おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

解体の現場より

2006年03月10日 00時06分03秒 | Weblog
いま、解体中の現場があります。

いつ建てられたのかも定かでない立派な旧家です。

このたび、道路拡幅による建て替えのため、解体となりました。

付属する納屋、立派な蔵も解体です。

『始まりは大切。終わりはもっと大切』 が私のモットーです。

『地鎮祭は大切。解体祈願はもっと大切』 と考えています。

お供物を供え、大黒柱にしめ縄をまわされたその姿は、無言の威容を誇っています。役割を全うしたものだけが放つ荘厳な雰囲気が漂っています。

祈願が終わり、やがて大きな機械が入場し・・・・・

『バリ・バリ・バリッ!!!!』

解体が始まりました。

家族の歴史が壊されていきます。なんとも、神妙になる瞬間です。臨終の席に立つ心境です。

モノには魂が宿っています。家には、『絆』 という無形の家族の宝が宿っています。

北澤工務店が、公共工事や下請け工事、鉄筋コンクリート住宅やアパート・店舗ではなく、木の 『家づくり』 にこだわるのも、そんな家族の人生に関わることのできるすばらしい仕事であることを知っているからです。

数時間もすると、あの威容を誇った旧家も、形をなくしてしまいました。

残るのは、数枚の写真と、床の間の板、そして家族の記憶だけです。

家づくりってすばらしい。

おさむ
コメント
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