歴程日誌 ー創造的無と統合的経験ー

Process Diary
Creative Nothingness & Integrative Experience

福音歳時記 主の公現 前晩の祈り(Vesperae)

2025-01-11 | 福音歳時記

福音歳時記 主の公現 前晩の祈り(Vesperae)

    キリストの降臨恐るヘロデ王 天の御国を賜ふるかたは 滅びの国を奪うことなし

聖グレゴリオの家、献身者の集いのために来日されたベネディクト会ハヴィエル神父の司式「主の公現」前晩の祈り(Vesperae)に参列しました。はじめの祈り(deus in adjutorium intende)、賛歌(Hostis Herodes impie) 、詩編唱和、神の言葉、マニフィカト、AntiphonaAdmonitu Magi)、共同祈願、主の祈り(Pater Noster)、結び(Benedicamus Domino)の順番で、福音書朗読と共同祈願は日本語で、あとはグレゴリオ聖歌で歌います。


賛歌 Hostis Herodes impie の歌詞が福音の精神をよく表しているので、その日本語訳を以下に記します。


1 残酷なヘロデ王、キリストの来臨をなぜ恐れるのか。天の王を与ふる御方、死すべき国を奪うことなきに。
2 博士達は、見たる星に導かれ、その光によって光を探し、贈り物もて神を讃へむ。
3清い流れの河のほとりに天の子羊は立ちたまふ、罪を犯さぬ身にてありながら人の罪を引き受けたまふ
4 新しい力の不思議、主が一言のたまへば、水は葡萄酒に変わり、主は御栄えを現したまふ
5 諸国の民に現れ、イエス御身に栄えあれ、父と聖なる御霊にも、世々永久に、アーメン。


Youtube にもこのグレゴリオ聖歌がアップされていますので、それを参照します。

Hostis Herodes | Canto Gregoriano | Gregorian Chant

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神殿での少年イエス

2025-01-11 | 福音歳時記

福音歳時記  博士達のなかの少年イエス

  我が父の家にこそ居る少年に博士も親も驚きあやしむ

エスの両親は律法に従い、毎年過越の祭りの時にエルサレムに上京していたが、イエスが12歳になり、律法を守る義務の生じる年齢になったとき、イエスを同伴してエルサレム神殿に出かけた。ルカによる福音書はそのときのエピソードを語っている。都への上京中、巡礼者は詩編120-134篇を歌った(これらの詩編には「上京の歌」という表題がある)。普通、巡礼者の先頭には女子、そのあとに男子が従ったが、おそらく、マリアはイエスがヨセフと共に居ると思い、ヨセフはイエスがマリアと共に居ると思っていたので、イエスがエルサレムに残っていたことに気づかず、二日間さがした後に、エルサレムに戻り、神殿の中でイエスが博士達(律法学者)と問答をしているのを発見したのであろう。そのときのイエスの言葉ー何故われを尋ぬるか、我はわが父の家に居るべきを知らぬかーは、福音書に記されているイエスの最初の言葉である。

(画像は、ハインリッヒ・ホフマンによる「博士達の中のイエス」(1884))

ルカ傳3:40-52(聖書協会 文語訳聖書-大正改訳)

幼兒は漸に成長して健かになり、智慧みち、かつ神の惠その上にありき。かくてその兩親、過越の祭には年毎にエルサレムに往きぬ。 イエスの十二歳のとき、祭の慣例に遵ひて上りゆき、 祭の日終りて歸る時、その子イエスはエルサレムに止りたまふ。兩親は之を知らずして、道伴のうちに居るならんと思ひ、一日路ゆきて、親族・知邊のうちを尋ぬれど、 遇はぬに因りて復たづねつつエルサレムに歸り、三日ののち、宮にて教師のなかに坐し、かつ聽き、かつ問ひゐ給ふに遇ふ。 聞く者は皆その聰と答とを怪しむ。 兩親イエスを見て、いたく驚き、母は言ふ『兒よ、何故かかる事を我らに爲しぞ、視よ、汝の父と我と憂ひて尋ねたり』 イエス言ひたまふ『何故われを尋ねたるか、我はわが父の家に居るべきを知らぬか』 兩親はその語りたまふ事を悟らず。かくてイエス彼等とともに下り、ナザレに往きて順ひ事へたまふ。其の母これらの事をことごとく心に藏む。イエス智慧も身のたけも彌まさり、神と人とにますます愛せられ給ふ。

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