1つ前の記事の見出し<オクスス(トウモロコシ)の別称(←ちょっとギモンあり)は?>を見ていて思い出したのが今回のテーマ<サグァの別称(←ちょっとギモンあり)について>です。
サグァ(사과)はもちろんリンゴのことで、沙果という漢字語の音読みです。
その後私ヌルボ、何かでこのリンゴには<능금(ヌングム)>という別称があるという記述を読みました。しかし、厳密には사과と능금はまったく同じではありません。사과は現在ふつうに出回っている西洋リンゴで、日本では幕末~明治維新頃、韓国では19世紀末~20世紀初頭から栽培されるようになりました。それに対して、능금はそれ以前からあったゴルフボールほどの大きさの小ぶりのリンゴで、辞書で引くと朝鮮リンゴ等の訳語もつけられていますが、学名を見ると和リンゴと同じもので、中国が原産とのことです。
※→韓国ウィキペディアの「능금나무」、→日本ウィキペディアの「ワリンゴ」の項目。花の画像は同じものを使用しています。
※→コチラの記事によると、江戸時代に栽培されていたワリンゴが皇居の東御苑に植えられているとのことです。
ところで、上記のようにサグァとヌングムはちょっと違うものなのですが、韓国内でもその違いはよく知られていなくて、Q&Aサイトでも「サグァとヌングムの違いは?」といった質問が寄せられたりもしています。(たとえば→コチラ。)
また、ヌングムをサグァの別称として、つまり同じ物を指す言葉として用いられることもわりとふつうのことのようです。
たとえば、<mixyコミュニティ>の中に在日コリアンの人たちの「うちではこう言うけどな.にか?」というスレ(→コチラ)があって、その中に次のようなカキコミがありました。
「ハンマニ(祖母)は、林檎のことをヌングムと呼んでました。」
「リンゴのことは、陸地!!でも、普通にヌングムともサグァとも呼んでいます。」 ※「陸地」とは済州島の人が半島を指していう言葉。
「もともとあった小さめのリンゴのことをヌングムと呼んでいたように思います。でも、富士の箱に능금とあったのを見たこともありますし。最近は、みんな부사・・・。」 ※「부사(プサ)」は「富士」という漢字の韓国音読み。
・・・いや、それどころか、1900年頃アメリカ人宣教師が本格的な栽培を始めて以来リンゴの特産地と聞いて人々が思い浮かべる都市が大邱なのですが、その大邱を礼讃する歌として1970年代にパティ・キムによって歌われた歌がタイトルからして「능금꽃 피는 고향(ヌングムの花咲く故郷)」ですからねー。
ヌルボ思うに、植物学上では厳密に区別する必要はあるにしても、一般の人たちの日用の言葉としてはそんな正否を云々するようなことではないのではないでしょうかねー。
ところで、今回の記事も例によって<ナムウィキ>の「사과」の項目(→コチラ)を大いに参考にしたのですが、それによると今の大邱には昔日の面影はなく、かつてのリンゴ園はブドウ園に変わったそうです。気候温暖化のためリンゴ栽培に適した所が北東に移ったためで、現在は慶尚北道北部の安東市吉安面・青松郡・栄州市で全国生産量の約6割を占めているとか。さらに北の忠清北道と江原道でも栽培量が徐々に増えていて、この分だと「22世紀になると、平壌近くまでリンゴ栽培限界線が北上しそう」とこの部分は冗談ぽく書いています。
※韓国のリンゴの歴史については→コチラ(日本語)や→コチラ(韓国語)の記事を参考にしました
サグァ(사과)はもちろんリンゴのことで、沙果という漢字語の音読みです。
その後私ヌルボ、何かでこのリンゴには<능금(ヌングム)>という別称があるという記述を読みました。しかし、厳密には사과と능금はまったく同じではありません。사과は現在ふつうに出回っている西洋リンゴで、日本では幕末~明治維新頃、韓国では19世紀末~20世紀初頭から栽培されるようになりました。それに対して、능금はそれ以前からあったゴルフボールほどの大きさの小ぶりのリンゴで、辞書で引くと朝鮮リンゴ等の訳語もつけられていますが、学名を見ると和リンゴと同じもので、中国が原産とのことです。
※→韓国ウィキペディアの「능금나무」、→日本ウィキペディアの「ワリンゴ」の項目。花の画像は同じものを使用しています。
※→コチラの記事によると、江戸時代に栽培されていたワリンゴが皇居の東御苑に植えられているとのことです。
ところで、上記のようにサグァとヌングムはちょっと違うものなのですが、韓国内でもその違いはよく知られていなくて、Q&Aサイトでも「サグァとヌングムの違いは?」といった質問が寄せられたりもしています。(たとえば→コチラ。)
また、ヌングムをサグァの別称として、つまり同じ物を指す言葉として用いられることもわりとふつうのことのようです。
たとえば、<mixyコミュニティ>の中に在日コリアンの人たちの「うちではこう言うけどな.にか?」というスレ(→コチラ)があって、その中に次のようなカキコミがありました。
「ハンマニ(祖母)は、林檎のことをヌングムと呼んでました。」
「リンゴのことは、陸地!!でも、普通にヌングムともサグァとも呼んでいます。」 ※「陸地」とは済州島の人が半島を指していう言葉。
「もともとあった小さめのリンゴのことをヌングムと呼んでいたように思います。でも、富士の箱に능금とあったのを見たこともありますし。最近は、みんな부사・・・。」 ※「부사(プサ)」は「富士」という漢字の韓国音読み。
・・・いや、それどころか、1900年頃アメリカ人宣教師が本格的な栽培を始めて以来リンゴの特産地と聞いて人々が思い浮かべる都市が大邱なのですが、その大邱を礼讃する歌として1970年代にパティ・キムによって歌われた歌がタイトルからして「능금꽃 피는 고향(ヌングムの花咲く故郷)」ですからねー。
ヌルボ思うに、植物学上では厳密に区別する必要はあるにしても、一般の人たちの日用の言葉としてはそんな正否を云々するようなことではないのではないでしょうかねー。
ところで、今回の記事も例によって<ナムウィキ>の「사과」の項目(→コチラ)を大いに参考にしたのですが、それによると今の大邱には昔日の面影はなく、かつてのリンゴ園はブドウ園に変わったそうです。気候温暖化のためリンゴ栽培に適した所が北東に移ったためで、現在は慶尚北道北部の安東市吉安面・青松郡・栄州市で全国生産量の約6割を占めているとか。さらに北の忠清北道と江原道でも栽培量が徐々に増えていて、この分だと「22世紀になると、平壌近くまでリンゴ栽培限界線が北上しそう」とこの部分は冗談ぽく書いています。
※韓国のリンゴの歴史については→コチラ(日本語)や→コチラ(韓国語)の記事を参考にしました
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます