アキラは最近ゲージツに目覚めたらしい。先週，父は出張で3日間ほど家を留守にしたのだが，帰ってみると居間のＴＶの上に何やら大きめの紙くずのようなものが置いてあるのに気が付いた。聞けば，それはアキラが作った「ハエ取りボックス」なる作品だそうだ（写真参照）。念のため説明すると，クシャクシャに丸めた紙の一部に穴，というか僅かな隙間があいている。そして内部は空洞になっており，中に「ペッタンテープ」（(c)ワクワクさん）が入っているそうな。なるほどね，ゴキブリホイホイ，もとい，ウツボカズラの原理ですか。そういえば10日程前の暑い日，ハエが家の中に入り込んで，居間のあっちこっちをブーム，ブームとやたら五月蠅かったことがあったっけ。日頃あらゆるモノを散らかし放題のアキラも，一応はそれなりに「快適な生活」のことを考えているのだな。いわゆる向上心ですな。
しかしやはり，この「ハエ取りボックス」はどうみても実用に供されるとは言い難く，その形態，その発想，その理念においてゲージツと言わざるを得ない。
