ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[1月28日(金)~30日(日)]

2011-02-01 23:42:46 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 ゆとり教育推進の張本人にして映画評論家寺脇研さんのtwitterによると、韓国での映画封切り日が木曜日なのは「シネコンでやる大型映画の場合、木、金の入りの状況を見て土日に開けるスクリーン数を決定するため」とのことです。しかし「ラフスピ」というブログには、以前は土曜だったのが「韓国の빨리빨리(=早く早く)精神のせっかちさんたちが1日づつ早めていつて気づいたら木曜日になってた」とあります。そして、「そのうちに1周回ってまた土曜に戻るだろう」だって(笑)。
 寺脇さんのtwitterに引っかかったついでに他のつぶやきもちょっと見てみたら、「@sakai_maki 2月3日から5日まで、ヤン・イクチュン監督来日です。招聘元のビターズエンドから、そちらの事務所に連絡が行くと思います。キネマ旬報外国映画ベストワン、監督賞、毎日映画コンクール外国映画賞受賞を機の来日です」というのが目にとまりました。
 さて、今週末から3月初めまでの韓国映画の上映日程を見ると、2月5日~「私の愛、私のそばに」、2月19日~「戦火の中へ」「男たちの挽歌」、2月26日~「悪魔を見た」、3月5日~「大韓民国1%」と5つも続いているのですが、私ヌルボとしては今ひとつ乗れない感じ・・・。「男たちの挽歌」は傑作のオリジナル観てるし・・・。俳優で選べば「悪魔を見た」なんだろうけど、怖いのはちょっと・・・。まあ、歴史の勉強のつもりで「戦火の中へ」くらい観てみようかなー。

    ★★★ Daumの人気順位(2月1日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①なくな、トンズ(韓国)  9.7(673)
②波乱万丈(韓国)  9.2(27)
③瞳の奥の秘密  9.2(78)
④Io sono l'amore(I am Love)  9.0(24)
⑤グローブ(韓国)  8.9(685)
⑥終着駅 トルストイ最後の旅  8.8(54)
⑦上海  8.8(196)
⑧メガマインド  8.8(370)
⑨のだめカンタービレ 最終楽章 後編(日本)  8.7(54)
⑩朝鮮名探偵:トリカブトの秘密(韓国)  8.7(409)

 初登場は②、⑦、⑩です。
 ②はパク・チャヌク監督と実弟のメディアアート作家パク・チャンギョン氏が共同で演出した33分の短編映画。10日に開幕するベルリン国際映画祭の短編コンペティション部門に招待されたファンタジー作品。全編をiPhoneで撮影したそうです。韓国題「파란만장」。
 ⑦と⑩は後述。
 
【専門家による順位】

①Io sono l'amore(I am Love)  8.5(5)
②Winter's Bone  7.7(5)
③You Will Meet a Tall Dark Stranger  7.0(5)
③虹(韓国)  7.0(5)
⑤クララ・シューマン 愛の協奏曲  7.0(4)
⑥カフェ・ノワール (韓国)   7.0 (2)
⑦意外~accident~  7.0(2)
⑧なくな、トンズ(韓国)  7.0(1)
⑨アウトレイジ(日本)  6.7(7)
⑩瞳の奥の秘密  6.7(4)
⑩キューバの恋人(韓国)  6.7(4)

 ③「You Will Meet a Tall Dark Stranger」と⑩「キューバの恋人」が初登場。
 ③「You Will Meet a Tall Dark Stranger」はウディ・アレン監督の新作。韓国題は「환상의 그대(幻想のあなた)」。ロンドンを舞台にしたシニカルなコメディだそうです。アンソニー・ホプキンスやナオミ・ワッツが出てるのかー。内容を詳しく知りたい方は→コチラで。日本公開は未定のようです。
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/you-will-meet.html
 ⑩「キューバの恋人」は韓国のドキュメンタリー映画。「爆弾頭のキューバ青年(デザイン科大学生)、10歳年上の韓国人女性(ドキュメンタリー監督)が恋に落ちて・・・」って、自分の恋愛を撮ったの!? 暑そうだなー。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[1月28日(金)~30日(日)] ★★★
         韓国映画「朝鮮名探偵」が初登場1位

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数累計・・・・観客動員数・・・・上映館数

1・・朝鮮名探偵・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・・・641,760 ・・・・・・・・・・・・・・753,600・・・・・・・・・622
    :トリカブトの秘密(韓)
2・・ガリバー旅行記・・・・・・・・・・・1/27・・・・・・・・・493,273 ・・・・・・・・・・・・・・578,348・・・・・・・・・571
3・・平壌城(韓) ・・・・・・・・・・・・・・・1/27・・・・・・・・・333,778 ・・・・・・・・・・・・・・400,871・・・・・・・・・505
4・・グローブ(韓)・・・・・・・・・・・・・・・1/20・・・・・・・・245,518 ・・・・・・・・・・・・・1,023,851・・・・・・・・・442
5・・上海 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・・・・73,162 ・・・・・・・・・・・・・・・・89,489・・・・・・・・・253
6・・グリーン・ホーネット 3D・・・・・1/27 ・・・・・・・・・63,679 ・・・・・・・・・・・・・・・・79,285・・・・・・・・・366
7・・メガマインド・・・・・・・・・・・・・・・1/13 ・・・・・・・・・38,925 ・・・・・・・・・・・・・・・788,603・・・・・・・・・217
8・・タウン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・・・・31,538 ・・・・・・・・・・・・・・・・39,591・・・・・・・・・166
9・・ハロー、ゴースト(韓)・・・・・・12/22・・・・・・・・・・16,723 ・・・・・・・・・・・・・3,006,634・・・・・・・・・142
10・・Garfield's Pet Force 3D(韓・米)・1/27・・・・・14,256 ・・・・・・・・・・・・・・・・16,159・・・・・・・・・・79

 1・2・3・5・6・8・10位と7つも入れ替わりました。旧正月の休みと関係があるのかな?
 1位はコミックスリラーアクション探偵時代劇(って何なんだ!?)。公納不正を隠そうとする官僚たちの陰謀を察した正祖は、朝鮮一の名探偵に事件の背後を洗えとの密命を下すが、名探偵は捜査初日から刺客の襲撃を受けたりして・・・、と物語が始まる。やっぱり正祖の時代は時代劇の舞台にしやすいんでしょうね。(<navicon>のサイト中のベンリな表を見れば一目瞭然です。) 韓国題は「조선명탐정 : 각시투구꽃의 비밀」。正確にはヒメトリカブト。
 2位、おなじみの古典を現代風にアレンジしたコメディ。バミューダ・トライアングルの記事を書くことになった新聞社のメール係がたどり着いたのは小人国リリパットだった・・・。日本ではゴールデンウイークに公開予定とか。
 3位は時代劇コメディ。2003年の大ヒット作「黄山ヶ原」の続編だそうで、イ・ジュニク監督、チャン・ジニョン、イ・ムンシクの顔ぶれもそのまま。詳しくは<韓国映画スタッフブログ>を参照されたし。三国時代の百済と新羅の戦いを描いた「黄山ヶ原」は方言の滑稽さが大きなウリだったようで、それで日本では未公開だったんですかねー?
 5位、太平洋戦争前夜の上海を舞台にしたハリウッド製ミステリー。主演はジョン・キューザック。そしてチョウ・ユンファにコン・リーに渡辺謙に菊地凛子、おーおー、皆さんおそろいで。日本公開未定なの? アメリカでは昨年8月に公開したが、評判はイマイチだったようで・・・。韓国題は「상하이」。
 6位、日本でも1月22日に公開されています。内容省略。
 8位、日本では2月5日公開。詳しくは<ムービーウォーカー>等を参照のこと。
 10位は子ども向けアニメの3D版。<ルイスのブログ>というブログに紹介されていました。ホントにどんな分野でも詳しい人がいるものです。


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3 コメント

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私も韓国映画は大好きですが、 (カイカイ反応通信愛読者)
2015-04-10 10:47:21
寺脇研先生の趣味とはあわないみたいですね。過去に寺脇研先生が好意的に紹介しておられた韓国映画はことごとく自分の趣味にあいませんでした。
ちなみに、寺脇研先生はしばしば『ゆとり教育』で批判的に世間から叩かれ、ご本人もそれに対して『余地教育は間違いではない!』と反論なさっておられますが、
韓国映画の評論の当否はともかくとして、少なくともこれに関しては、現時点では寺脇研先生が正しいです。
国際間の学力比較調査であるPISAの結果を見ても日本人の子供の平均学力は、ゆとり教育導入以降も全く低下しておりません。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3940.html
また、国内限定の学力診断 でもゆとり教育が原因で日本人の子供の平均学力が低下した事実は認められないことはベネッセコーポレーションみたいな教育産業関係者ですら早い段階でちゃんと書いています。
http://benesse.jp/blog/20070510/p3.html
『学力は関係ない。ゆとり教育世代が批判されるのは、学力ではなくて社会常識が無い人間が多いからだ。』という批判もありますが、
日本とは比べものにならないくらい詰め込み教育を推進している詰め込み教育大国の韓国でも、現在子どもたちが社会性がなさすぎて軍隊で適応できず、落ちこぼれたりひきこもりになる事例が続発して社会問題になっていますから、ゆとり教育世代であれ詰め込み教育であれ、常識に欠ける子供が増えたのはアジアの先進国においては共通の現象ではないか?と感じます。
寺脇研先生は『当時、詰め込み教育に対する批判がマスコミを中心に起きて詰め込み教育反対の世論が形成されたから、当時の文部省、文科省はそれを受けてゆとり教育を始めただけだ。今回だって、単にゆとり教育批判の世論が形成されたから、それを受けてゆとり教育を廃止したに過ぎない。日本人の子供の平均学力がゆとり教育のせいで低下した定量的かつ確定的なデータも無いのに、単に世論に迎合してコロコロ変えるのは現場を混乱させるだけだ!』と批判していますよね。
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ゆとり教育をめぐって (ヌルボ)
2015-04-10 16:45:14
 寺脇先生の新書本は私も読みましたが、これといった印象ナシ。今のようすをツイッターで見ると教育関係が2割で、大半は映画(や落語等)のようですね。 
 「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」や「幕が上がる」について言えばナットクのツイートを書いてます。

 韓国の教育問題は、学校教育の中身だけでなく、塾通い等の私教育の問題も含めて、ひいては社会全体のあり方から見る必要がありそうです。

 日本のゆとり教育は、それが授業時間減や、教育内容の削減とほとんど同一視されたのがよくなかったと思います。重要なのは「どのようなことを、どのように学ぶか」ということで、その点「総合的学習の時間」などは理念としては良かったものの、教育現場では一部の事例をのぞいて戸惑いの方が多かったのは残念なことでした。

当時その教育現場にあった者としての実感は、「生徒がどんどんゆとりが多くなっているのに、教師はどんどんゆとりがなくなっている」というものです。なお小学校~大学の教員が多忙化している一番の理由は「手がかかる生徒や親が増えた」ではなく事務仕事の増大で、それゆえ対生徒の「本務」はむしろ狭められていった、という印象です。
教育問題について記すとキリがありません。そのうち記事にすることがあるかも・・・。
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韓国でも (カイカイ反応通信愛読者)
2015-04-11 10:36:26
2012年からゆとり教育が導入されたみたいですね。
http://m.searchina.ne.jp/news/disp.cgi?y=2011&d=0617&f=national_0617_009.shtml

ただ、上のブログで韓国人ブロガーも書いていましたが、日本みたいに部活動やクラブ活動とかをもっと振興させないまま、単に見かけだけの建前上のカタチとしてゆとり教育『だけ』を導入しても韓国では私学が繁盛するだけで根本的な解決にならないのではないか?という批判は、当たっていると思います。
一つ前例を挙げると巨人軍でも活躍したプロ野球選手のチョ・ソンミン選手が挙げられます。
彼はビジネスとしてビアードパパを韓国に普及させようとしましたが、当時の韓国にはカフェ文化が根付いていなかったので失敗しました。
視点は良かったけど国に文化が根付いていなかったので失敗したわけです
今回のゆとり教育導入もおそらく同じような結果に終わると思います。
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