ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[2月15日(金)~17日(日)]

2013-02-19 23:54:52 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先々週の記事「ゼロ・ダーク・サーティ」について「アメリカ的(=独善的)発想にとどまっているような・・・」とか「アメリカ軍を「向こう側」の視点から描いたアメリカ映画が作られるまではまだ何年も待たなければならないのでしょうか?」等々、観る前から「反」期待感を書きまくったら、「ハリウッド大作をもって「アメリカ」なるものを決め付けてしまうのは短絡に過ぎると思いますが。やはり「世代」でしょうか?」というコメントをいただいてしまいました。(笑) その後映画評等もいくつも読んで、観るべき映画のようではあると判断し、観に行きました。その感想は、100点満点でせいぜい20点、もないかも。町山智浩氏が語っていた「ビンラディンを殺しても空しさが残るばかりで、アメリカ人が観ても暗い気持ちになるでしょう」なんて考えてみれば観る前から当たり前すぎでした。そもそも、この映画の中に感情移入できる登場人物はいません。あ、韓国映画専門(?)のSARUさんもこの映画を観て「徹頭徹尾、傲慢大国アメリカを見せつけられる映画だった。とほほ」とツイートしてましたねー。そういえば、同じビグロー監督の「ハート・ロッカー」も何を伝えたいのかわからない映画だったなー。
 しかし考えてみれば、「ほとんど期待してないけど、もしかしたら・・・」などと考えて映画を観に行く私ヌルボもヘンな映画ファンですね。結局は「ゼロ・ダーク・サーティ」、そんな「反」期待度を上回ってしまいました。
 それに対して、期待していたよりもずっとよかった!というのが「王になった男」でした。チュ・チャンミン監督は、ヌルボ推奨の「拝啓、愛しています」に続くヌルボ賞獲得。ウイークデーの午後、韓流ファンの(たぶん)おば様方中心に横浜ブルク13は100人近くの入りだったかな? ほとんど満足して帰ったのではないかなー。笑わせる場面もあり、涙も感動もありで、ビョン様ファンでなくても十二分に楽しめます。「神弓」の観客動員が約800万、コチラは約1200万。それだけの差があることは観てわかります。そういえば、「サニー 永遠の仲間たち」で田舎から大都会ソウルに転校してきた少女ナミを好演していたシム・ウンギョンが泣かせる役柄(毒見役の女官)を演じていましたね (うるうる)。他にも「トガニ」の悪校長(チャン・グァン)が優しい家臣になってる一方、あの名作「風の丘を越えて 西便制」の父親役キム・ミョンゴンは一番の悪役として特別出演だからなー。韓国語のベンキョーとしては、時代劇の言い回しに注目。(じゃなくて注耳?) 「성은이 망극(罔極)하옵니다하다 .(聖恩極まりのうございます。)」等々。大同法のこと等、歴史の勉強にもなりました。ほとんどいいことずくめの中で不満はパンフが高いこと。1000円だったらもっとそれに見合った内容にせよ!(←王様っぽい。)

          ★★★ Daumの人気順位(2月19日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム  9.7(95)
②Love Letter(日本)  9.4(515)
③善き人のためのソナタ  9.3(445)
④7番房の贈り物  9.1(2960)
⑤おおかみこどもの雨と雪(日本)  9.0(288)
⑥偽りなき者  9.0(114)
⑦世界にひとつのプレイブック  8.9(366)
⑧ポロロ 劇場版 スーパーそり大冒険(韓国)  8.9(59)
⑨エンディングノート(日本)  8.9(23)
⑩モンスターズ・インク3D  8.8(89)

 ①②⑦の3作品が新登場。
 ①「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」の高評点は突出しています。娯楽映画としてはめったにない数値。ロマンスありアクションあり歌や踊りもありというインド映画です。観た人のブログ記事を読むと、どれも大絶賛! →コチラには「2007年最大のヒット作品で、多分インド映画史に残る作品になるやろう。とにかく、絢爛豪華! ザッツ・エンターテインメント!! めちゃくちゃ金かかってるのがわかります(笑)。・・・3時間が全然気にならない面白さなんですわ」と書かれています。日本では2008年アジアフォーカス・福岡国際映画祭と、2012年あいち国際女性映画祭2012で上映されたとか。えっ!?こういう映画なんとしても観てみたい! もしやと思って「キネマ旬報 2月下旬決算特別号」で今年の公開予定作品のリストを見たら、あるでないの!ラッキー!! アップリンク、えらい!!! 3月16日公開ということで、探したらすでに公開サイトができてました。(→コチラ。) 経験上、インド映画にハズレなし。楽しみだなー。あ、内容説明全然してなかった。韓国題は「옴 샨티 옴」です。
 ②「Love Letter」は、岩井俊二監督作品の再公開。韓国では日本以上の人気で、「お元気ですか?」という日本語が広まったそうですね。えっ、1995年の作品ということは、もう18年も経つのか。えっっ、岩井監督、先月で50歳になったのかー! 韓国題は「러브레터」。
 ⑦「世界にひとつのプレイブック」は例によって韓国から少し遅れて2月22日に日本公開です。韓国題は「실버라이닝 플레이북(シルバーライニング・プレイブック)」。

【専門家による順位】

①愛、アムール  8.7(7)
②あなたはまだ何も見ていない  8.6(3)
③ファウスト  8.4(5)
④ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日  8.3(9)
⑤おおかみこどもの雨と雪(日本)  8.1(6)
⑥ベルリン(韓国)  8.0(6)
⑦ザ・セッションズ  8.0(4)
⑧世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶  8.0(2)
⑨赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道(日本)  8.0(1)
⑩汚れなき祈り  7.7(4)

 アラ、今回も前々回、前回とまったく同じ。このところまったく変化に乏しいなー。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月15日(金)~17日(日)] ★★★

         「7番房の贈り物」、1000万人も視野に入る

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・7番房の贈り物(韓国)・・・・・・・・・・1/23・・・・・・・・・・・・・・1,129,693 ・・・・・・・・8,867,320・・・・・・・63,839・・・・・・・721
2(2)・・ベルリン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・1/30・・・・・・・・・・・・・・・・644,450・・・・・・・・5,980,244 ・・・・・・・43,951・・・・・・・579
3(3)・・ダイ・ハード ラスト・デイ ・・・・・・・・2/06 ・・・・・・・・・・・・・・・210,178 ・・・・・・・・1,297,694 ・・・・・・・・9,844・・・・・・・329
4(新)・・男性使用説明書(韓国) ・・・・・・・2/14 ・・・・・・・・・・・・・・・200,889・・・・・・・・・・266,889 ・・・・・・・・1,948・・・・・・・367
5(新)・・ヘンゼル&グレーテル ・・・・・・・・2/14 ・・・・・・・・・・・・・・・138,407 ・・・・・・・・・177,571・・・・・・・・・1,437・・・・・・・297
6(新)・・海洋警察マルコ・・・・・・・・・・・・・・2/14 ・・・・・・・・・・・・・・・・88,764・・・・・・・・・・・96,846 ・・・・・・・・・・629・・・・・・・276
7(4)・・南へ飛べ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・2/06 ・・・・・・・・・・・・・・・・84,068・・・・・・・・・・772,584 ・・・・・・・・5,563 ・・・・・・・240
8(5)・・雪の女王・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/07 ・・・・・・・・・・・・・・・・58,151・・・・・・・・・・245,463 ・・・・・・・・1,654・・・・・・・229
9(33)・・世界にひとつのプレイブック・・・・2/14 ・・・・・・・・・・・・・・・・48,935・・・・・・・・・・・70,731 ・・・・・・・・・・535・・・・・・・223
10(6)・・ポロロ 劇場版 ・・・・・・・・・・・・・・・1/23 ・・・・・・・・・・・・・・・・30,952・・・・・・・・・・867,198・・・・・・・・・6,368・・・・・・・102
     スーパーそり大冒険(韓国)
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「7番房の贈り物」は韓国映画史上8位に上り、1000万人にも早晩達する勢いですね。
 今回の新登場は4・5・6・9位の4作品です。
 4位「男性使用説明書」は韓国製コメディ。優柔不断な性格の女性CM助監督、ある日野外撮影を終えると、偶然「男子使用説明書」というビデオテープを手に入れる。半信半疑でそのテープの中のドクターの指示に従うと、嘘のようにすれ違う男性たちはもちろん、トップスターの心までも揺るがすことになって・・・。ヒロインを演じるイ・シヨンは30歳になって初の主演。ボクシングでも有名な女優なんだそうです。原題は「남자사용설명서」。
 5位「ヘンゼル&グレーテル」は、例のグリム童話の話をもとにしたアメリカのアクション。あれから15年後、魔女狩り専門の賞金稼ぎとなった兄妹は、11人もの子どもを魔女たちに誘拐された村人たちの依頼を受けて魔女退治に乗り出すのですが・・・。日本では各映画サイトでは公開中止という表示があり、なぜだろうと調べてみたら、4月6日に公開との情報が出てきていて、どうなってるのかな? 韓国題は「헨젤과 그레텔:마녀 사냥꾼 3D」です。
 6位は独島がらみの映画かと思ったらさにあらず(笑)、デンマーク製のアニメ。海洋警察に与えられた氏名は能力者カルロからサルの世界を守ること! つまりサルの世界ね。能力者というのは破壊ロボット・・・なのかな? 日本サイトに全然情報なし。韓国版予告編見ても今ひとつよくわからん・・・。正義が悪を倒すのではなく、コメディみたいな感じ。韓国題は「해양경찰 마르코」です。
 9位「世界にひとつのプレイブック」は上述のように日本でも2月22日公開。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ムーンライズ・キングダム・・・・・・・・1/31 ・・・・・・・・・・・・・・3,341 ・・・・・・・・・・・・・・24,485・・・・・・・・・191・・・・・・・・・・23
2(2)・・偽りなき者 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/24 ・・・・・・・・・・・・・・2,228 ・・・・・・・・・・・・・・27,505・・・・・・・・・208・・・・・・・・・・19
3(3)・・愛、アムール ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/19・・・・・・・・・・・・・・・・866 ・・・・・・・・・・・・・・68,468・・・・・・・・・・523・・・・・・・・・・8
4(4)・・GF*BF ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/07・・・・・・・・・・・・・・・・575 ・・・・・・・・・・・・・・・4,115・・・・・・・・・・32・・・・・・・・・・18
5(新)・・恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム・・2/14・・・・・・・・・・536・・・・・・・・・・・・・・・・・689 ・・・・・・・・・・・5・・・・・・・・・・12

 今回の初登場は4位「GF*BF」と5位「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」。
 4位「GF*BF」は、台湾の青春映画。いや、時代は1985年から2012年に及ぶので、青春といえるのは前の方だけか。高雄での高校時代から始まる女1人・男2人の物語。台湾でも1987年厳戒令が解かれ、民主化運動が盛んになってデモも頻繁に起きて、と・・・。そーか、韓国とそれなりに共通するところがあるんですね。ヒロインはおなじみのグイ・ルンメイ。日本での上映はあるかな、と見てみたら、3月に開かれる大阪アジア映画祭で上映されます。キャッチコピーが「私たちには2人の恋人が必要。一人は私を愛する人、一人は私が愛する人」。うーむ、やっぱりそうか。詳しい内容はリンク先で。さらに詳しすぎるブログ記事は→コチラ。韓国は「여친남친」です。
 5位「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」は上述しました。

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