一昨日「ストックホルムでワルツを」で久しぶりに聴いた「Hit the Road Jack(旅立てジャック)」が耳に残っています。そして昨日28日には「0.5ミリ」。これで今年の映画は観納め。
2014年に映画館で観た映画は計88本でした。ただし2回観た2本については各1本と数えています。1~6月が38本、7~12月が50本と後半が多いのは例年同様で、秋にはコリアンシネマウィークや東京フィルメックスがあって、とくに韓国映画を集中的に観るためです。
その中で純粋な韓国映画は、2013年が21本だったのに対して、2014年は34本と、2012年(33本)をも上回りました。「純粋な」以外では、ポーランド映画「金日成のパレード」やドイツ映画「北朝鮮強制収容所に生まれて」、そして在日関係の「60万回のトライ」や「煉瓦女工」等々があります。
韓国映画についていえば、この1年はなかなか豊作。人にも薦めたいという作品が片手ではとても足りないというのはこの数年なかったと思います。
で、2014年個人的映画ベスト10。
思うに、このテのランキングは映画の評価とともにその人の人となり(感性とか価値観とか)をも表しているわけで、またそれを公表する場合にはミエやハッタリが混じることもなきにしもあらず。
で、私ヌルボとしてはまずだれよりも自分自身のための記録の1つなので、他人の評価に惑わされないように各新聞やいろんなサイト等のベスト10(or3or5等)を見るのは後回しにして、ただ自身に誠実に心に残った作品を振り返ってみました。
[2014年]
①イーダ
②グランド・ブダペスト・ホテル
③ジャージーボーイズ
④罪の手ざわり
⑤ソウォン/願い
⑥新しき世界
⑦ソニはご機嫌ななめ
⑧怪しい彼女
⑨テロ,ライブ
⑩ある精肉店のはなし
[次点] 60万回のトライ
私の少女(扉の少女・ドヒよ)
祖谷物語 おくのひと
※赤色は韓国映画または韓国・北朝鮮に関係する映画です。
今回は、今年とくに印象に残った俳優をあげてみます。
[女優]
・ジュディ・デンチ(あなたを抱きしめる日まで)
・シム・ウンギョン(怪しい彼女)
・安藤サクラ(0.5ミリ)
・・・いろんなところで名前があがっている人たちですね。あ、それから「天才子役」のイ・レちゃん(ソウォン/願い)も!
[男優]
・ファン・ジョンミン(新しき世界)
・・・「テロ,ライブ」等々、近頃ハ・ジョンウからは目が離せませんが、「悪いやつら」では彼よりもチェ・ミンシクの怪演が目立っていました。しかし「新しき世界」でそのチェ・ミンシクやイ・ジョンジェよりも目をみはる演技をしていたのがファン・ジョンミンでした。2週間前韓国でTVドラマ「アクシデント・カップル」の再放映を見て、同じ俳優でこうも違った雰囲気になるかと驚きました。今韓国でヒット中の「国際市場」でも主演。日本での上映を期待しています。
今年とくに多かったのが[映画の中で印象に残った歌い手]。その場面をぜひ観ながら聴いてみてください。
・アラン・カミング(チョコレートドーナツ) →動画(「I Shall Be Released」歌唱シーン)。専門の歌手顔負けの俳優。
・シム・ウンギョン(怪しい彼女) →動画(「빗물(雨水)」歌唱シーン)。しみじみいい歌だなー、うるうる。芸達者な上、歌もこんなに上手いとは!
・ジョン・ロイド・ヤング(ジャージー・ボーイズ) →動画(「君の瞳に恋してる」歌唱シーン)。多くの人に愛されている名曲。
・エッダ・マグナソン(ストックホルムでワルツを) →動画(ナット・キング・コールの「Walkin' my baby back home」をスウェーデン語で歌っているシーン。) こういう歌、粋でいいですねー。
さて、今回のベスト10について。昨年ベスト10すべてが日本以外のアジア映画だったことを思えば、1~3位を欧米映画が占めているのは画期的かも。(笑)
相変わらずのアメリカ映画嫌いですが、クリント・イーストウッド監督は別格。
あまり迷わず決めた1位「イーダ」は静かな映画で、退屈してしまう人もけっこういるかも。しかし何か心に深く残るものがあります。
2~5位はほとんど順不同。
2位「グランド・ブダペスト・ホテル」は楽しんで作っている監督と波長が合った感じ。
3位「ジャージー・ボーイズ」はさすがに完成度高し。
4位「罪の手ざわり」は観終わった時はとくに感動したわけでもなかったのが、後になってこの作品の「手ざわり」がじわっと感じられてきました。経済的発展の中でこのような形で社会問題をすくい取ることの意味は大きいと思います。
5~9位の韓国映画、次点の「私の少女」(←来年GW頃一般公開)も含めて作品の内容はさまざまですが優劣がつけがたく、どれもオススメ。7位「ソニはご機嫌ななめ」では、どれをとっても金太郎アメのようなホン・サンス監督作品をちょっと見直しました。人によっては「ヘウォンの恋愛日記」や「自由が丘で」の方を推すかもしれませんが。
今年は見応えのあったドキュメンタリーがいくつもありました。「ある精肉店のはなし」と「60万回のトライ」はその代表。
若手監督では、報知映画賞を受賞した「0.5ミリ」の安藤桃子監督(←奥田瑛二の娘。犬養毅の血を引いている)が注目されていますが、「祖谷物語 おくのひと」という柄の大きな映画を作った蔦哲一朗にも期待! 祖父の池田高校野球部元監督・蔦文也さんより有名になりそう、かな?
もしかして、「なんであの映画が入っていないんだっ(怒)」と思われた方もいるかも・・・。
90本近く観たといっても、観ていない作品がたくさんあるのです。たとえば、今年のベスト10として多くあげられている以下のような作品は観ていません。最初からヌルボの好みではなさそうなものもあれば、観ておくべきだったなと後悔しているものもけっこうあります。また目下上映中の「ふたつの祖国、ひとつの愛 ~イ・ジュンソプの妻~」は、近所のシネマ・ジャック&ベティで上映されるまでじっと待つことにしました。
[観ていない主な作品]
[外国]リアリティのダンス・インターステラー・6才のボクが、大人になるまで。・ダラス・バイヤーズクラブ・エレニの帰郷・アデル、ブルーは青い色・ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
[日本]紙の月・蜩ノ記・小さいおうち・ふしぎな岬の物語・ニシノユキヒコの恋と冒険・FORMA
[参考]過去7年のベスト10
[2013年]①セデック・バレ②少女は自転車にのって③きっと、うまくいく④もうひとりの息子⑤嘆きのピエタ⑥あの頃、君を追いかけた⑦シュガーマン 奇跡に愛された男⑧ハンナ・アーレント⑨王になった男⑩建築学概論 [次点] 殺人の告白 ・凶悪 [別格] 阿賀に生きる [多くの人に観てほしい作品] ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして
[2012年]①ニーチェの馬②ヒューゴの不思議な発明③プンサンケ(豊山犬)④ワンドゥギ⑤拝啓、愛しています⑥ロボット 完全版⑦桐島、部活やめるってよ⑧三池 終わらない炭鉱(やま)の物語⑨かぞくのくに⑩ピアノマニア 別格:春夏秋冬そして春
[2011年]①サラの鍵②テザ 慟哭の大地③愛する人④彼とわたしの漂流日記⑤アリス・クリードの失踪⑥阪急電車 片道15分の奇跡⑦牛と一緒に7泊8日⑧未来を生きる君たちへ⑨ゴーストライター⑩エンディングノート
[2010年]①息もできない②過速スキャンダル③冬の小鳥④ゲキシネ蛮幽鬼(日)⑤実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(日)⑥告白(日)⑦瞳の奥の秘密⑧飛べ!ペンギン⑨川の底からこんにちは(日)⑩ONE SHOT ONE KILL
[2009年]①グラン・トリノ②ディア・ピョンヤン(日)③妻が結婚した④母なる証明⑤チェイサー⑥チェンジリング⑦劔岳 点の記(日)⑧チョコレート・ファイター⑨戦場のワルツ⑩牛の鈴音
[2008年]①ダークナイト②パコと魔法の絵本(日)③ウリハッキョ(日)④休暇(日)⑤シークレット・サンシャイン⑥ラスト・コーション⑦接吻(日)⑧おくりびと(日)⑨闇の子供たち(日)⑩火垂るの墓・実写版(日)
[2007年]①世界最速のインディアン②パンズ・ラビリンス③キサラギ(日)④ドリームガールズ⑤それでも僕はやっていない(日)⑥夕凪の街 桜の国(日)⑦幸福(しあわせ)のスイッチ(日)⑧檸檬の頃(日)⑨幸福(こうふく)の食卓(日)⑩私たちの幸せな時間
2014年に映画館で観た映画は計88本でした。ただし2回観た2本については各1本と数えています。1~6月が38本、7~12月が50本と後半が多いのは例年同様で、秋にはコリアンシネマウィークや東京フィルメックスがあって、とくに韓国映画を集中的に観るためです。
その中で純粋な韓国映画は、2013年が21本だったのに対して、2014年は34本と、2012年(33本)をも上回りました。「純粋な」以外では、ポーランド映画「金日成のパレード」やドイツ映画「北朝鮮強制収容所に生まれて」、そして在日関係の「60万回のトライ」や「煉瓦女工」等々があります。
韓国映画についていえば、この1年はなかなか豊作。人にも薦めたいという作品が片手ではとても足りないというのはこの数年なかったと思います。
で、2014年個人的映画ベスト10。
思うに、このテのランキングは映画の評価とともにその人の人となり(感性とか価値観とか)をも表しているわけで、またそれを公表する場合にはミエやハッタリが混じることもなきにしもあらず。
で、私ヌルボとしてはまずだれよりも自分自身のための記録の1つなので、他人の評価に惑わされないように各新聞やいろんなサイト等のベスト10(or3or5等)を見るのは後回しにして、ただ自身に誠実に心に残った作品を振り返ってみました。
[2014年]
①イーダ
②グランド・ブダペスト・ホテル
③ジャージーボーイズ
④罪の手ざわり
⑤ソウォン/願い
⑥新しき世界
⑦ソニはご機嫌ななめ
⑧怪しい彼女
⑨テロ,ライブ
⑩ある精肉店のはなし
[次点] 60万回のトライ
私の少女(扉の少女・ドヒよ)
祖谷物語 おくのひと
※赤色は韓国映画または韓国・北朝鮮に関係する映画です。
今回は、今年とくに印象に残った俳優をあげてみます。
[女優]
・ジュディ・デンチ(あなたを抱きしめる日まで)
・シム・ウンギョン(怪しい彼女)
・安藤サクラ(0.5ミリ)
・・・いろんなところで名前があがっている人たちですね。あ、それから「天才子役」のイ・レちゃん(ソウォン/願い)も!
[男優]
・ファン・ジョンミン(新しき世界)
・・・「テロ,ライブ」等々、近頃ハ・ジョンウからは目が離せませんが、「悪いやつら」では彼よりもチェ・ミンシクの怪演が目立っていました。しかし「新しき世界」でそのチェ・ミンシクやイ・ジョンジェよりも目をみはる演技をしていたのがファン・ジョンミンでした。2週間前韓国でTVドラマ「アクシデント・カップル」の再放映を見て、同じ俳優でこうも違った雰囲気になるかと驚きました。今韓国でヒット中の「国際市場」でも主演。日本での上映を期待しています。
今年とくに多かったのが[映画の中で印象に残った歌い手]。その場面をぜひ観ながら聴いてみてください。
・アラン・カミング(チョコレートドーナツ) →動画(「I Shall Be Released」歌唱シーン)。専門の歌手顔負けの俳優。
・シム・ウンギョン(怪しい彼女) →動画(「빗물(雨水)」歌唱シーン)。しみじみいい歌だなー、うるうる。芸達者な上、歌もこんなに上手いとは!
・ジョン・ロイド・ヤング(ジャージー・ボーイズ) →動画(「君の瞳に恋してる」歌唱シーン)。多くの人に愛されている名曲。
・エッダ・マグナソン(ストックホルムでワルツを) →動画(ナット・キング・コールの「Walkin' my baby back home」をスウェーデン語で歌っているシーン。) こういう歌、粋でいいですねー。
さて、今回のベスト10について。昨年ベスト10すべてが日本以外のアジア映画だったことを思えば、1~3位を欧米映画が占めているのは画期的かも。(笑)
相変わらずのアメリカ映画嫌いですが、クリント・イーストウッド監督は別格。
あまり迷わず決めた1位「イーダ」は静かな映画で、退屈してしまう人もけっこういるかも。しかし何か心に深く残るものがあります。
2~5位はほとんど順不同。
2位「グランド・ブダペスト・ホテル」は楽しんで作っている監督と波長が合った感じ。
3位「ジャージー・ボーイズ」はさすがに完成度高し。
4位「罪の手ざわり」は観終わった時はとくに感動したわけでもなかったのが、後になってこの作品の「手ざわり」がじわっと感じられてきました。経済的発展の中でこのような形で社会問題をすくい取ることの意味は大きいと思います。
5~9位の韓国映画、次点の「私の少女」(←来年GW頃一般公開)も含めて作品の内容はさまざまですが優劣がつけがたく、どれもオススメ。7位「ソニはご機嫌ななめ」では、どれをとっても金太郎アメのようなホン・サンス監督作品をちょっと見直しました。人によっては「ヘウォンの恋愛日記」や「自由が丘で」の方を推すかもしれませんが。
今年は見応えのあったドキュメンタリーがいくつもありました。「ある精肉店のはなし」と「60万回のトライ」はその代表。
若手監督では、報知映画賞を受賞した「0.5ミリ」の安藤桃子監督(←奥田瑛二の娘。犬養毅の血を引いている)が注目されていますが、「祖谷物語 おくのひと」という柄の大きな映画を作った蔦哲一朗にも期待! 祖父の池田高校野球部元監督・蔦文也さんより有名になりそう、かな?
もしかして、「なんであの映画が入っていないんだっ(怒)」と思われた方もいるかも・・・。
90本近く観たといっても、観ていない作品がたくさんあるのです。たとえば、今年のベスト10として多くあげられている以下のような作品は観ていません。最初からヌルボの好みではなさそうなものもあれば、観ておくべきだったなと後悔しているものもけっこうあります。また目下上映中の「ふたつの祖国、ひとつの愛 ~イ・ジュンソプの妻~」は、近所のシネマ・ジャック&ベティで上映されるまでじっと待つことにしました。
[観ていない主な作品]
[外国]リアリティのダンス・インターステラー・6才のボクが、大人になるまで。・ダラス・バイヤーズクラブ・エレニの帰郷・アデル、ブルーは青い色・ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
[日本]紙の月・蜩ノ記・小さいおうち・ふしぎな岬の物語・ニシノユキヒコの恋と冒険・FORMA
[参考]過去7年のベスト10
[2013年]①セデック・バレ②少女は自転車にのって③きっと、うまくいく④もうひとりの息子⑤嘆きのピエタ⑥あの頃、君を追いかけた⑦シュガーマン 奇跡に愛された男⑧ハンナ・アーレント⑨王になった男⑩建築学概論 [次点] 殺人の告白 ・凶悪 [別格] 阿賀に生きる [多くの人に観てほしい作品] ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして
[2012年]①ニーチェの馬②ヒューゴの不思議な発明③プンサンケ(豊山犬)④ワンドゥギ⑤拝啓、愛しています⑥ロボット 完全版⑦桐島、部活やめるってよ⑧三池 終わらない炭鉱(やま)の物語⑨かぞくのくに⑩ピアノマニア 別格:春夏秋冬そして春
[2011年]①サラの鍵②テザ 慟哭の大地③愛する人④彼とわたしの漂流日記⑤アリス・クリードの失踪⑥阪急電車 片道15分の奇跡⑦牛と一緒に7泊8日⑧未来を生きる君たちへ⑨ゴーストライター⑩エンディングノート
[2010年]①息もできない②過速スキャンダル③冬の小鳥④ゲキシネ蛮幽鬼(日)⑤実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(日)⑥告白(日)⑦瞳の奥の秘密⑧飛べ!ペンギン⑨川の底からこんにちは(日)⑩ONE SHOT ONE KILL
[2009年]①グラン・トリノ②ディア・ピョンヤン(日)③妻が結婚した④母なる証明⑤チェイサー⑥チェンジリング⑦劔岳 点の記(日)⑧チョコレート・ファイター⑨戦場のワルツ⑩牛の鈴音
[2008年]①ダークナイト②パコと魔法の絵本(日)③ウリハッキョ(日)④休暇(日)⑤シークレット・サンシャイン⑥ラスト・コーション⑦接吻(日)⑧おくりびと(日)⑨闇の子供たち(日)⑩火垂るの墓・実写版(日)
[2007年]①世界最速のインディアン②パンズ・ラビリンス③キサラギ(日)④ドリームガールズ⑤それでも僕はやっていない(日)⑥夕凪の街 桜の国(日)⑦幸福(しあわせ)のスイッチ(日)⑧檸檬の頃(日)⑨幸福(こうふく)の食卓(日)⑩私たちの幸せな時間
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