年末アフターサービス ④

年末アフターサービスの巡回訪問も佳境を迎えてまいりました。

そんな折、今日はとても印象的な出来事がありました。

私が北澤工務店に入社した今から１４年前、土浦市でリフォームの工事をさせていただきました。施主様であるご主人は、心はとても優しい方でありながらそれを表現するのが苦手で、好意を逆にぶっきらぼうな言葉で、相手を否定するような言い方で表現する方でした。

社会人一年生の私は、親方について仕事をするわけですが、その施主様から頻繁にに怒鳴られる。その姿を冷や冷やしながら見守る奥様。。。。。そういう気性とわかるまでには少しの時間を必要としました。

でもその後交流を重ねていくうちに、施主様のほんとうの姿を知るようになりました。とてもやさしくて、慈悲深い方なのです。

しかし、残念なことに体調を壊され、いまから３年前にお亡くなりになりました。

その後、奥様は一人暮らし。４０数年建つ家は、リフォーム業者が寄ってたかって営業攻勢をかけるほどの姿です。木造２階建ては一人暮らしには大きすぎます。

一人暮らしって、どんなに寂しいだろう。台風の日、地震の日、停電の時、、、、果たして僕に耐えられるだろうか。

本来は年末アフターサービスの巡回は、新築のＯＢ施主様が原則なのですが、なんだかどうしてもお邪魔して、お線香をあげさせていただきたくなりました。

さばけて手ぶらで訪問してみると、、、、ものすごい笑顔が飛んできました！！

『わぁ～！！北澤さん！！！よく来てくれたわねぇ！！　　まあまあ、、あがって　！！　　うれしいわぁ～！！！！　ほんとよく来てくださったわ。　お父さんも喜んでいるわ！！！ うれしいわぁ～～。。。』

と、大歓迎のことばのあらし！！

その姿、言葉に、強く心を打たれました。

やっぱり、寂しいんですよ。決まっているじゃないですか。一人暮らしなんて、不自然です。人は孤独には耐えられるものではないですよ。

いろいろ大切なことがある。仕事も、お金も、人間関係も、、、、、でもやっぱり、親をひとりにさせちゃいけない。どんな立派な仕事より、どんなにかっこいい暮らしより、親をひとりにさせないことのほうが立派だと思う。

何か、書いて伝えたいことと、書いていることがアンバランスなのですが、とにかく、一人暮らしのそのおばあちゃんの姿が、あまりにも痛々しく見えてなりませんでした。

行ってよかった。喜んでもらえてうれしかった、そんな一日でした。

ではまた。

おさむ