『先生、グルメッチーです、ようやく加害者と話ができましたが、相手は少し押しただけだとか、謝罪もなく、訴えるのも好きにしろと言うんですよ』
『えー、そうなんですか、加害者も自分が非常に不利だということは分かってると思うのですがね~』
『とにかく訴訟の手続きを進めたいんですが、、、』
『ただグルメッチーさん、裁判費用との差し引きを考えると、示談の方が得なんですよ、前にも言いましたが、ここは日本ですから』
『そうですか~、う~ん、、、』
『でも、今までの話を総合すると、加害者は立場的にかなり追い詰められていますよね、私の経験上、そんなに時間がかからない内に謝罪してくると思いますよ』
『そうですかね~』
『ここは、もう少し時間を待ったらいかがですか』
『先生がそうおっしゃるなら、、、私もじっくり時を待ちますよ』
『それがいいです、今後こじれそうなら、その時には訴訟手続きをいたしましょう』
『ありがとうございます、また宜しくお願いします』
私は電話を切りました★
その後、警察にも前回からの状況を報告しておきました★
《さあ、後は奴がどう来るかだ》
次の日、予想通りというか、この男の幼稚さというか、慌てる様子で電話がかかってきました★
電話を取るなり、
『グ、グルメッチーさん!〇〇ですが、今まで失礼な事をいたしまして、本当にすみませんでした、申し訳ありませんでした!』
と、上ずった声の加害者が早口で捲くり立てます★
『いきなり、薮から棒に何ですか』
『本当にすみませんでした!』
《前にも電話した時に出た奥さんと同じ口調だ・・・ここの夫婦は似た者同士なんだな~》
私は妙な感心を持ちました★
『今さら何を言ってるんですか、もう訴訟の手続きに入ってますよ(少し脅かしました)』
『あー、お願いですから止めていただけませんか』
『あなたも勝手な人だな、俺は悪くないと言ってみたり、今度は謝ってみたり、、、揚句には訴訟を止めろか!』
『いいえ、、、そういうつもりはないです・・・』
『じゃあ、どういうつもりだ!』
『心からお詫びしたいんです』
『ウソツケ! だったら何で最初から謝らないんだ!』
『・・・それは、あなたが恐かったからです』
『そうじゃないだろ! 自分の社会的立場が無くなるのが恐いんだろ! 違うか!』
『・・・そうではないのですが、そう取られても仕方がないですね・・・、』
『さっき、心からお詫びすると言ってたな!』
『はい』
『じゃあ、これから私の家に来て、心からのお詫びを見せてみろ!』
『これからですか、、、今日はちょっと、、、』
『そらみろ!はなからそんな気が無いくせにいい加減な詫びを入れるんじゃないよ!』
『・・・すみません』
『あなたにこれ以上電話で物を言っても、トンチンカンな返答しか無いから直接会って今後の手続きを進める事にする! いいな!』
『分かりました・・・』
『明日の午後4時に、日本橋の高島屋横の喫茶店に来る事!』
『明日ですか、明日は・・・』
『来なきゃその日の内に訴訟手続きをするまでだから、来る来ないはそちらの勝手だ』
『分かりました、必ず行きます!』
翌日の直接対決が決まりました★
私はその日、やや興奮状態でした・・・★
続く