おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

大工手間

2006年02月24日 07時45分35秒 | Weblog
木造の注文建築の場合、一軒の工事の中に占める大工さんのウエイトがものすごく大きいです。80%といっても過言ではないでしょう。

この大工さんの手間賃について、私見を少々。

『人工』という計算の仕方があります。一日働いてなんぼ、です。

私がこの仕事についた15年前は棟梁で、一日2万円でした。

いま、『2万円』なんていうと『高いっ!!!!』と言われてしまいます。

でも、300日仕事があったとしても、年収『600万円』なんです。

この中で、数多くの高価な道具・消耗する機械・車・ガソリン・保険・保障の全てを賄わなければなりません。

けがをしたら廃業。老後の保障もありません。

いまその手間賃は、削減に削減され、ディスカウントする大工さんは『1万3千円でいい』なんていう人さえいます。そのくらいで計算しているハウスメーカーも多くあります。

これではものづくりのすばらしさはわかっても、魅力ある仕事とはいいがたいです。子供を学校に出してやれません。後継者が育ちません。

私の知る限り、注文建築を建てている大工さんで、優雅な生活をしている大工さんはいません。建売住宅で 『がんがんたたいている』 大工さんは、相当稼いでいますが・・・・。

家づくりの大棟梁であれば、年収1000万円を目標としたいところです。。大会社の部長クラスと同じです。それでも『けがと弁当は自分もち』なんの保証もないのです。

棟梁であった父からよく言われたことは『手間は削るな』です。

家づくりをご検討されている皆さん。製品は、徹底的にディスカウントすべきです。どんなに値引き要求しても、同じ製品が手に入ります。

でも、手間賃は認めてください。手を掛けた仕事とそうでない仕事は歴然です。

どんなプレハブメーカーでも、どんなにシステム化されても、人の手のかからない家づくりはありません。必ず、顕現します。

私の目標の一つは、職人世界の革新です。

今の状況では、ディスカウントされても仕方ない状況があります。その風袋、その技術、その人柄・・・。年収1000万円プレーヤーになれるよう、それにふさわしい大工として認知されるよう、もっともっと、いい仕事をしていきたいと思います。

おさむ
コメント (2)
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期待を越える

2006年02月24日 06時52分21秒 | Weblog
トリノオリンピックが華やかに開催されています。

いよいよ、待望のフィギアスケートがいま演技中です。

荒川選手の見事な演技に、会場が初めてのスタンディングオペレーション。見ていて涙があふれてきました。

期待をされて、その期待に応えるというのは、大変なことです。本当に大変なことだと思います。

仕事もまったく同じで、社長として、社員として、職人として、それぞれの立場でお客様や周囲からの期待があり、その期待を越え続けなければなりません。

家づくりで言うならば、良くできて当たり前です。

間違いなく、正確に、工期どおりで、予算が超過することなく仕上がって当然なのです。

ところが、なかなかそれができない。

なんでかなあ、と思うのですが、やっぱりそれは『成長のための課題』を神様が明確にしてくれているんだろうと思います。

私の尊敬する芳村思風先生が、『人生はどう解釈できるかどうかで決まるんです。こ・じ・つ・けでもいいから、その現象をどう解釈できるかで決まるんです。』と、おっしゃっています。

期待を越える。期待を越え続ける。でもなかなか100点は取れない。その意味をどう解釈できるか。

フィギアスケートから話が展開してしまいましたが、この舞台に立つ氷上の妖精たちも、期待を越え続けるプレッシャーと闘っているんでしょうね。

ガンバレ・にっぽん!!!!!

おさむ
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