もともとスパイ大作戦の映画版である本シリーズ。
いつの間にか、主演トム・クルーズが体を張ったアクション映画に様変わり。
当初は、オリジナルとの違いが気に入らなかったんだけど、
最近は別物と思うようになりました。
3作目にJJエイブラムズが参加してから、エイリアス風の設定で面白くなり、
前作はシリーズ一番ではと言う好印象。
本作もその路線を引き継いでいるみたいで、期待できます。
イーサン・ハント IMFのエージェント(トム・クルーズ)
ベンジー イーサンの相棒(サイモン・ペグ)
ルーサー イーサンの相棒(皆勤賞の黒人)
ブラント イーサンの仲間(ジェームズ・レナー)
ハンリー CIA長官(アレック・ボールドウィン)
イルサ 謎の女
レーン 敵のボス。元英国諜報員
某所の飛行場近く。
ベンジーはとある作戦に取り組み、輸送機を調べようとするが、輸送機は離陸体制に。
もはや手遅れかに思えたが、離陸寸前の翼にイーサンが飛び移る。
ベンジーが遠隔で扉を開けようと奮戦。その間に輸送機は離陸。
ようやくベンジーが扉を開けるが、
それは後部で、イーサンの位置から入り込むのは無理。
何とか開けたかった場所の扉が開き、
中に入ったイーサンは、ロシア軍が何やら(神経ガスらしい)輸送しているのを発見。
そこを異変に気づいた兵士に見つかるが、
輸送していた何かと共に、パラシュートで脱出。
ここで、チャンカチャンカのおなじみテーマ曲が入る。
場面変わって、某所にあるレコード店。
客の様な素振りで入ったイーサンは、女店員と音楽の趣味について語り、
よろしければ視聴室へどうぞと案内される。
往年のテレビシリーズを彷彿させるシーンで好感が持てるのだが、
その後で女店員が、あなたのファイル読みました。
ホントにあんな活躍したんですかと語るシーンは蛇足。
指令は、存在が確認されてない組織「シンジケート」を追えと言うものだが、
途中から実際にはシンジケートなど存在しないとか妙な事を言い出して、
様子がおかしい。
外を見ると、女店員が男に捕まっていて、射殺されてしまう。
ガラス越しに男がニカッと笑うと、視聴室にガスが充満してイーサンは倒れる。
気がつくとイーサンは某所に拘束されていた。
どこやらの殺し屋として知られる男が痛めつけるが、
現れた女がまず殺し屋を気絶させる。
さらに女は大暴れし、拘束を解かれたイーサンも加勢。
女はイーサンを逃がすが、逃げられた事にすると称して、自らは留まると言う。
何が何やらわからないイーサンは、複雑な想いで立ち去るのだった。
一方、主にイーサンによる度重なる命令違反行動が問題視され、
IMFは解体される事に。
前作でクレムリン宮殿を破壊したり、ミサイル騒ぎを起こした事が取り上げられる。
今も、保身の為に、ありもしない組織「シンジケート」を追うと称して、
姿をくらましていると言うのだ。
前作でイーサンと共に戦ったブラントはかばうが、
CIA長官はIMFを不要だと主張。
結局、IMFは解散されてしまい、
長官はブラントにCIAにようこそと言うのだった。
半年後。IMF解体により、ベンジーはCIAでデスクワークをさせられていた。
しかも、1週間に1回呼び出され、
ウソ発見機にかけられて、イーサンとの接触がないか確認されるのだ。
イーサンとは仕事上の付き合いで、親密だった訳ではないと言うベンジーだが。。
謎の相手からオペラの案内を受け取ったベンジーは、休暇を取って向かう事に。
もちろん、相手がイーサンと考えてだ。
オペラ会場にはオーストリアの首相が来ていたが、
イーサンはその暗殺計画があるとの情報を得たのだ。
会場に現れた殺し屋は、半年前にイーサンを助けた女イルサだった。
イーサンは困惑するが、さらに別の殺し屋も現れ、イーサンはこっちと格闘に。
殺し屋を倒し、暗殺に気付いた首相は退散。
建物は封鎖されるが、イーサンはイルサと共に脱出。
合流したベンジーが、どういう事だい?なんて言ってると、
首相の乗った車が爆発し、結局首相は殺されてしまう。
再びイルサは退散し、彼女の目的は不明なまま。
イーサンはベンジーにもう帰れと言うが、ベンジーは友達だろうと同行する事に。
イーサンとベンジーは、イルサを追ってモロッコへ。そこで彼女と再会する。
首相暗殺には「シンジケート」が関与しており、
「シンジケート」に関する重要情報は近くの施設に保管されていると言う。
例によって厳重な警備の施設で、
ベンジーがマスクで変装する事により、いくつかの認証は突破可能だ。
だが、最後の通路では、通過する者の動きが認証され、
別人とわかれば、電気ショックで倒されてしまうのだ。
これを破るには、登録された動きのパターン自体を書き換える必要がある。
パターンが登録されたカードは水中の設備に保管されている為、
ここへもぐりこんでカードをすり替える事に。
イーサンが排水口みたいな飛び込み、設備の場所へ移動。
そこにはカードを入れる金庫みたいなのが複数あって、目的の金庫へたどり着く。
正しいカードを取り出して、ニセのカードにすり替えようとするが、
そのタイミングでくるくる回ってるアームが激突して、2枚のカードを落とす。
イーサンは泳いでカードを回収。
カードはイーサンには見分けがつくらしくて、迷わずニセのカードを挿入。
だが脱出用のハッチへたどり着いた時に、力尽きて気を失ってしまう。
その頃、ベンジーは最後の通路へ到達。イーサンを信じて無事通過し、情報を入手。
危険な状態だったイーサンだが、異変に気付いたイルサが助けに来て2人で脱出。
ベンジーが合流し、無事情報を入手したぞと言うが、
イルサに倒されてメモリを奪われてしまう。イルサはバイクで退散。
回復したイーサンとベンジーはBMWで追跡。さらに別の一味も彼らを追う。
一同は街中を走り抜けて、階段をジャンプしたりする内、
かけつけた仲間のルーサーやブラントと遭遇。
だが、話をしている暇はないと追跡を続ける。
車がおしゃかになって、今度は一味から奪ったバイクで追跡。
激しいチェイスが繰り広げられるが、
山道にイルサが立ちはだかっていた為に転倒するイーサン。
その間にイルサは立ち去ってしまう。
イルサは英国諜報員らしく、メモリを入手したことをMI6の長官に知らせる。
元英国情報員レーンを追う彼女は、一味に潜入していたのだ。
そのレーンが、序盤でレコード店に現れた男ね。
信用させるため、イルサは入手したメモリをレーンに渡すが、中身が空と判明。
実は、MI6長官と会った際、彼が磁気装置を近づけて、中身を消してしまったのだ。
一方イーサンらは、本作で初めてブラント、ルーサーと合流する。
ベンジーは念のためメモリのコピーをとっていた。
だが、中の情報は最高機密で、ある人物の認証がなければ見る事ができない。
その人物とは、英国首相だった。
一方、ベンジーがコピーを持っていると考えたイルサが接触してくるが、
レーン一味がベンジーを拉致してしまう。
ベンジーを助けるために、
イーサンは英国首相を捕えるしかないと言い出し、それにはブラントも困惑。
さすがにありえないと、CIA長官に報告する。
CIA長官は、今度はMI6長官に知らせ(たまたま近くにいた)、
ブラントを伴って、英国首相に報告する事に。
英国にはかつて、各国の死んだはずの諜報員を集めた、
最高級の組織「シンジケート」を作ると言う計画があった。
MI6長官が主導して、首相の許可を得る前に、隠し口座に資金が用意されたのだが、
計画は英国首相によって却下されてしまう。
だが、レーンがこの金を横取りしようとし、
MI6長官は保身のために秘密を隠そうとしたのだ。
メモリの中身は、隠し口座の番号だった。
首相がすべて知ってる様な口ぶりだったので、
やむなく白状するMI6長官だったが、実は英国首相はイーサンの変装だった。
MI6長官が絡んでいるとにらんだイーサンらは、一芝居打ったのだ。
麻酔で弱らされたMI6長官は、本物の英国首相の前に突き出されて、
この件はCIA長官の手柄とされる。
取引場所であるカフェには、ベンジーを連れたイルサが現れる。レーンの指示だ。
ベンジーには爆弾が仕掛けられており、逆らえば爆破すると、情報を渡せと要求する。
だが、取引に現れたイーサンは、メモリは破壊したと言う。
口座の情報をすべて暗記したと証明。
ベンジーの爆弾を解除させ、身代りにイーサンが。。。と言う事にはならず、
一味と撃ち合ったりする。イルサも味方につく。
序盤で逃した敵殺し屋を含め、一味の大半を倒す。
最後に残ったレーンは、イーサンを追って地下通路みたいな所に入るが、
それこは罠で、透明な箱に閉じ込められてしまう。
メンバーに取り囲まれ、ガスで眠らされるレーン。
一件が解決し、IMFの扱いについて、再度討議される事に。
今度はCIA長官がIMFは必要であると主張する。
IMFの復活が決まり、ブラントは長官に、IMFへようこそと言うのだった。
と言う訳で、タイトル前の作戦で、
トムが飛行中の輸送機にしがみつくアクションを披露。
このシーンはさんざん宣伝してたし、
もちろんクライマックスの見せ場かと思ったら、初っぱなかよ!と驚かされる。
それだけぜいたくな作りって事で、好感が持てます。
続いて、オリジナルを彷彿させる指令のシーンも好印象だが。。
ここでIMF自体の問題が浮上して、解体の危機に。
単身で真相を追うトムは、追われる身となる訳。
オリジナルではIMFって、実態のよくわからない無国籍感のある組織だったが、
映画版ではCIAの一部みたいな位置付けにあるらしい。
それが解体の危機にと言う展開は、映画5作の中で3回目。(1、4、5作目ね)
事あるごとに解散と言われるMATみたいな存在です。
一件には、存在が疑問視される謎の組織シンジケートが関係しているらしく、
トムはひそかにメンバーに接触。
サイモン・ペグ、ジェームズ・レナー、皆勤賞の黒人と言うレギュラーメンバーが、
命令違反を承知で集まるヤマトかよ!と言う展開。
皆勤賞の黒人が、トムは友人だが、ジェームズ・レナーは違うとか熱く語るあたりは、
何か違う映画を見てるみたい。
実はオリジナルにも、メンバー同士の友情から、指令なき作戦を遂行する回があって、
これが結構印象深かったりもした。
でもそれって、大半の回をドライに遂行しているからこそ引き立つ訳で、
こと映画版になると、命令違反は毎回のお約束でしょと言う感じで好感が持てない。
さらに事件に絡んで、敵か味方かわからない不二子ちゃん的女スパイが登場。
でも、本当に敵だったと言う、クールな感じの映画には思えないから、
そんなにハラハラしない。
途中に水を潜ったり、バイクチェイスしたりと派手目なアクションがあり、
終盤はスパイ大作戦ぽいトラップあり。
見せ場の散らばせ方は悪くないけど、
陰謀をややこしくしすぎた印象で、全体としては前作ほど面白くない。