10日夜、NHKの番組「SONGS」でゲスの極み乙女。を初めて映像を見、まとめて聴きました。詞といい曲といい、若い層での人気がわかるような気がします。しかし、私ヌルボにとっては遠くから光源を見ている感じ、といったところか。(感覚の老化も如何ともしがたいか、あーあ。) それにしても、小学生ファンがけっこういるようなのは何なんだ!? あんな早口がよく理解できるものです。
先週キネカ大森で「風の歌を聴け」(1981)を観ました。登場人物の会話が「~だ」調というのは村上春樹の原作通りか。活字だと軽やかな感じなのが映画のセリフとなると生硬な感じになってしまい、俳優の表情も硬いのでキュークツな印象を受けてしまいました。しかしここに描かれた青年像、今と重なるところがはたしてあるのか・・・。大森一樹監督、今年の第28回東京国際映画祭ではコンペティション部門審査員なんですってねー、ふーん。
ブログ記事の1週間のブランクは3日間広島に行っていたからですが、一昨日の夜急いで帰ってきたのは国立新美術館に行くため。韓国国立現代美術館との共同主催で開かれていた「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋」の最終日が昨日で、かろうじてセーフ。日韓の作家各6人によるさまざまな形の作品が紹介されている中で、注目はイム・フンスンさんの「済州島の祈り人」(悲念)と題された映像作品、というよりもドキュメンタリー映画です。1948年軍隊や警察によって島民の5人に1人にあたる6万人が虐殺されたという済州島四・三事件(→wiki/%E6%B8%88%E5%B7%9E%E5%B3%B6%E5%9B%9B%E3%83%BB%E4%B8%89%E4%BA%8B%E4%BB%B6">ウィキペディア)に焦点をあてた作品で、3面スクリーンの70分に及ぶ長編です。これは期待以上に見応えがありました。くわしくは→コチラ参照。
イム・フンスン監督は今韓国で上映中の「危路工団(ウィロコンダン)」の監督でもあり、その作品で今年のベネチア・ビエンナーレで最も有望な若手アーティストに贈られる銀獅子賞を韓国人として初めて受賞しているのですね。その「危路工団」ですが、9~10日熊本で開催された<東アジア市民共生映画祭>(→コチラ)の中で上映し、監督もゲストとして来場したそうですが、ぜひ一般公開か、せめて各地で上映会を開くなりしてほしいものです。
★★★ Daumの人気順位(10月13日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①奇跡のピアノ(韓国) 9.7(42)
②チュニ マギ(韓国) 9.5(34)
③ミューン:月の守護者 9.4(26)
④危路工団(韓国) 9.3(31)
⑤今日の映画(韓国) 9.0(21)
⑥PK 8.9(132)
⑦あん(日本) 8.9(52)
⑧あなたをずっとあいしてる(日・韓) 8.8(87)
⑨アマゾン大冒険~世界最大のジャングルを探検しよう!~ 8.7(32)
⑩Dearダニー 君へのうた 8.7(58)
今回の新登場はありません。
【専門家による順位】
①ザ・ホームズマン 8.2(4)
②今は正しいがその時は間違いだ(韓国) 8.2(4)
③ひと夏のファンタジア(韓・日) 8.0(7)
③危路工団(韓国) 8.0(7)
⑤エヴァの告白 8.0(5)
⑥スロー・ウェスト 7.8(5)
⑦オデッセイ 7.7(4)
⑧インサイド・ヘッド 7.6(9)
⑨ルック・オブ・サイレンス 7.6(5)
⑩ハリール・ジブラーンの預言者 7.5(4)
①⑥⑦の3作品が新登場です。
①「ザ・ホームズマン」は、トミー・リー・ジョーンズ監督・主演の2014年カンヌ映画祭コンペティション部門出品作。舞台は1850年代のアメリカ西部、というと西部劇かと思いますが、この作品が画期的なのは、これまでの西部劇ではほとんど添え物のように扱われていた女性にスポットを当てたこと。メアリー・ビー(ヒラリー・スワンク)はネブラスカの開拓地で馬を飼いながら1人で暮らしています。数えるほどの家族しか住んでいない所で夫となる男を見つけられず、31歳になっています。厳しい暮らしの中、家族を持つ他の女性たちの多くは心を病んでいました。3人の子供を次々と病気で失ったり、夫からの性の道具のような扱いを受けつつ母親の看病に追われたり、伝染病で家畜を失ったり・・・。そうした原因で心が壊れてしまった3人の女性を、村人たちはアイオワにいる村の牧師の妻のところまで送り届けることを決定します。そしてその役目を自ら引き受けたのがメアリーでした。アイオワまでは1ヵ月の旅。その途中、彼女きは馬に乗せられたままで木から首に縄で繋がれていた老いた男を発見します。助ける見返りとして旅に同行することになったその男は小悪人のジョージ・ブリッグス(トミー・リー・ジョーンズ)。彼を含めて5人の旅の行方は・・・。テキサスで生まれ育ったというトミー・リー・ジョーンズは本作をジェンダー等現代のアメリカ社会を映した西部劇と語っているとのこと。特に男性にとっては見るのがつらい作品との感想もありました。ネチズンの平均評点7.7に対し専門家は8.3と、フツーとは逆。まあわかるような・・・。韓国題は「더 홈즈맨」。日本公開は・・・未定ってか!?
⑥「スロー・ウェスト」は、2015年のサンダンス映画祭で観客賞を受賞したイギリス・ニュージーランド合作作品。舞台は1870年のコロラド。16歳の少年ジェイ(コディ・スミット=マクフィー)は、故郷のスコットランドで生き別れた恋人ローズを探すため単身で渡米します。東海岸から西海岸に向かう旅の中で、危機に直面した彼を助けれくれた賞金稼ぎのサイラス(マイケル・ファスベンダー)を用心棒として迎えたり、さまざまな人々と出会い、インディアンに襲われたりもし、それでもひたすら西へと向かいます。その旅路の果てに、彼を待っていたのは・・・、一体何だったのかな? 韓国題は「슬로우 웨스트」です。
⑦「オデッセイ」については後述します。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月9日(金)~10月11日(日)] ★★★
マット・デイモン主演の「オデッセイ」がトップに
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(28)・・オデッセイ・・・・・・・・・・・・・・10/08・・・・・・・・・1,533,704・・・・・・・・・1,814,946・・・・・・・・・14,890・・・・・・・1,132
2(1)・・マイ・インターン ・・・・・・・・・・9/24 ・・・・・・・・・・・490,021・・・・・・・・・2,272,444 ・・・・・・・・18,143・・・・・・・・・545
3(20)・・怒れる弁護士(韓国)・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・453,160・・・・・・・・・・556,309・・・・・・・・・・4,404・・・・・・・・・593
4(2)・・思悼(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・9/16・・・・・・・・・・・・241,921 ・・・・・・・・6,013,241 ・・・・・・・・47,153・・・・・・・・・471
5(3)・・探偵:ザ・ビギニング(韓国)・・9/24・・・・・・・・・・211,083 ・・・・・・・・2,412,821 ・・・・・・・・18,895・・・・・・・・・450
6(33)・・PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~・・10/08・・126,549・・・・・・144,983・・・・・・・・・・1,129・・・・・・・・・428
7(6)・・ミューン:月の守護者 ・・・・・9/24・・・・・・・・・・・・・45,504 ・・・・・・・・・・291,266 ・・・・・・・・・2,134・・・・・・・・・200
8(4)・・メイズ・ランナー2 ・・・・・・・・9/16・・・・・・・・・・・・・43,742・・・・・・・・・2,721,356・・・・・・・・・21,427・・・・・・・・・163
:砂漠の迷宮
9(5)・・ベテラン(韓国)・・・・・・・・・・・8/05・・・・・・・・・・・・・22,961・・・・・・・・13,397,782・・・・・・・・105,058・・・・・・・・・110
10(13)・・映画ドラえもん・・・・・・・・9/17・・・・・・・・・・・・・10,875・・・・・・・・・・・110,900・・・・・・・・・・・・800・・・・・・・・・・53
のび太の宇宙英雄記〈スペースヒーローズ〉(日本)
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
今回の新登場は1・3・6位の3作品です。
1位「オデッセイ」は、リドリー・スコット監督、マット・デイモン主演のSF。しかし火星への有人飛行というのは今はたしてSFと言っていいのかどうか? 原作のアンディ・ウィアー「火星の人」はたしかにハヤカワ文庫SFに入っていますが・・・。火星での探査中、宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)は強烈な嵐に巻き込まれてしまいます。彼は死亡したと思った仲間は火星を離脱してしまい、1人火星に取り残されたワトニーは、限られた物資と自身の知恵をたよりに4年後のNASAの救出まで生き延びようとします・・・。私ヌルボが思い出したのは江戸時代のいくつかの漂流物語。たとえば吉村昭の「漂流」です。しかし鳥島での12年と比べても火星での4年間は環境的にキツそう。どっちもいやですけど・・・って書くまでもないか。韓国題は「마션」。日本公開は2016年2月です。
3位「怒れる弁護士」は、韓国の犯罪アクション。勝訴確率100%のエース弁護士ピョンョン・ホソン(イ・ソンギュン)に入った新しい依頼は新村女子大生殺人事件の有力容疑者の弁護。死体も証拠もないという難物の事件。しかし彼の脳はすぐに作動し、パートナーの朴事務長(イム・ウォニ)と共に事件現場で容疑者の容疑を晴らす決定的な証拠を確保します。そして裁判当日。ことあるごとにぶつかる後輩検事チン・ソンミン(キム・ゴウン)の反論に対抗して反論するピョン弁護士、いつものように勝利を確信したその瞬間、なんと容疑者が「自分が被害者を殺害した」と告白します。突然の告白に形勢逆転。ピョン弁護士は勝訴のために証拠を操作したという疑惑もかけられ、人生最大の危機にさらされます。・・・が、そこからエース弁護士の痛快な反撃が始まる・・・んですよね。原題は「성난 변호사」です。
6位「PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~」は、ピーター・パンの誕生ストーリーを新視点から描いた実写版。日本公開は10月31日。当然諸情報はたくさん流されています。韓国題は「팬」。同じスペルなのでfanかと思ってしまいました。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ミューン:月の守護者 ・・・・・・・・・・・・・9/24・・・・・・・・・・・・・45,504 ・・・・・・・・・・・291,266・・・・・・・・・・2,134 ・・・・・・・・200
2(3)・・リトル・トムと魔法の鏡 ・・・・・・・・・・・9/24 ・・・・・・・・・・・・・・7,489 ・・・・・・・・・・・・86,544 ・・・・・・・・・・・634 ・・・・・・・・・49
3(4)・・今は正しいがその時は間違いだ(韓国)・・9/24 ・・・・・・・・7,068 ・・・・・・・・・・・・61,399 ・・・・・・・・・・・508 ・・・・・・・・・46
4(新)・・スロー・ウェスト・・・・・・・・・・・・・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・・・・2,556 ・・・・・・・・・・・・・4,165 ・・・・・・・・・・・・34 ・・・・・・・・・36
5(5)・・チュヒ マギ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・9/30 ・・・・・・・・・・・・・・1,688 ・・・・・・・・・・・・26,452 ・・・・・・・・・・・185 ・・・・・・・・・52
4位「スロー・ウェスト」が新登場です。これについては上述しました。
先週キネカ大森で「風の歌を聴け」(1981)を観ました。登場人物の会話が「~だ」調というのは村上春樹の原作通りか。活字だと軽やかな感じなのが映画のセリフとなると生硬な感じになってしまい、俳優の表情も硬いのでキュークツな印象を受けてしまいました。しかしここに描かれた青年像、今と重なるところがはたしてあるのか・・・。大森一樹監督、今年の第28回東京国際映画祭ではコンペティション部門審査員なんですってねー、ふーん。
ブログ記事の1週間のブランクは3日間広島に行っていたからですが、一昨日の夜急いで帰ってきたのは国立新美術館に行くため。韓国国立現代美術館との共同主催で開かれていた「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋」の最終日が昨日で、かろうじてセーフ。日韓の作家各6人によるさまざまな形の作品が紹介されている中で、注目はイム・フンスンさんの「済州島の祈り人」(悲念)と題された映像作品、というよりもドキュメンタリー映画です。1948年軍隊や警察によって島民の5人に1人にあたる6万人が虐殺されたという済州島四・三事件(→wiki/%E6%B8%88%E5%B7%9E%E5%B3%B6%E5%9B%9B%E3%83%BB%E4%B8%89%E4%BA%8B%E4%BB%B6">ウィキペディア)に焦点をあてた作品で、3面スクリーンの70分に及ぶ長編です。これは期待以上に見応えがありました。くわしくは→コチラ参照。
イム・フンスン監督は今韓国で上映中の「危路工団(ウィロコンダン)」の監督でもあり、その作品で今年のベネチア・ビエンナーレで最も有望な若手アーティストに贈られる銀獅子賞を韓国人として初めて受賞しているのですね。その「危路工団」ですが、9~10日熊本で開催された<東アジア市民共生映画祭>(→コチラ)の中で上映し、監督もゲストとして来場したそうですが、ぜひ一般公開か、せめて各地で上映会を開くなりしてほしいものです。
「朝鮮日報」10月9日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。) | ||
---|---|---|
「オデッセイ」 温もりあるSFの境地 ★★★★ 「PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~」 目と耳共に満足できる ★★★☆ 「ザ・ホームズマン」 H.スワンクのパンチ力 ★★★ 「怒れる弁護士」 法廷を過ぎ道端に戻る ★★★ | ||
各作品については下の記事中で紹介しています。 |
★★★ Daumの人気順位(10月13日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①奇跡のピアノ(韓国) 9.7(42)
②チュニ マギ(韓国) 9.5(34)
③ミューン:月の守護者 9.4(26)
④危路工団(韓国) 9.3(31)
⑤今日の映画(韓国) 9.0(21)
⑥PK 8.9(132)
⑦あん(日本) 8.9(52)
⑧あなたをずっとあいしてる(日・韓) 8.8(87)
⑨アマゾン大冒険~世界最大のジャングルを探検しよう!~ 8.7(32)
⑩Dearダニー 君へのうた 8.7(58)
今回の新登場はありません。
【専門家による順位】
①ザ・ホームズマン 8.2(4)
②今は正しいがその時は間違いだ(韓国) 8.2(4)
③ひと夏のファンタジア(韓・日) 8.0(7)
③危路工団(韓国) 8.0(7)
⑤エヴァの告白 8.0(5)
⑥スロー・ウェスト 7.8(5)
⑦オデッセイ 7.7(4)
⑧インサイド・ヘッド 7.6(9)
⑨ルック・オブ・サイレンス 7.6(5)
⑩ハリール・ジブラーンの預言者 7.5(4)
①⑥⑦の3作品が新登場です。
①「ザ・ホームズマン」は、トミー・リー・ジョーンズ監督・主演の2014年カンヌ映画祭コンペティション部門出品作。舞台は1850年代のアメリカ西部、というと西部劇かと思いますが、この作品が画期的なのは、これまでの西部劇ではほとんど添え物のように扱われていた女性にスポットを当てたこと。メアリー・ビー(ヒラリー・スワンク)はネブラスカの開拓地で馬を飼いながら1人で暮らしています。数えるほどの家族しか住んでいない所で夫となる男を見つけられず、31歳になっています。厳しい暮らしの中、家族を持つ他の女性たちの多くは心を病んでいました。3人の子供を次々と病気で失ったり、夫からの性の道具のような扱いを受けつつ母親の看病に追われたり、伝染病で家畜を失ったり・・・。そうした原因で心が壊れてしまった3人の女性を、村人たちはアイオワにいる村の牧師の妻のところまで送り届けることを決定します。そしてその役目を自ら引き受けたのがメアリーでした。アイオワまでは1ヵ月の旅。その途中、彼女きは馬に乗せられたままで木から首に縄で繋がれていた老いた男を発見します。助ける見返りとして旅に同行することになったその男は小悪人のジョージ・ブリッグス(トミー・リー・ジョーンズ)。彼を含めて5人の旅の行方は・・・。テキサスで生まれ育ったというトミー・リー・ジョーンズは本作をジェンダー等現代のアメリカ社会を映した西部劇と語っているとのこと。特に男性にとっては見るのがつらい作品との感想もありました。ネチズンの平均評点7.7に対し専門家は8.3と、フツーとは逆。まあわかるような・・・。韓国題は「더 홈즈맨」。日本公開は・・・未定ってか!?
⑥「スロー・ウェスト」は、2015年のサンダンス映画祭で観客賞を受賞したイギリス・ニュージーランド合作作品。舞台は1870年のコロラド。16歳の少年ジェイ(コディ・スミット=マクフィー)は、故郷のスコットランドで生き別れた恋人ローズを探すため単身で渡米します。東海岸から西海岸に向かう旅の中で、危機に直面した彼を助けれくれた賞金稼ぎのサイラス(マイケル・ファスベンダー)を用心棒として迎えたり、さまざまな人々と出会い、インディアンに襲われたりもし、それでもひたすら西へと向かいます。その旅路の果てに、彼を待っていたのは・・・、一体何だったのかな? 韓国題は「슬로우 웨스트」です。
⑦「オデッセイ」については後述します。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月9日(金)~10月11日(日)] ★★★
マット・デイモン主演の「オデッセイ」がトップに
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(28)・・オデッセイ・・・・・・・・・・・・・・10/08・・・・・・・・・1,533,704・・・・・・・・・1,814,946・・・・・・・・・14,890・・・・・・・1,132
2(1)・・マイ・インターン ・・・・・・・・・・9/24 ・・・・・・・・・・・490,021・・・・・・・・・2,272,444 ・・・・・・・・18,143・・・・・・・・・545
3(20)・・怒れる弁護士(韓国)・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・453,160・・・・・・・・・・556,309・・・・・・・・・・4,404・・・・・・・・・593
4(2)・・思悼(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・9/16・・・・・・・・・・・・241,921 ・・・・・・・・6,013,241 ・・・・・・・・47,153・・・・・・・・・471
5(3)・・探偵:ザ・ビギニング(韓国)・・9/24・・・・・・・・・・211,083 ・・・・・・・・2,412,821 ・・・・・・・・18,895・・・・・・・・・450
6(33)・・PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~・・10/08・・126,549・・・・・・144,983・・・・・・・・・・1,129・・・・・・・・・428
7(6)・・ミューン:月の守護者 ・・・・・9/24・・・・・・・・・・・・・45,504 ・・・・・・・・・・291,266 ・・・・・・・・・2,134・・・・・・・・・200
8(4)・・メイズ・ランナー2 ・・・・・・・・9/16・・・・・・・・・・・・・43,742・・・・・・・・・2,721,356・・・・・・・・・21,427・・・・・・・・・163
:砂漠の迷宮
9(5)・・ベテラン(韓国)・・・・・・・・・・・8/05・・・・・・・・・・・・・22,961・・・・・・・・13,397,782・・・・・・・・105,058・・・・・・・・・110
10(13)・・映画ドラえもん・・・・・・・・9/17・・・・・・・・・・・・・10,875・・・・・・・・・・・110,900・・・・・・・・・・・・800・・・・・・・・・・53
のび太の宇宙英雄記〈スペースヒーローズ〉(日本)
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
今回の新登場は1・3・6位の3作品です。
1位「オデッセイ」は、リドリー・スコット監督、マット・デイモン主演のSF。しかし火星への有人飛行というのは今はたしてSFと言っていいのかどうか? 原作のアンディ・ウィアー「火星の人」はたしかにハヤカワ文庫SFに入っていますが・・・。火星での探査中、宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)は強烈な嵐に巻き込まれてしまいます。彼は死亡したと思った仲間は火星を離脱してしまい、1人火星に取り残されたワトニーは、限られた物資と自身の知恵をたよりに4年後のNASAの救出まで生き延びようとします・・・。私ヌルボが思い出したのは江戸時代のいくつかの漂流物語。たとえば吉村昭の「漂流」です。しかし鳥島での12年と比べても火星での4年間は環境的にキツそう。どっちもいやですけど・・・って書くまでもないか。韓国題は「마션」。日本公開は2016年2月です。
3位「怒れる弁護士」は、韓国の犯罪アクション。勝訴確率100%のエース弁護士ピョンョン・ホソン(イ・ソンギュン)に入った新しい依頼は新村女子大生殺人事件の有力容疑者の弁護。死体も証拠もないという難物の事件。しかし彼の脳はすぐに作動し、パートナーの朴事務長(イム・ウォニ)と共に事件現場で容疑者の容疑を晴らす決定的な証拠を確保します。そして裁判当日。ことあるごとにぶつかる後輩検事チン・ソンミン(キム・ゴウン)の反論に対抗して反論するピョン弁護士、いつものように勝利を確信したその瞬間、なんと容疑者が「自分が被害者を殺害した」と告白します。突然の告白に形勢逆転。ピョン弁護士は勝訴のために証拠を操作したという疑惑もかけられ、人生最大の危機にさらされます。・・・が、そこからエース弁護士の痛快な反撃が始まる・・・んですよね。原題は「성난 변호사」です。
6位「PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~」は、ピーター・パンの誕生ストーリーを新視点から描いた実写版。日本公開は10月31日。当然諸情報はたくさん流されています。韓国題は「팬」。同じスペルなのでfanかと思ってしまいました。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ミューン:月の守護者 ・・・・・・・・・・・・・9/24・・・・・・・・・・・・・45,504 ・・・・・・・・・・・291,266・・・・・・・・・・2,134 ・・・・・・・・200
2(3)・・リトル・トムと魔法の鏡 ・・・・・・・・・・・9/24 ・・・・・・・・・・・・・・7,489 ・・・・・・・・・・・・86,544 ・・・・・・・・・・・634 ・・・・・・・・・49
3(4)・・今は正しいがその時は間違いだ(韓国)・・9/24 ・・・・・・・・7,068 ・・・・・・・・・・・・61,399 ・・・・・・・・・・・508 ・・・・・・・・・46
4(新)・・スロー・ウェスト・・・・・・・・・・・・・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・・・・2,556 ・・・・・・・・・・・・・4,165 ・・・・・・・・・・・・34 ・・・・・・・・・36
5(5)・・チュヒ マギ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・9/30 ・・・・・・・・・・・・・・1,688 ・・・・・・・・・・・・26,452 ・・・・・・・・・・・185 ・・・・・・・・・52
4位「スロー・ウェスト」が新登場です。これについては上述しました。
正解は上の記事にもある原作邦題「火星の人」そのままの(The)Martianで、これを知った時にはさすがに脱力しました。ご存じの通り長音を表記しないのが原則らしいハングル正書法のせいで、マションなのかマーションなのか分からず、Theをつけたりしないでも韓国人ならこれが英語のMartianだとすぐに分かるのでしょうか?(日本でも外国語そのままで意味の分からない題名も結構ありますけれども)。
欧米語などでは果して長音なのかどうか微妙なものもあるものの、(厳密には長音ではない)日本語の「そう」とか「おう」なども自動的に「そ」や「お」にされてしまうため、皆様お馴染みの「ときょ」や「おさか」以外にも、固有語と混ざった「いじゅおソム(伊豆大島)」などという訳の分からない表記も生まれてきます。芥川賞作家の円城塔などは「엔조도(えんじょと、あるいは、えんじょど)」で、これでは「ギョエテとはおれのことかと……」状態です。
もちろん日本語にも「イギリス」だの「オランダ」など、長い歴史を持ったおかしな発音や表記はたくさんありますが、しょっちゅう表記や単語の「純化」を行って、原語に近い発音にしようとしたり、「倭色」を排除しようとしているはずの韓国語の、この「長音」に対する無頓着さは一体どうした訳なのでしょうか。
現行の正書法からは外れますが、今も町中でたまに見かける長音記号「ー」は、やはり「倭色」が強いため受け容れがたいのでしょうね。それとも外来語も含めて、今の韓国語からは長音自体が消えつつあるのでしょうか。
まあ、所詮は人の国(語)のことですので、どうしようと勝手ではあるのですけれども。
いつもながら、どうでも良い内容の長文で失礼いたしました。
NAVERやDAUMの検索でも「マション」と入力すると「トゥッ(意味)」の語が自動的にセットの検索語リストに上がってきます。 ・・・という記事がありました。→
http://www.mediapen.com/news/articleView.html?idxno=97261
タイトル意味がわからなくても映画の集客力には関係ないことも多く、逆に関心をよぶ場合もあるので、原題のままにしたのでしょう。
「ターミネーター」なんて日本人で映画を観た人の中でも意味を知らない人は多いのでは? 「ゴッドファーザー」なんかは「名付け親」などと訳すよりもはるかにいいではないですか。韓国では「代父」ですが・・・、と書いたところで1年前の過去記事を思い出しました。 →
http://blog.goo.ne.jp/dalpaengi/e/1c45c3ec77218231e2810bac671b7124
そこでも書きましたが、韓国語はこの何十年かの間に母音の長短はどーでもいい状態になっているとか。以前どんな漢字が長音で発音されるか調べに取りかかった矢先、韓国語の先生から「無意味」と言われてやめました。
しかし、英語等の母音の長短はたしかに長音記号がないと 区別ではないですね。
たとえばハングルだとマートは「マトゥ」、マットは「メトゥ」で母音の違いしかありませんからねー。
http://blog.goo.ne.jp/kaznet227/e/2f84131bf1b0fc801308145415bddc49
という記事でちょんげぐり(あるいはKorean=古狸案先生)こと今井久美雄氏が書かれているように、オマーンやスーダンなどは長音があれば韓国語と混同しないで済みそうなのですけれども。
もっとも日本語の英語表記もオーブン(英語ではオブン)やサーモン(鮭。同サモン)など、もともと長音ではないのに長音にしたり、その反対のものなどがたくさんありますので(http://www.wa.commufa.jp/~anknak/ronbun09katakana2.htm)、余り偉そうなことは言えませんけれども、救いなのは日本語にはカタカナがあることですね。