・オブ・グッチについては→1つ前の記事でいろいろ書いたので省略します。
 8位「でっかくなっちゃった赤い子犬/僕はクリフォード」はアメリカのファミリー映画。ノーマン・ブリッドウェルの絵本「クリフォード おおきなおおきなあかいいぬ」の実写化作品です。日本でも1月21日公開で諸情報が流されているので説明は省略します。韓国題は「클리포드 더 빅 레드 독」です。
 9位「Beyond LIVE NCT: Resonance」は韓国の男性アイドルグループNCTの公演記録。私ヌルボ、NCTについては全然知りませんでした。なんせ私ヌルボの韓国大衆音楽史はソテジワアイドル辺りで止まってるので(笑)ほとんど説明する資格もありません。ウィキペディアを見たら23人もいるんですね。そして派生ユニットがいくつもあって・・・。一応YouTubeを検索して<NCT 127>の「Limitless」と<NCT U>の「Universe (Let's Play Ball)'」というのを視聴しました。いやあ、これは組織力ですね。とくに楽曲の作詞・作曲(含編曲)とダンスの振付の比重がすごく大きい。もちろんメンバーたちはすべてマスターしなくちゃならんから練習がハンパないことは察しはつくが・・・。で芸能事務所がそれらをすべて取り仕切ってるのかな? すごいすごい! さだめしファンは熱狂するだろうなー・・・。(とは思うけど、感動とはちょっと違うんだよなー。) それから個々のメンバーについていろいろ紹介してる記事もありますが、ただでさえ人の顔を憶えるのが苦手な私ヌルボが見るとみんな同じ顔に見えちゃうんだよね・・・。ま、ファンの皆さんも含めて元気で盛り上がれるのはけっこうなことでございます。なんて、「ほとんど説明する資格もありません」などと言いつつ書いちゃったもんね(笑)。韓国題は「비욘드라이브 더 무비 : 엔시티 레조넌스」です。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・ドライブ・マイ・カー(日本) ・・・12/23・・・・・・・・・3,358・・・・・・・38,796 ・・・・・・・・・366 ・・・・・・・53
2(新)・・青春の君・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/12・・・・・・・・・2,336・・・・・・・・6,892・・・・・・・・・・・58・・・・・・・111
3(9)・・フランス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/13・・・・・・・・・2,073・・・・・・・・3,966・・・・・・・・・・・38・・・・・・・・54
4(2)・・海辺の一日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/06・・・・・・・・・・・671・・・・・・・・3,416・・・・・・・・・・・34・・・・・・・・35
5(7)・・Love Letter(日本)・・・・・1999/11/20・・・・・・・・・・・440・・・・・・126,596 ・・・・・・・・・991・・・・・・・・・8

 2・3位の2作品が新登場です。
 2位「青春の君」(仮)は中国のドラマ&ラブロマンス。「청춘적니」という韓国題をそのまま訳して仮題としました。(中国語の原題は「我要我們在一起」つまり自動翻訳だと「一緒にいてほしい」という意味になります。) この映画は李海波の長編オンライン小説「10年間走っている私のガールフレンドが明日結婚する」の映画化作品です。
 17歳。高校生の呂欽揚(チュー・チューシャオ[屈楚蕭]は偶然空き教室で出会った同学年の女子高生、凌一堯(チャン・ジンイー[張婧儀])に一目惚れします。校内放送でラブレターを読み上げる等の熱意が実って交際が始まります。高校後凌一堯は大学に進学し、呂欽揚は工事現場に。しかし同棲を始めてしばらく後、呂欽揚は人に騙されて大金を取られたりして仕事は安定せず、凌一堯も大学でナンパされたり母から金持ちの青年を紹介されたりで2人の間はすれ違いが多くなっていきます。愛がすべてだと思っていた10代とは異なり、20代に入った2人は徐々に現実的な問題で疲れていきます。そしてついに2人の愛の始まりから10年になる日、呂欽揚は運命的な選択の道に立たされます。それは知り合いからもちかけられた仕事の話でした。大きな仕事ですが場所は新疆で期間も長そうです。はたして彼の決断は・・・?
 うーむ、台湾映画「あの頃君を追いかけた」や韓国映画「君の結婚式」等々<実らなかった10代の恋>というジャンルに属する作品ですが、本作はとくに現実的でその分ビターな味が感じられますね。日本公開は未定のようです。
 3位「フランス」(仮)は、独・仏・伊・ベルギー合作のドラマ。フランスのブリュノ・デュモン監督の新作で、<第74回カンヌ国際映画祭(2021)>コンペティション部門の出品作です。フランス・ド・ムール(レア・セドゥ)は24時間TVニュースのスタープレゼンター。ところが彼女がいるニュースというノンフィクションの世界に実はフィクションがあふれている? 「SNSによってメディアが世界を見る方法が生まれました。私の観点では、これは私たちをフィクションに引き込むものです。情報提供という口実の下で私たちはそうしていると確信しています」と語る監督。「作品冒頭、記者会見で、プレゼンターのフランスがマクロン大統領に質問をしているシーンがあります。人々は大統領が実際に喜んでこのシーンに身を貸したと信じていたようです。しかし・・・」。はたして何が真実であり、何が偽なのか? 「本当ですか? あなたが見る私」。彼女地震のの世界が崩れていきます・・・。韓国題は「프랑스」、日本公開は未定のようです。
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