☆ルイを襲ったピンチ
シェラが去り、まるですきま風のように忍び寄る喪失感に思わず知らず顔をこわばらせているとき、ルイが折りあらば隙あらばのめいっぱいのやんちゃでぼくと家人を手こずらせ、ぼくたちはいつのまにか笑顔を取り戻している。
いたずらの連続は、8か月を迎えたこの年頃のわんこのごくごくあたりまえの行動なのではあろうが、ルイの様子を見ているとぼくたちをけんめいに慰め、励まそうとしているいたずらのように見えてくる。まるでシェラからの遺言をけなげに守っているかのように……。
このブログを休んでいる間、いや、だからこそブログどころではなかったのだが、ルイは大変なピンチに見舞われた。まさに「ルイの一大事」である。
☆ぬいぐるみのルイとのバトル
わが家にはルイの遊び道具のぬいぐるみが数個ある。そのうち、ルイが気に入っているのがアニマルミトンラブドッグというシリーズにあるコーギーである。同じコーギーがいまや3体ある。
本物のルイが「ルイ1号」で、ぬいぐるみは「ルイ2号」「ルイ3号」「ルイ4号」となる。
最初、右手にはめた2号を使って1号を毎晩こてんぱんにやっつけてきた。しかし、連夜の烈しいバトルの応報であわれ2号は両腕を食いちぎられ、ボディーもズタズタにされて戦線離脱を余儀なくされた。
そこで新たに3号を投入。しかし、戦闘能力を高めた1号によって3号もまたたくまに満身創痍に。そこで、急遽4号を応援に連れてきて3号とともに両手で1号をはさみ撃ちにして、「ふ、ふ、ふ、おれたちには、とーちゃんがついてるんだ。アホなおまえになんかに負けるわけないだろう!」と、再び1号をこてんぱんにやっつけてきた。ルイ1号も喜んでヘトヘトになるまで遊んだ。
☆プラスチックの笛を食べちゃった
先週の水曜日(7日)の朝、会社にいるぼくのケータイに家人からメールが飛び込んできた。
よせばいいのに家人がぬいぐるみのルイで本物のルイを遊んでいた。すると、ぬいぐるみをルイに奪われ、ルイはぬいぐるみの腹の中からプラスチック製の「鳴き笛」を引きずり出して食っちまった。いつもとーちゃんとつるんで自分を痛めつける憎いぬいぐるみのルイに仕返しをしたのだろう。
笛は、ペットボトルのフタ2個分くらいの大きさ。女房がビックリしてメールをよこしたのである。
あわてて病院へ電話をすると、「なるべく早く連れてらっしゃい」といわれたが、家人は運転ができない。運転のできる友人もあいにく留守。せがれも仕事で無理。結局、ぼくが動物を運搬してくれる業者さんを探して家人が昼前に病院へ連れていった。
夕方、ぼくが早めに帰ってルイを迎えにいくと、鳴き笛を吐かせることはできなかったので、しばらく様子を見ることになった。
木曜日、金曜日、土曜日の朝とルイのウンコには何も出てこなかった。動いたのは夕方の散歩のときだった。ウンコにプラスチックの破片があったからだ。以来、この1週間、朝夕の散歩の度々のルイのウンコにはさまざまな破片が混じっている。
どうやら大事にはいたらなかったようである。