平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

三峡ダムの水位警戒

2010-10-13 21:19:33 | Weblog
 何やら、弟子が最近、危機を乗り越えて天敵に勝ったそうな。泣きっ面で電話をかけてきたひ弱さは今は昔ですね。実に頼もしくなりました。

 尖閣諸島の事件以来、中国は居丈高な態度と裏腹に弱気が見え隠れしてきています。もっとも、居丈高な態度は弱い者が取るものなので、中国や韓国は本質的に負け犬の性質を持っているのです。弱いから武装する。国家が神経症的なので、国民は精神的健康にはなれないのです。

 中国は夏の洪水で被害が続出しましたが、世界最大級の三峡ダムの水位が臨界に近くなってきたようです。公称175mの正常貯水位ですが、今までに二度しか170mを超えたことはありません。一回目は一昨年(2008年11月24日)の172.80mで、二回目は昨年(2009年11月10日)の171.43mです。どちらも乾期の実験的計画貯水なのですが、周囲の岩盤などに亀裂が入るなどのトラブルで、目標の175mに達することが出ません。

 今年の場合は条件が異なっており、5日にも海南省でダムを爆破させた人工決壊で、下流の住民250万人が被災し、100名が死亡しています。例年の乾期が来なくて、夏からの雨期のままなのです。従って、昨年よりも一ヶ月、一昨年よりも一ヵ月半も早く、限界(過去の実績)に達しようとしているのです。

 三峡ダムについて誤解されていることに、決壊時の災害があります。上海までは1000キロもあるので、到達するときの影響は小さいとする意見です。しかし、この考えは甘いのです。というのも、決壊は貯水のオーバーフローだけではないからです。オーバーフローはダムを超えて水が下流に流れるものですが、ダム筐体そのものを破壊する決壊もあり得るのです。

 では、ダムの筐体が破壊されるのはどういう時か?それは、三峡ダムに面した山の崩落です。山の崩落で、三峡ダムに津波が起こり、その津波のエネルギーが筐体を破壊する可能性があるのです。1792年(寛政4年)に島原半島の眉山が崩落し、有明海対岸の長洲村が津波で壊滅したことがあります。これほどの規模ではありませんが、三峡ダムの上流域では山の崩落はすでに起きているのです。

 三峡ダムの水圧は、周辺の山に絶えずかかっていますが、水位が上昇すると、山には水量が加算された圧力が加わります。例えば、通常は大気圧を1気圧だけ受け止めている斜面が、水位が10メートル上がると1気圧余計にかかるのです。水圧がかかっているときは、水で抑えている格好なので斜面は崩落しませんが、水位が下がって圧力が低下すると、岩盤に加わっていた圧力の反動で崩落が始まります。

 台風のちょっとした気圧の変化でも、雨などで緩んだ所では地滑りや山の崩落が起こるのです。ダムの水圧の変化は、10mで1気圧ですから台風の低気圧とは桁が違います。一般に考えられている、水圧によるダム周辺の崩壊とは別に、このような圧力変化による崩壊メカニズムもあり得るのです。

 韓国でF1が開催されようとしていますが、やっつけ仕事で作られた路面が剥離しないか心配されています。この場合も、車体と路面との間でベルヌーイの定理による気圧低下が起こります。そして、飛行機と反対に、車体が路面に押し付けられるのです。この時の圧力が3トンとか言われていますが、600キロの車重が3トンに増えた感じではなく、路面が車体に引きつけられるのです。

 アスファルトは固定されているように見えますから、その場合は3トンの車重と一緒です。しかし、アスファルトが弱いと、逆に車体が固定されて路面が浮き上がるように見えます。この時にアスファルトが剥離するのです。このように、空気の力は大きいので、地球全体が夜店のヨーヨーのように振動するのです。地震の原因はマグマだけではないのですね。

参考 【決壊】 三峡ダム and 長江 part5 【大惨事】
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/river/1286724727/

      エフライム工房 平御幸
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする