韓国には歌唱力がある歌手が多いなという印象があります。
歌唱力とは何か? あえて分析してみると、
①張りがあって、よく通る声。声量が豊か。音域が広く、高音でも声が裏返ったりしないで、逆に聴く者を圧倒する迫力がある。またソプラノでもリリコとかドラマティコといった声の質の違いがありますが、そんな声自体の独自の魅力。
②音程やリズムの正確さといった技巧が優れている。
③曲想をよく把握し、表現力がある。
・・・といったことになろうかと思います。
まあ声量はなくても巧い歌手はたくさんいるので、①の条件が必須というわけでもないですけどね。しかし①に該当する韓国歌手が多い、ということです。
この数年、とくに歌唱力を感じさせる歌手&歌を聴くことが何度もあったので、1人ずつで各1曲ずつ紹介していきます。
私ヌルボの好みで女性歌手限定。ジャンルは歌謡からポップス等々いろいろ。時代も数十年前の懐メロから現代まで。人数は予定はしていませんが、10人以上になると思います。
なお、いくら歌唱力があるといっても良い歌があってこそなので、それもヌルボ自身の好みで選びます。大体は韓国ではよく知られた歌になると思いますが、そうじゃないものもあるかも・・・。
で、最初は日本の韓国歌謡ファンには広く知られているイ・ソニ(이선희.李仙姬)です。
彼女は1984年20歳の時、第5回MBC川辺歌謡祭で大賞を受賞した「Jへ(J에게)」が大ヒットしてデビュー早々爆発的な人気を博し、あっという間に80年代を代表する女性歌手の座にのぼりつめます。
80年代の代表的な男性歌手といえば、これも超有名なあのチョー・ヨンピル(조용필.趙容弼.1950~)ですが、驚くべきことに、チョー・ヨンピルもイ・ソニも、30年以上経った今でも、年齢を感じさせない歌唱力で現役歌手として活躍していることです。
イ・ソニの歌唱力は大方の韓国人が認めるところ。その彼女の歌から1曲選ぶというのもむずかしいところです。好みでいえば、映画「王の男」(2005)のostとして用いられた「因縁(인연)」とか・・・。とくにこの映画で一躍人気スターになったイ・ジュンギのファンの皆さんにはよく知られている歌、でしょうか? (ドラマ「チェオクの剣(茶母)」のMVでも使われた・・・というより、本来はソチラにに心酔して作った歌だって?) なお、この曲の作詞・作曲も彼女自身によるものです。
しかし、選んだ1曲はこれじゃないんですよねー。まあヌルボ自身も心残りなのでYouTubeのリンクを貼っておきます。(彼女が41歳の時の動画です。) →コチラ。
ということで、選んだ歌は「チョガクペ(조각배)」です。「小舟」と訳していいのですが、なんとなく思い浮かんだので「一葉舟」にしておきます。90年代に入って若干勢いが鈍ったイ・ソニが1992年の第8集のアルバムで国楽歌謡という新機軸を打ち出し、高い評価を得て復活しました。そのタイトル曲です。
下に貼ったYouTubeはその1992年のものです。
歌詞も曲の雰囲気に合ったもので、拙訳を載せておきます。
※作詞はイ・チョリョン(李喆鎔,이철용)という作家で、1992~96年国会議員(初の障碍者議員←足が不自由)。現在は易術家。) 彼がイ・ドンチョル(李東哲)の筆名で書いた小説「暗闇の子供たち」はイ・ジャンホ監督により1部が1981年に同タイトルで、2部が1983年に「馬鹿宣言」のタイトルで映画化され(ともに主人公の名もドンチョル)、また「コバン村の人々」も同タイトルで1982年ペ・チャンホ監督により映画化されています。
作曲はキム・ヨンドン(金英東.김영동)。国楽の作曲家として多くの作品があり、ドラマや映画等の音楽もいろいろ手がけています。
あ、「一葉舟」といえば五輪真弓の歌にもあったな。→コチラの動画参照。何十年ぶりかで聴いたゾ。
この第1回目で私ヌルボ、自分が韓国の伝統歌謡が好みということに気づいてしまいました。次回は意識的に傾向の違う歌にするかな。それから、こんな長い記事ではなく、動画中心の短い記事にします。
歌唱力とは何か? あえて分析してみると、
①張りがあって、よく通る声。声量が豊か。音域が広く、高音でも声が裏返ったりしないで、逆に聴く者を圧倒する迫力がある。またソプラノでもリリコとかドラマティコといった声の質の違いがありますが、そんな声自体の独自の魅力。
②音程やリズムの正確さといった技巧が優れている。
③曲想をよく把握し、表現力がある。
・・・といったことになろうかと思います。
まあ声量はなくても巧い歌手はたくさんいるので、①の条件が必須というわけでもないですけどね。しかし①に該当する韓国歌手が多い、ということです。
この数年、とくに歌唱力を感じさせる歌手&歌を聴くことが何度もあったので、1人ずつで各1曲ずつ紹介していきます。
私ヌルボの好みで女性歌手限定。ジャンルは歌謡からポップス等々いろいろ。時代も数十年前の懐メロから現代まで。人数は予定はしていませんが、10人以上になると思います。
なお、いくら歌唱力があるといっても良い歌があってこそなので、それもヌルボ自身の好みで選びます。大体は韓国ではよく知られた歌になると思いますが、そうじゃないものもあるかも・・・。
で、最初は日本の韓国歌謡ファンには広く知られているイ・ソニ(이선희.李仙姬)です。
彼女は1984年20歳の時、第5回MBC川辺歌謡祭で大賞を受賞した「Jへ(J에게)」が大ヒットしてデビュー早々爆発的な人気を博し、あっという間に80年代を代表する女性歌手の座にのぼりつめます。
80年代の代表的な男性歌手といえば、これも超有名なあのチョー・ヨンピル(조용필.趙容弼.1950~)ですが、驚くべきことに、チョー・ヨンピルもイ・ソニも、30年以上経った今でも、年齢を感じさせない歌唱力で現役歌手として活躍していることです。
イ・ソニの歌唱力は大方の韓国人が認めるところ。その彼女の歌から1曲選ぶというのもむずかしいところです。好みでいえば、映画「王の男」(2005)のostとして用いられた「因縁(인연)」とか・・・。とくにこの映画で一躍人気スターになったイ・ジュンギのファンの皆さんにはよく知られている歌、でしょうか? (ドラマ「チェオクの剣(茶母)」のMVでも使われた・・・というより、本来はソチラにに心酔して作った歌だって?) なお、この曲の作詞・作曲も彼女自身によるものです。
しかし、選んだ1曲はこれじゃないんですよねー。まあヌルボ自身も心残りなのでYouTubeのリンクを貼っておきます。(彼女が41歳の時の動画です。) →コチラ。
ということで、選んだ歌は「チョガクペ(조각배)」です。「小舟」と訳していいのですが、なんとなく思い浮かんだので「一葉舟」にしておきます。90年代に入って若干勢いが鈍ったイ・ソニが1992年の第8集のアルバムで国楽歌謡という新機軸を打ち出し、高い評価を得て復活しました。そのタイトル曲です。
下に貼ったYouTubeはその1992年のものです。
歌詞も曲の雰囲気に合ったもので、拙訳を載せておきます。
조각배 성난 물결 파도위에 가냘픈 조각배 이내 설운 몸을 싣고 하염없이 가는 여인아 봄바람 꽃바람 속삭임도 역겨워 깊숙한 늪으로 덧없이 갈껀가요 소낙비 쏟아지는 깊은 밤 갈대숲 기약없는 인생항로 정처없이 가는 여인아 달님이 잠깨어 방긋 웃음 역겨워 운명에 몸을 싣고 덧없이 갈껀가요 | 一葉舟 険しく荒れる波の上に か弱げな一葉舟 うらめしきわが身を乗せて 心虚ろに行く女人よ 春風花風の ささめきも厭わしく 奥深い沼へと はかなくも行くのだろうか にわか雨の降りそそぐ 深い夜の葦の原 明日をも知れぬ人生航路 あてどなく行く女人よ 目覚めた月の 微笑みも厭わしく 運命に身を任せて はかなくも行くのだろうか |
※作詞はイ・チョリョン(李喆鎔,이철용)という作家で、1992~96年国会議員(初の障碍者議員←足が不自由)。現在は易術家。) 彼がイ・ドンチョル(李東哲)の筆名で書いた小説「暗闇の子供たち」はイ・ジャンホ監督により1部が1981年に同タイトルで、2部が1983年に「馬鹿宣言」のタイトルで映画化され(ともに主人公の名もドンチョル)、また「コバン村の人々」も同タイトルで1982年ペ・チャンホ監督により映画化されています。
作曲はキム・ヨンドン(金英東.김영동)。国楽の作曲家として多くの作品があり、ドラマや映画等の音楽もいろいろ手がけています。
あ、「一葉舟」といえば五輪真弓の歌にもあったな。→コチラの動画参照。何十年ぶりかで聴いたゾ。
この第1回目で私ヌルボ、自分が韓国の伝統歌謡が好みということに気づいてしまいました。次回は意識的に傾向の違う歌にするかな。それから、こんな長い記事ではなく、動画中心の短い記事にします。
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