年取りさかなは何ですか?

2010-01-02 20:47:07 | 雑感
大晦日、わが家は早めの食事を済ませ、あとは恒例の紅白歌合戦。そして近くの神社へ二年参りに行きました。どこからか除夜の鐘が聞こえてきました。今年こそ希望の持てる年にしたいと思います。

さて、皆さんのお宅ではお年取りさかなは何ですか。年取りさかなとは大晦日に家族みんなで長寿を祝って食べるさかなのことです。わが家では通例さけですが今年はぶりでお年取りをしました。

一般的に年取りさかなは東日本ではさけ、西日本ではぶりが多いようです。これはさけの溯上と関係があります。さけの溯上の南限は新潟県・糸魚川あたりだと言われ、東北信では信濃川を溯上するサケが手に入りやすかったものと思われます。

これに対し中南信はぶりです。このぶりは飛騨ぶりと呼ばれました。飛騨ぶりは遠く富山湾で水揚げされ飛騨を経て、さらに北アルプスを越えて松本から伊那谷まで運ばれてきました。運搬手段は人か馬しかなかった時代に、延々と山を越え谷を越えてぶりを運んだことは驚きでもあります。

こうした食文化の違いから東日本はサケ文化圏、西日本はブリ文化圏とだと言われます。その二つの文化圏が重なり合っていたところが信州でした。この違いは北アルプスの山並みによるところが大きいと思われます。

そばとうどんでも似たようなことが言えます。麺類は東日本ではそば、西日本ではうどんが珍重されますが、これはそれぞれさけ文化圏とぶり文化圏と重なり合うところがあります。

正月料理を食べながらそんなお年取りの食文化のことを考えていました。

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