リサイクル社会を支えるヒトビト

2002年06月19日 | 日々のアブク
 最近,我が家の電気製品が実によく壊れる。4月から5月にかけての2ヶ月間で,電子レンジ[13年目],掃除機[11年目],電気カミソリ[7年目],CDコンポ[6年目]と立て続けに壊れ,さらに洗濯機[9年目]も一時は瀕死状態におちいってしまったが,これは暫くして何とか息を吹き返した。そして,今月に入ってもその勢いは止まらず,まず2台目の掃除機[7年目]が壊れ,マウンテン・バイク[8年目]の後輪タイヤがバーストし(もっともこれは電気製品ではないけれど),そのすぐ後には家庭用の親子電話[8年目]までもが突然壊れてしまった。たまたま個々の製品の寿命末期が一致したといえばそれまでであるが,これで,屋根から雨漏りがして,壁が剥がれ落ちて,庭の鉄柵が倒れたりしたら,まさに《家庭崩壊》である。まことに災害はある日突然やってくる。

 最後の親子電話については,親機単独でなら何とか使用可能ではあったのだが,子機2台が全く使えなくなり,さらにドアホンも使用できなくなったので,一昨日の「不燃ゴミ収集日」に思い切ってゴミとして出すことにした。親機1台,子機2台,それぞれのACアダプターを含めるとかなりの分量である(ちなみに購入価格は約4万円)。ゴミに出した10分ほど後,再び家の外に出て何気なくゴミ置き場を見ると,そこには小型軽トラックが横付けされており,その陰で誰かがしゃがみ込んで何やらゴソゴソやっていた。不燃ゴミの中でも,主として家電製品の良さげなものを物色しているヒトらしい。野球帽をま深にかぶりサングラスをしたその人物は,年の頃なら60前後か,実にキビキビとした動作で山積みされた放置品を逐一チェックしている。結局,ウチが廃棄した親子電話一式のみを取り上げると,シートで覆われた軽トラの荷台の中にすばやく押し込み,そして速やかに立ち去っていった。その間,約3~4分であっただろうか。実に手際の良いGood Jobを拝見させていただいた。捨てるカミあれば拾うカミあり。

 それにつけても,本来望ましかるべき「リサイクル社会」なんてぇものは,学校や自治会などによるお座なりの廃品回収行事なんかよりも,むしろ彼および彼らの地道で積極的な活動によって支えられている,そんなことを改めて感じた。これで我が家に見捨てられた親子電話もメデタク第二の人生を歩むことになるだろう。その先がリサイクル・ショップなのかフリー・マーケットなのかはわからないけれども,願わくば,インターネット・オークションではないことを秘かに願っております。
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