「エージェント ライアン」を見た。(2014年米)
トム・クランシー原作のジャック・ライアンシリーズの最新作。
シリーズ5作目で、主演俳優は4人目。
(歴代はアレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレック。
2作やったのはハリソンのみ)
本作ではカーク船長ことクリス・パインがジャック・ライアンを演ずる。
シリーズ初の、原作のないオリジナルストーリーで、
ライアンがCIAになったいきさつが描かれるらしい。
クリスにとっては、スタートレックに続くビキンズものと言う訳。
シリーズ全作劇場で見ました。本作も見ます。
ジャック・ライアン CIA分析官(クリス・パイン)
キャシー ジャックの恋人。後の妻(キーラ・ナイトレー)
ハーパー CIAの上司(ケビン・コスナー)
ヴィクトル ロシアの実業家(ケネス・ブレナー)
ロンドンの大学に通うジャック・ライアンは、ニュースで911テロを知る。
同級生は、君の国の事件だと言う。
それから何ヵ月かたち、ジャックは海兵隊としてアフガニスタンへ。
少尉の彼は、戦況について報告するが、上官はちゃんと読んでくれていない。
ヘリに乗る戦友は、自ら志願して軍に入ったと言うジャックに驚く。
新兵がシートベルトをつけられず苦戦しているので、
自らのベルトを外してつけてやるジャック。
だが、次の瞬間ヘリは攻撃され、病院に担ぎ込まれるジャック。
セリフで、彼が何人かの兵士を助けたと言われるが、何があったかはわからない。
入院した際は顔に火傷があったようだが、それは後のシーンではきれいに回復。
足を負傷したらしく、リハビリに苦戦する。
その相手をするのがインターンのキャシー。
ジャックが歩けるようになれば単位がもらえると称して、熱心に相手をする。
その様子を見てる軍人のハーパー。
実はCIAだと言うハーパーは、ジャックの報告書等を見ていて、
その分析能力を評価しており、彼をCIAに勧誘する。
大手銀行の行員として、周囲の動向を探れと言うのだ。
ジャックは驚くが、結局これを受ける事に。
一方でキャシーに対しては、退院の際に食事を約束するのだった。
それから10年。
ジャックは行員として、バイク好きの同僚が、
女性の同僚と付き合うのを取り持ったりするくらい溶け込んでいた。
一方で重要情報にアクセスし、時々報告。
劇場でこっそり仲間に報告書を渡し、
今では恋人になったキャシーには劇場へ行った事を隠したりするので、
彼女は浮気を疑うように。
その頃、米国との交渉が難航するロシアの大臣は、
手下のヴィクトルに強行手段をとるよう指示。
ただし、何かあってもロシアの関与は否定すると言うやつだ。
銀行口座を監視していたジャックは、ロシア企業の隠し口座が凍結された事に注目。
何か行動を起こす気だと指摘すると、
ならばジャック自身がロシアへ行き、状況を確認しろと言う事に。
ロシア出張と知ったキャシーは、私はフランスへ行きたいと言い出し、
出張の帰りに落ち合う事になる。
ロシアの空港に着いたジャックは、
人の良さそうな運転手に迎えられ、彼の車でホテルへ。
部屋まで着いてくるが、ふと気付くと銃を向けていたのでかわし、格闘に。
部屋の中をめちゃくちゃにしながら戦うが、最後は浴槽に沈めて倒す。
動揺するジャックは、緊急用の番号に連絡。
オペレータ風の口調の女性は、ポイントガンマで連絡員に接触しろと言うが、
そもそもそんなつもりで来てないジャックには、ポイントガンマが分からない。
オペレータは、詳細は電話では語れないと言うが、
ジャックに同情したのか、公園へ行けと指示する。(オペレータ口調のまま)
公園に行くと、ハーパーが犬の散歩の様な格好でベンチにいた。
犬の飼い主は驚いてるはずだと言う。
初めての殺しの時は、俺も動揺した。しかも人違いだった。
どうやって克服した?と聞くジャックに、
ハーパーは克服していない、印象が薄れただけだ等と言う。
ハーパーは、ジャックにヴィクトルの会社へ監査に行くよう指示。
部屋は元に戻っているはずだと言って立ち去る。
戸惑いながら、ジャックがホテルの部屋に戻ると、
確かに何事もなかった様に片付いていた。もちろん運転手の死体もない。
よく見ると、ペンキを急いで塗ったような場所もあるのだが。
翌日、ジャックはヴィクトルの企業を訪れる事に。
セキュリティは厳重で、どこへ行くにもカードを持ったセキュリティの女性が同行。
カードは借りれないの?と聞くと、
外国人にはセキュリティチームの同行が必須だと言う。
ヴィクトルはジャックを一応は迎え入れるが、
口座の凍結は問題ないと、もっともらしい資料を用意していた。
したがって監査は必要ない。ロシアに来る必要はなかったと言うのだ。
だが、手ぶらで帰る訳にもいかず、ジャックは面倒をかけたお詫びにと、
オフィスの向かいにあるレストランで食事に誘う。
ならば私がご馳走しようと言うヴィクトル。ホテルに着いた奥さんも一緒にと。
キャシーが来るとは思っていなかったので、動揺しつつ、
妻ではなくフィアンセだと言う。
実はキャシーはジャックの浮気を疑い、押し掛けてきていたのだ。
部屋で待ち構えていたキャシーは、ジャックに何してるの?と問い詰める。
仕方なく、実はCIAなんだとジャックが言うと、驚きもせず、
良かった、浮気じゃないのねと言うキャシー。
合流したハーパーらは、ヴィクトルの情報を引き出すには、
彼の部屋へ行く必要があると言う。
そして、部屋に行くには、彼が持っているセキュリティ用のカードが必要。
部屋へ行って、装置をコンセントに差せば、情報をダウンロード出来るのだ。
ヴィクトルは人妻が好きと言う性癖があり、
キャシーが気を引いているすきに、ジャックが向かうと言う作戦だ。
もはや君はただの分析官ではない。エージェントだと言うハーパー。
ジャックはキャシーを巻き込みたくないが、本人が割に乗り気だ。
ジャックとキャシーは迎えの車で食事に向かう事に。
婚約指輪には戸惑うキャシーだが、ヴィクトルの手前、してくれと言うジャック。
案の定、ヴィクトルはキャシーを気に入った様子だ。
ハーパーの部下がヴィクトルから財布をすり、ひそかにジャックに渡す。
ここにセキュリティカードが入っているのだ。
警備主任の退社が確認されると、ジャックに連絡が。
彼はベロベロに酔ったフリをし、ヴィクトルに外でさましたまえと言われる。
ではと言う事で外に出たジャックは、急いで向かいのビルへ乗り込む。
入口のチェックでは、カードからヴィクトルの顔が表示され、
警備システムはジャックの顔と比較して、不一致と判定。
だが、警備員としてハーパーの部下が潜り込んでおり、
「容認」と言うボタンをクリックしたため、ジャックは中に入れる。
続いてヴィクトルの部屋に入り、コンセントに装置を接続。
情報にはアクセスコードが必要だが、
これは取引先である銀行の上司が知っているので、電話で聞き出す。
そしてついに情報のダウンロードを開始。
だが、どこかで警備システムに引っ掛かったらしく、帰宅中の警備主任に連絡が。
彼はあわてて引き返す。
ハーパーのチームも気付いて、警備主任が戻ってくるまでに引き上げろと指示。
ダウンロード中の情報を見て、愕然とするジャック。
警備員がヴィクトルの所へかけつけ、事態を報告。
ヴィクトルはキャシーと共に店を出る事に。
警備員たちは、ヴィクトルのオフィスにも迫っていたが、
ジャックはハーパーの指示で、隠し部屋から非常階段へ。
非常階段にも警備員が数名いたが、ハーパーが狙撃して倒す。
下まで降りたジャックは、何事もなかったフリをしてヴィクトルらと合流。
じゃあ、そういう事でとキャシーを連れて退散する。
警備主任は、ヴィクトルの性癖が事態を悪化させたと責めるが、
逆ぎれたヴィクトルは警備主任を射殺する。
一方、アジトに到着したジャックは、
ダウンロードした情報をもとに、ヴィクトルらの狙いを分析。
一味は米国でテロを起こし、その直後に一気にドル売りする計画なのだ。
各国の投資家はその動きに追随するはずで、米国を皮切りに、各国の経済が破綻。
ロシアだけが、生き残ると言う寸法だ。
後にこの事態は、第2次世界恐慌と呼ばれるだろうと言うジャック。
一同が驚いていると、アジトをヴィクトル一味が襲撃する。
車で待機していたキャシーを連れ去ってしまう。
ジャックは仲間と車で追跡。実はキャシーの指輪には発信機がついているのだ。
ハーパーのチームが、ヴィクトルとジャックの双方の位置を把握し、
右曲がれ左曲がれと指示。
ヴィクトルはキャシーの携帯でジャックに連絡してきて、奪った物を返せと言う。
さもなくば、かつて戦地でやった拷問をやるぞと、電球をキャシーにくわえさせる。
口の中で電球が割れると、内臓までズタズタになると言うのだ。
ジャックの車は近くまで接近するが、行く手をふさがれたため、
ジャックは車を降りて走って追跡。
さあ、電球を割るぞと、サディスティックに言うヴィクトルは、
突然ジャックが車に飛び掛かってきたので不意をつかれる。
ジャックはキャシーを救出し、仲間の車が到着。
だがジャックは、ヴィクトルを一発殴らねば気が済まなかった。
ジャックらは専用機で急いで帰国。機内は作戦室みたいになっていて、
ヴィクトルの情報を分析しつつ、テロの標的がどこか特定しようとしていた。
やがて実行犯を特定。
米国人として潜入しているが、実はヴィクトルの息子だったのだ。
息子の家族に扮するのも一味で、不要になると次々始末されていった。
ジャックは実行犯が現場を下見していると考えるが、入国以来町を出ていないと判明。
ならば、仲間が下見し、報告しているはずだ。
家族や関係者の行き先を調査する内、モニターに映った写真にキャシーが気付く。
ジャックの勤める銀行の写真があったのだ。
テロの標的はウォール街だと判明。ハーパーやジャックはウォール街へ急行する。
付近のオフィスの人々を避難させるが、どのビルが標的かもわからない。
ふと付近の救急車を見たジャックは、実行犯が色を塗り替えた偽物だと気付く。
近くにバイク好きの同僚を発見。同僚は帰国してたのかなんてのんきそうだが、
バイクを借りて追跡。
偽救急車は工事現場から地下水道へ入る。地下で爆破した方が効果的なのだ。
実行犯はポイントに到着し、爆弾をセットしようとする。
そうしてる間も、ヴィクトルはドル売りの用意をして待機。
ギリギリまで待つつもりだ。
実行犯の所に追い付いたジャックが格闘の末倒し、偽救急車を遠ざける。
チームが近くの川へ誘導。後ろでは、倒された実行犯がフラフラしている。
橋桁まで来た所でジャックは飛び降り、実行犯ごと川に落ちた偽救急車は爆発。
テロは防がれたのだ。
ヴィクトルは大臣に某所へ呼び出される。
道端で立っていると、大臣の車が現れ、
別の窓から手下が銃を出してヴィクトルを始末する。
ハーパーとジャックも某所へ呼び出されるが、
こちらはジャックがにやけているので、ハーパーがたしなめる。
だって、仕方ないでしょうなんて言ってると、2人は部屋の中へ招かれる。
画面には見えない相手は、2人に感謝する。
それに対してジャックらは、こう答えるのだった。
恐れ入ります、大統領。
と言うわけで、本作はライアンがCIAに入るきっかけを描くと言うもの。
学生時代に911テロを知り、海兵隊としてアフガニスタンに赴くが、そこで負傷し、
病院で後の妻キーラ・ナイトレーに出会う。
そう言えば、トータルフィアーズで奥さんは病院にいました。
CIAのケビン・コスナーに誘われ、銀行員としてロシアの隠し口座を探る展開。
ライアンシリーズ入門と言う趣なのか、
素人スパイとしてあたふたするシーンはどこかで見たような感じで、
なかなか盛り上がらず。序盤は敵の狙いもいまいちわからない。
やがて、一味が世界恐慌を起こそうとしていると気付くあたりから面白くなる。
ケビンは現場の人間なので、撃ち合いは得意だが、
事態を理解しているのはライアンのみ、彼に頼るしかないのだ。
ライアンは部外者たる妻と共に、
黒幕ケネス・ブラナーから情報を奪う為、大芝居を打つ。
この展開もどこかで聞いた感じだが、
妻キーラが捕われてしまい、救出の為ライアンが奮戦する展開は手に汗握る感じ。
さらに、一味が米国内でテロを起こそうとする見せ場あり。
な、何とライアンは急いで帰国し、こちらも阻止してしまうのだ。
ケビンはこの映画のインタビューで、
時代は007の様なスパイを求めなくなったとコメントしていた。
ライアンの活躍ぶりがリアルだと言いたいのだろうが、
世界の2箇所を半日で移動し、双方で世界の危機を救うなんて、
まさに007的スーパーマンぶり。
とは言え、その描写はボーンシリーズを彷彿させるスリリングな感じ。
自ら危険な目に遭った妻が、ライアンが同様の仕事を続けるのを認めるかしらとか、
何となくあちこちに突っ込み所はあれど、
見せ場のスリリングさで帳消ししてなかなか面白かった。
トム・クランシー原作のジャック・ライアンシリーズの最新作。
シリーズ5作目で、主演俳優は4人目。
(歴代はアレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレック。
2作やったのはハリソンのみ)
本作ではカーク船長ことクリス・パインがジャック・ライアンを演ずる。
シリーズ初の、原作のないオリジナルストーリーで、
ライアンがCIAになったいきさつが描かれるらしい。
クリスにとっては、スタートレックに続くビキンズものと言う訳。
シリーズ全作劇場で見ました。本作も見ます。
ジャック・ライアン CIA分析官(クリス・パイン)
キャシー ジャックの恋人。後の妻(キーラ・ナイトレー)
ハーパー CIAの上司(ケビン・コスナー)
ヴィクトル ロシアの実業家(ケネス・ブレナー)
ロンドンの大学に通うジャック・ライアンは、ニュースで911テロを知る。
同級生は、君の国の事件だと言う。
それから何ヵ月かたち、ジャックは海兵隊としてアフガニスタンへ。
少尉の彼は、戦況について報告するが、上官はちゃんと読んでくれていない。
ヘリに乗る戦友は、自ら志願して軍に入ったと言うジャックに驚く。
新兵がシートベルトをつけられず苦戦しているので、
自らのベルトを外してつけてやるジャック。
だが、次の瞬間ヘリは攻撃され、病院に担ぎ込まれるジャック。
セリフで、彼が何人かの兵士を助けたと言われるが、何があったかはわからない。
入院した際は顔に火傷があったようだが、それは後のシーンではきれいに回復。
足を負傷したらしく、リハビリに苦戦する。
その相手をするのがインターンのキャシー。
ジャックが歩けるようになれば単位がもらえると称して、熱心に相手をする。
その様子を見てる軍人のハーパー。
実はCIAだと言うハーパーは、ジャックの報告書等を見ていて、
その分析能力を評価しており、彼をCIAに勧誘する。
大手銀行の行員として、周囲の動向を探れと言うのだ。
ジャックは驚くが、結局これを受ける事に。
一方でキャシーに対しては、退院の際に食事を約束するのだった。
それから10年。
ジャックは行員として、バイク好きの同僚が、
女性の同僚と付き合うのを取り持ったりするくらい溶け込んでいた。
一方で重要情報にアクセスし、時々報告。
劇場でこっそり仲間に報告書を渡し、
今では恋人になったキャシーには劇場へ行った事を隠したりするので、
彼女は浮気を疑うように。
その頃、米国との交渉が難航するロシアの大臣は、
手下のヴィクトルに強行手段をとるよう指示。
ただし、何かあってもロシアの関与は否定すると言うやつだ。
銀行口座を監視していたジャックは、ロシア企業の隠し口座が凍結された事に注目。
何か行動を起こす気だと指摘すると、
ならばジャック自身がロシアへ行き、状況を確認しろと言う事に。
ロシア出張と知ったキャシーは、私はフランスへ行きたいと言い出し、
出張の帰りに落ち合う事になる。
ロシアの空港に着いたジャックは、
人の良さそうな運転手に迎えられ、彼の車でホテルへ。
部屋まで着いてくるが、ふと気付くと銃を向けていたのでかわし、格闘に。
部屋の中をめちゃくちゃにしながら戦うが、最後は浴槽に沈めて倒す。
動揺するジャックは、緊急用の番号に連絡。
オペレータ風の口調の女性は、ポイントガンマで連絡員に接触しろと言うが、
そもそもそんなつもりで来てないジャックには、ポイントガンマが分からない。
オペレータは、詳細は電話では語れないと言うが、
ジャックに同情したのか、公園へ行けと指示する。(オペレータ口調のまま)
公園に行くと、ハーパーが犬の散歩の様な格好でベンチにいた。
犬の飼い主は驚いてるはずだと言う。
初めての殺しの時は、俺も動揺した。しかも人違いだった。
どうやって克服した?と聞くジャックに、
ハーパーは克服していない、印象が薄れただけだ等と言う。
ハーパーは、ジャックにヴィクトルの会社へ監査に行くよう指示。
部屋は元に戻っているはずだと言って立ち去る。
戸惑いながら、ジャックがホテルの部屋に戻ると、
確かに何事もなかった様に片付いていた。もちろん運転手の死体もない。
よく見ると、ペンキを急いで塗ったような場所もあるのだが。
翌日、ジャックはヴィクトルの企業を訪れる事に。
セキュリティは厳重で、どこへ行くにもカードを持ったセキュリティの女性が同行。
カードは借りれないの?と聞くと、
外国人にはセキュリティチームの同行が必須だと言う。
ヴィクトルはジャックを一応は迎え入れるが、
口座の凍結は問題ないと、もっともらしい資料を用意していた。
したがって監査は必要ない。ロシアに来る必要はなかったと言うのだ。
だが、手ぶらで帰る訳にもいかず、ジャックは面倒をかけたお詫びにと、
オフィスの向かいにあるレストランで食事に誘う。
ならば私がご馳走しようと言うヴィクトル。ホテルに着いた奥さんも一緒にと。
キャシーが来るとは思っていなかったので、動揺しつつ、
妻ではなくフィアンセだと言う。
実はキャシーはジャックの浮気を疑い、押し掛けてきていたのだ。
部屋で待ち構えていたキャシーは、ジャックに何してるの?と問い詰める。
仕方なく、実はCIAなんだとジャックが言うと、驚きもせず、
良かった、浮気じゃないのねと言うキャシー。
合流したハーパーらは、ヴィクトルの情報を引き出すには、
彼の部屋へ行く必要があると言う。
そして、部屋に行くには、彼が持っているセキュリティ用のカードが必要。
部屋へ行って、装置をコンセントに差せば、情報をダウンロード出来るのだ。
ヴィクトルは人妻が好きと言う性癖があり、
キャシーが気を引いているすきに、ジャックが向かうと言う作戦だ。
もはや君はただの分析官ではない。エージェントだと言うハーパー。
ジャックはキャシーを巻き込みたくないが、本人が割に乗り気だ。
ジャックとキャシーは迎えの車で食事に向かう事に。
婚約指輪には戸惑うキャシーだが、ヴィクトルの手前、してくれと言うジャック。
案の定、ヴィクトルはキャシーを気に入った様子だ。
ハーパーの部下がヴィクトルから財布をすり、ひそかにジャックに渡す。
ここにセキュリティカードが入っているのだ。
警備主任の退社が確認されると、ジャックに連絡が。
彼はベロベロに酔ったフリをし、ヴィクトルに外でさましたまえと言われる。
ではと言う事で外に出たジャックは、急いで向かいのビルへ乗り込む。
入口のチェックでは、カードからヴィクトルの顔が表示され、
警備システムはジャックの顔と比較して、不一致と判定。
だが、警備員としてハーパーの部下が潜り込んでおり、
「容認」と言うボタンをクリックしたため、ジャックは中に入れる。
続いてヴィクトルの部屋に入り、コンセントに装置を接続。
情報にはアクセスコードが必要だが、
これは取引先である銀行の上司が知っているので、電話で聞き出す。
そしてついに情報のダウンロードを開始。
だが、どこかで警備システムに引っ掛かったらしく、帰宅中の警備主任に連絡が。
彼はあわてて引き返す。
ハーパーのチームも気付いて、警備主任が戻ってくるまでに引き上げろと指示。
ダウンロード中の情報を見て、愕然とするジャック。
警備員がヴィクトルの所へかけつけ、事態を報告。
ヴィクトルはキャシーと共に店を出る事に。
警備員たちは、ヴィクトルのオフィスにも迫っていたが、
ジャックはハーパーの指示で、隠し部屋から非常階段へ。
非常階段にも警備員が数名いたが、ハーパーが狙撃して倒す。
下まで降りたジャックは、何事もなかったフリをしてヴィクトルらと合流。
じゃあ、そういう事でとキャシーを連れて退散する。
警備主任は、ヴィクトルの性癖が事態を悪化させたと責めるが、
逆ぎれたヴィクトルは警備主任を射殺する。
一方、アジトに到着したジャックは、
ダウンロードした情報をもとに、ヴィクトルらの狙いを分析。
一味は米国でテロを起こし、その直後に一気にドル売りする計画なのだ。
各国の投資家はその動きに追随するはずで、米国を皮切りに、各国の経済が破綻。
ロシアだけが、生き残ると言う寸法だ。
後にこの事態は、第2次世界恐慌と呼ばれるだろうと言うジャック。
一同が驚いていると、アジトをヴィクトル一味が襲撃する。
車で待機していたキャシーを連れ去ってしまう。
ジャックは仲間と車で追跡。実はキャシーの指輪には発信機がついているのだ。
ハーパーのチームが、ヴィクトルとジャックの双方の位置を把握し、
右曲がれ左曲がれと指示。
ヴィクトルはキャシーの携帯でジャックに連絡してきて、奪った物を返せと言う。
さもなくば、かつて戦地でやった拷問をやるぞと、電球をキャシーにくわえさせる。
口の中で電球が割れると、内臓までズタズタになると言うのだ。
ジャックの車は近くまで接近するが、行く手をふさがれたため、
ジャックは車を降りて走って追跡。
さあ、電球を割るぞと、サディスティックに言うヴィクトルは、
突然ジャックが車に飛び掛かってきたので不意をつかれる。
ジャックはキャシーを救出し、仲間の車が到着。
だがジャックは、ヴィクトルを一発殴らねば気が済まなかった。
ジャックらは専用機で急いで帰国。機内は作戦室みたいになっていて、
ヴィクトルの情報を分析しつつ、テロの標的がどこか特定しようとしていた。
やがて実行犯を特定。
米国人として潜入しているが、実はヴィクトルの息子だったのだ。
息子の家族に扮するのも一味で、不要になると次々始末されていった。
ジャックは実行犯が現場を下見していると考えるが、入国以来町を出ていないと判明。
ならば、仲間が下見し、報告しているはずだ。
家族や関係者の行き先を調査する内、モニターに映った写真にキャシーが気付く。
ジャックの勤める銀行の写真があったのだ。
テロの標的はウォール街だと判明。ハーパーやジャックはウォール街へ急行する。
付近のオフィスの人々を避難させるが、どのビルが標的かもわからない。
ふと付近の救急車を見たジャックは、実行犯が色を塗り替えた偽物だと気付く。
近くにバイク好きの同僚を発見。同僚は帰国してたのかなんてのんきそうだが、
バイクを借りて追跡。
偽救急車は工事現場から地下水道へ入る。地下で爆破した方が効果的なのだ。
実行犯はポイントに到着し、爆弾をセットしようとする。
そうしてる間も、ヴィクトルはドル売りの用意をして待機。
ギリギリまで待つつもりだ。
実行犯の所に追い付いたジャックが格闘の末倒し、偽救急車を遠ざける。
チームが近くの川へ誘導。後ろでは、倒された実行犯がフラフラしている。
橋桁まで来た所でジャックは飛び降り、実行犯ごと川に落ちた偽救急車は爆発。
テロは防がれたのだ。
ヴィクトルは大臣に某所へ呼び出される。
道端で立っていると、大臣の車が現れ、
別の窓から手下が銃を出してヴィクトルを始末する。
ハーパーとジャックも某所へ呼び出されるが、
こちらはジャックがにやけているので、ハーパーがたしなめる。
だって、仕方ないでしょうなんて言ってると、2人は部屋の中へ招かれる。
画面には見えない相手は、2人に感謝する。
それに対してジャックらは、こう答えるのだった。
恐れ入ります、大統領。
と言うわけで、本作はライアンがCIAに入るきっかけを描くと言うもの。
学生時代に911テロを知り、海兵隊としてアフガニスタンに赴くが、そこで負傷し、
病院で後の妻キーラ・ナイトレーに出会う。
そう言えば、トータルフィアーズで奥さんは病院にいました。
CIAのケビン・コスナーに誘われ、銀行員としてロシアの隠し口座を探る展開。
ライアンシリーズ入門と言う趣なのか、
素人スパイとしてあたふたするシーンはどこかで見たような感じで、
なかなか盛り上がらず。序盤は敵の狙いもいまいちわからない。
やがて、一味が世界恐慌を起こそうとしていると気付くあたりから面白くなる。
ケビンは現場の人間なので、撃ち合いは得意だが、
事態を理解しているのはライアンのみ、彼に頼るしかないのだ。
ライアンは部外者たる妻と共に、
黒幕ケネス・ブラナーから情報を奪う為、大芝居を打つ。
この展開もどこかで聞いた感じだが、
妻キーラが捕われてしまい、救出の為ライアンが奮戦する展開は手に汗握る感じ。
さらに、一味が米国内でテロを起こそうとする見せ場あり。
な、何とライアンは急いで帰国し、こちらも阻止してしまうのだ。
ケビンはこの映画のインタビューで、
時代は007の様なスパイを求めなくなったとコメントしていた。
ライアンの活躍ぶりがリアルだと言いたいのだろうが、
世界の2箇所を半日で移動し、双方で世界の危機を救うなんて、
まさに007的スーパーマンぶり。
とは言え、その描写はボーンシリーズを彷彿させるスリリングな感じ。
自ら危険な目に遭った妻が、ライアンが同様の仕事を続けるのを認めるかしらとか、
何となくあちこちに突っ込み所はあれど、
見せ場のスリリングさで帳消ししてなかなか面白かった。