8月末に横浜市鶴見区の県立三ッ池公園に行ってきました。より正確には、そこにあるコリア庭園に行ってきたということです。
以前1度行ったことはあるのですが、ずいぶん前のことなので、ほとんど記憶に残っていませんでした。
ただ、コリア庭園が造られたのは1990年なので、その年以降であることはたしかです。
その年に、神奈川県は京畿道と友好提携を結んだということで、その記念として造られたというわけです。
したがって、「設計施工に当たっては韓国京畿道の全面的な協力を受けており、韓国庭苑家の監修のもと、造園専門家の参加もあったのらしい。建物の瓦や石灯籠、庭石なども韓国の資材の寄贈を受けた」ということです。
鶴見在住の方から以前伺ったところによると、当初こしらえた庭園は、あまりにも日本風に整え過ぎたために、「これでは韓国式庭園とはいえない」ということで、ほとんど自然のままの、韓国らしい庭園に造り直したとのことでした。
そういえば、名著「「縮み」志向の日本人」に次のような一文がありました。
著者の李御寧先生は、評論家・吉村貞司の「沈黙の日本美」を引用しています。
「私はソウルで秘苑を見ている。・・・・あまりにも丘陵のままであり、自然林のままでありすぎた。・・・・私には庭園以前を思わせた。山そのものは、いかに景観にめぐまれていても庭ではない。それが日本人の感覚である。」
これに対して、李御寧先生はうれしさ一杯という感じで記しています。
「秘苑に対して、また韓国の庭園に対しておそらくこれ以上の讃辞はないでしょう。なぜなら、庭園という感じがない自然そのままの錯覚を抱かせるのが、ほかならぬ彼らの理想とする造園術だからです。
うーむ、ですなー・・・・。しかし、だからといって韓国の造園師の皆さん、仕事しないでほったらかしというわけでもないんですよね? ・・・ってちょっと聞いてみたい気もしますが・・・・。
【観自亭】
まあとりあえず、久々にコリア庭園に行ってみた感想ですが、思ったよりも広く、また庭園だけでなく、いかにも朝鮮、といったチャンスンとかヘテ(善悪を見分けることのできる想像上の動物。日本の狛犬のようなもの、かな?)とか、チャントクテ(醤油や味噌等を入れた甕の置き台)もあります。
また建物(別堂「通友齋」は中に入れて、いろんな調度を見学できるようになっています。
植物も、それぞれに何らかの意味のあるものが植えられています。
【入口付近にあるチャンスン】
【想像上の動物ヘテ】
【通友齋の中】
【チャントクテ】
・・・・ということで、朝鮮文化に興味のある人にはぜひお薦めです。入園料も無料だし・・・。ただ、車でなければ鶴見駅(または新横浜駅)からバスというのがちょっとツライところ・・・・。私ヌルボは愛車のスーナー(台湾製原付)で行きましたが・・・・。
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