自家用車における階級(クラス)の意味

1997年11月28日 | 日々のアブク

 階級についての問題。朝,タカシを幼児園に送った帰りみち,日によっては仕出し弁当屋の前を歩いて通ることがある。その小さな弁当屋の前には,たいていベンツのSクラスが舗道全面に乗り上げるような形でデーンと駐車しており,20才くらい老けこんで髪毛の方は逆にフサフサになっちまった西村雅彦といった風貌のオッサンが,ベンツのリア・トランクを開けっぱなしにして,ムッとした顔つきで仕込の食料品のようなものを黙々と降ろしている。通行人のことなどハナから気にしていない。一体何だろうね,思わず目をそむけたくなるようなこの光景は,ブツブツ。それにしてもSクラスは実に立派でデッカイなぁ。いや別に,弁当屋は軽の箱バンくらいにしときなさい!と言っているわけではございませんが。

 もう一つ卑近な事例。拙宅のすぐ近くにトヨタ・マークⅡを所有する家がある。建て売りの,ごく普通のショートケーキ・ハウスである。その家にある日突然,もう1台の車が追加導入された。何とシボレー・アストロである。しかしながら,もともとカローラ・クラスを想定した小さな車庫にアストロを入れようったって,無論まともに入るわけはない。んで,ハンバーガーのごときフロント部分がいつも道路にハミ出すようになった。さらに,哀れ子供用自転車2台が車庫から弾き出されるようにして道路脇に雨ざらし状態で常時置かれるようになり,またマークⅡの方はかなり離れた月極駐車場を借りて置かれるようになった。件のアストロは,お約束通り車内土禁,シャンデリア,テレビ,毛皮ジュータン等々完備であるとの専らの噂だ(覗いたわけではない)。そして,ここがカンジンな所だが,このアストロ滅多に走るのを見たことがない。週に1回動いていれば上出来である。

 以上,ベンツSクラスとシボレー・アストロという2台の外国製大型自動車を通じて,階級ということについて改めて考えさせられる昨今である(社会風土あるいは文化的価値観などと置き換えた方が適当かも知れないが,ここはあえて階級(クラス)と言わせていただこう)。
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