おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

視察報告

2006年09月22日 17時13分13秒 | Weblog
『紀州材』 の視察報告です。

今回お邪魔したのは、社有林5000ヘクタール(山手線の内側部分の面積に相当)というとてつもない山を財産としてる日本でも有数のメーカー 『山長商店』 です。

羽田空港から南紀白浜空港に飛びました。いやはや、近いんですね!!所要一時間足らず。上空から見る紀伊半島は山・山・山・山・・・・・さすがです。

迎えに来てくださったお二人と共に早速山中へ。

・・・・全てを書こうとするとすごく長くなりそうなので、それは 『おさむのひとりごと11月号』 に掲載することにします。

とにかく、山仕事は大変な仕事であり、50年60年先のために今日働くという、他に類を見ない仕事です。

でもその苦労も、汗の分だけきちんと材木たちが応えてくれるんですね。

Mさんの体験にもとづく数々のお話に、時間を忘れさせるほど関心を持ちました。山長商店さんは植林から除草、除伐、間伐、主伐、製材、プレカット加工まで一貫生産しています。

さて、さて、その製品は・・・。

最も素晴らしいと感じたことは、『品質管理』 です。

ややもすると、経験や勘に頼りがちな製材業界、木造建築業界です。

しかし、山長さんは 『全量強度試験』 を行っています。一本一本の含水率・強度を試験し、シリアルナンバーで管理しているのです。

同じ山の中で育った、同じ生育年齢のスギ材やヒノキ材でも、強度が異なるのです。規定値に満たないものはいくら4寸角であっても強度がないわけですから、柱材としては使うことができず除外されるのです。

長い年月の間に、強い風災害や寒波にあったりすると、それもちゃんと年輪に刻まれています。虫食いのあとなどがあればそれも除外されてしまいます。

目利きの職人さんは 『ぜんぜん強度には関係ないんだけどね。お客さんがいやだって言うんだから仕方ないよ』

60年にもわたって管理してきた同じ山の同じ木材です。その気持ちがびんびんと伝わってきました。

北澤工務店では現在、柱材や梁材の一部に紀州材を使っていますが、広く一般に使われている 『米松(ベイマツ)』 材よりも強度があることが証明されています。

これからもコストと強度のバランスを考えながら、適材適所のよりよい家づくりの研究を重ねて行きたいと思います。

やっぱり、百聞は一見にしかず、ですね!!

ではまた。

おさむ