松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

やっちまった

2009-01-16 20:13:04 | その他
やっちまいました。大失敗です。

最近結構忙しいので、食事時間を利用して海外ドラマを観ているんですが、「プリズンブレイク3」の5話を録画してなかったのでレンタルビデオ屋さんに行って借りてきたんです。半額セールやってたし。

「シーズン3の5話。」と心の中でつぶやいて、棚を観たらDVDの「5」の巻があったので迷わず手に取ってレジへ。そう。もうお気づきの方もいると思いますが、これは間違っていました。DVDは普通2話入っているのでした。つまり5話を観るためにはDVDの3巻を借りなくちゃいけなかったんですorz..

ドラマを観ながら、どうもヘンだな、どうもヘンだなと思いつつ、結局9話を最後まで観てしまったことに気づいてかなりショックを受けました。1話完結ドラマなら影響はないんですがね。「プリズンブレイク」はサスペンスドラマだから、ちゃんと順を追って観なくちゃ面白くないんです。…なのに推理小説を一気に飛ばして犯人がわかってしまったような後味の悪さ。ドラマを観て、内容以外でこんなにボーゼンとした事は初めてです。あらすじも調べないで借りてしまう自分のバカさ加減に、改めて自己嫌悪に陥ったのでした。

疲れてるのかも知れない。とにかくこういう日は早く寝なきゃ。

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和くら野で食べた

2009-01-15 23:18:15 | 美味しい食事
案外、近くのお店には行かなかったりするもんです。
行こう行こうと思いつつ、今まで行ったことのなかった店が和くら野さん。

こないだお昼の食事に行ってきました。
酒蔵と母屋の一部を改造した内部の空間は落ち着いていて人気のあるお店です。


テーブル席には大きな柱時計が。


今の時期はざる豆腐は冷たいので、湯豆腐でした。


地鶏の赤ワイン煮


私が行ったのは日曜日だったので、シーズオフの時期とはいえ結構お客さんが多かったです。
どの料理も優しい味がして、ゆっくり味わうことができました。
お隣には利き酒蔵があります。

ちなみにこちらにも少しお土産品の販売コーナーがあって、「正徳芯和ろうそく」と「眞櫨きゃんどる」を販売していただいています。お食事がてらにどうぞ。

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上陽町に行ってきた

2009-01-14 23:03:40 | 復活奮闘日記
今日は上陽町の「ほたると石橋の館」に行ってきました。
ここで「矢部川をつなぐ会」が新年会をすると聞いて、美味しそうな洋食が出るというし、行ってみるか!とノコノコお邪魔したのでした。


ほたると石橋の館は、内装は木を生かした洋風のレストランで、おしゃれなテーブル席。店の名前からして、すっかり民芸風茶屋のようなイメージをしていたので、少々びっくりしました。


前菜。生ハムとアスパラガス、美味しかったなぁ。

「矢部川をつなぐ会」というのは、矢部川沿いに散在するNPOや市民団体の集まりです。それぞれの団体の代表が集まった団体ってわけですね。矢部川はよく白い龍に例えられますが、まさに竜頭集会。それぞれの団体の日程をこなさなくちゃいけない忙しい方達が、なおかつこの会の日程もこなさなくちゃいけないので、二ヶ月先の日程が今日の話し合いで、どんどんうまっていきます。

私はこの「矢部川をつなぐ会」の3月における地元講座に共催という形で協力することになりました。もちろんテーマはハゼ。矢部川沿いも昔から櫨の産地でしたから、櫨に興味のある方も多いので、まずは櫨のことを知る勉強会になります。私自身も二年間活動していながら、櫨のことはまだまだ勉強中です。こういう機会を与えて頂いた会のみなさんに感謝感謝。

具体的な日時・場所が決まったら、後ほどご案内します。

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今日も…寒い

2009-01-13 22:23:58 | 美しい風景
空を見たら、まるで水墨画みたいな世界になってました。
こういう天気を、人は陰鬱で暗い空だと見るのか、あるいは幽玄で美しい空と見るのか。

人は同じモノを見ていても、違うモノが見えています。

当たり前のことなんですが、そういう事って忘れがちなんです。自分と似た感性を持つ人と出会うと嬉しくなってもっと仲良くしたいと思うんですが、逆に全く違う感性を持つ人と仲良くしなくちゃいけない場合、自分の感性を押しとどめて相手を認めようと思いながらも、それが難しい。誰だって自分の感性は大事にしたいですもんね。

論争で勝って、恨みを買っている人もよくいるでしょう。口論が原因で刺される人もいますもんね。

迎合せずに相手を認めながら、なおかつ自分の意見を伝える難しさ。

その秘訣、私は「聞く」ことにあるような気がします。自分がしっかり理解するまで聞く。最後まで聞く。相手が十分言い終わった時に、初めて自分が言う番が巡ってくるわけで、その時こそ、一番相手に受け入れやすい言葉で伝えなくちゃいけない。

…でも、聞いている途中で「違うだろ!」と言いたくなる時があって、我慢できなくなる時ってあるんですよね。

辛抱ですな。何事も辛抱。

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石鹸箱のデザイン

2009-01-12 23:27:14 | ワックスと石鹸
「櫨の石鹸」の箱デザインを一新することにしました。

今までうんちくをびっしりと箱の裏側に書き込んだり、キャッチコピーもいろいろと箱の表面に書いたりしてましたが、とにかくシンプルにした方が良いとのアドバイスがあり、あーでもない、こーでもないと朝から一日中やって、できたのがコレ。ん?あんまし変わってない?んなこたーないです。…たぶん。

もちろん今までのスタイル同様、展開図をデザインしてプリントアウトした後、カッターナイフで切り、ノリでくっつけるという、原始的かつ家内制手工業みたいな作業です。

こんなデザインで果たしてよいのか、実を言うと自分が作るチラシもパッケージデザインも全然自信がありません。石鹸の箱にしたって、本当は袋の方がいいんじゃないかとか、そうすると接着面はどうしようかなとか…。いちいちデザインで悩んでいては前に進まないので、とりあえずその時のベストを尽くすしかありません。弓を引く時のように、背伸びをせず、限られた材料でできるだけ良いモノを目指そうと思います。

そんなわけで、また変わるかもしんないけど、今回はこれでいくかな…。

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耳納学園展示即売会の最終日

2009-01-11 23:37:50 | 復活奮闘日記
今日はゆめタウンでの耳納学園展示即売会の最終日。寒い日でしたが日曜のせいか、ゆめタウンは多くの客で賑わってました。

無事に四日間が終わってほっとしました。私はウロウロしながら、たまに質問に答えてたぐらいでしたが、こういう場所での陶器販売って力仕事だし大変だなぁとつくづく思いました。なんせ運搬中に割れないように気をつけなくちゃいけない。商品の搬出入は耳納学園だけじゃなく、ゆうかり学園のスタッフも手伝いに来て大勢で取りかかっていました。

櫨並木のお店でも思ったんですが、やっぱりお客さんと直接対峙すると、一般の人々がどんな風に「櫨」や「和ろうそく」について思っているか、ストレートに反応がわかるのでとても勉強になります。若い人は「櫨」のことをあまり知らないので、「櫨マケ」とかの話題は出ずに、ただ珍しさで好奇心のある目で見ていますが、年配の人はやはりある種の思い入れがあるようです。だから特別な思いがフラッシュバックする場合もたまにあるわけで、その時のことを私に話しながらも、目は思い出を追っていて当時の日々が蘇ってくるんです。

私はいつもそういう時、「櫨っていい思い出?それとも悪い思い出?」と聞きたくなるんですが、「櫨マケしたから…。」と苦そうに言いながらも、心底懐かしそうな顔を見ると、いったいどっちなんだろうと思いつつも聞けなくなってしまいます。しかし良くも悪くもセピア色になった思い出は、年を取るにつれてかけがえのない宝物になっていくのは確かです。揺らめく櫨の灯りを灯して、時々は思い出に心癒されることができればいいなと思います。



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弓引くの寒かった

2009-01-10 20:48:40 | 和弓と櫨
今日は朝から雪が降って非常に寒かったですね。土曜なので午前中は中学生の練習が入ってましたが、大阪からhideoitaitaさんが来られたので、中学生の練習後に弓を引きました。

とにかく寒かったんですが、久しぶりにT先生に一手礼射を見てもらいました。たまに見て貰うといろんなトコロが目に付くみたいでたくさん注意されました。そのうちの一つが体配。慣れてきたせいか動作にヘンなクセがついてるのでした。こういったクセは要注意で、体配は、あくまで一つ一つの動作を的確にしながら流れを殺さないように、つまるところクラッシックバレエとか日舞の振り付けと同じです。正確な振り付けをこなせっていうことです。体配は無意識のうちにクセとして出てくるから、稽古で正確にこなさなくちゃいけません。改めて身の引き締まる思いがしました。

その後、参段のM子さんとhideoitaitaさんと一緒に近くのうどん屋さんに行ったんですが、行く前は「あそこのうどんは何年も前に食べた時、麺が固くて美味しくなかった。」というM子さん。「ええ~?そうだったっけ?こないだ行った時は美味しかったけど…。」と私は首をひねりつつ、疑念を持ったままお店に行って食べてみました。すると…

麺は柔らかかった!

M子さんを唸らせる程、すごく美味しくなってたのです。後で聞いたウワサによると、店主が別の旨いうどん店で修行したとかなんとか…。M子さんが食べた後に修行したのか、その前に修行したのかは定かではありませんが、よく考えたら、一度食べた時に麺が固かっただけで数年間「あそこのうどんはおいしくない。」と言われ続けてきたわけですから、店の立場に立ってみたらお客さんってのは厄介なもんです。今回たまたまもう一度食べたから、M子さんの「脳内美味しい店リスト」に加わって良かったものの、もしそのまま食べなかったら、いまだに美味しくない店というレッテルが貼られていたことでしょう。

たった一つの出会いがその後の数年間、あるいは一生に影響していくことを考えると、弓の体配と同じく、一つ一つの振り付けや動作をこなすのと同様、人やモノとのつきあいも丁寧にやっていかなきゃと、改めて今日の寒さに身の引き締まる思いがしたのでした。

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「刑事コロンボ」を観た

2009-01-09 23:33:04 | その他
録画していた「刑事コロンボ」のビデオを観ました。
ずいぶん昔に観ていたTVドラマですが、大好きなシリーズだったので、NHKでハイビジョン放映されるとあって嬉しさもひとしお。しかし今ではコロンボの話もすっかり忘れているし、当時は面白かったけど、今見ても面白いのかどうか…?

そんな不安を持ちつつ、刑事コロンボ「構想の死角」(1971)を観ました。なんとこれ、あのスピルバーグ監督の演出で、最初はちょっとタルかったけど、途中から俄然面白くなってぐいぐい引きこまれていきました。

コロンボのドラマで大きな特徴は、最初に殺人があって、視聴者が犯人をわかっていること。犯人は大抵上流階級の大金持ちで、そんな相手にヨレヨレのトレンチコートのコロンボが挑んでいくわけです。

最初はドブネズミみたいな雰囲気のコロンボに、犯人は明らかに軽侮の念を抱き、「そんなこともわからないのか、それでも刑事か?」とか上から目線の傲慢な態度でけなすのですが、別れ際にコロンボが「ああ、ちょっとだけいいですか?」と言って鋭い指摘を投げつけては犯人が答えに窮する様子が、見ている視聴者にとってなんと痛快なことか。やったぜ、コロンボ!って感じ。

昔の推理ドラマは、今のCSIとかと違って科学分析があまり進んでいなかったから、かえって犯人のいろんな完全犯罪トリックや、それを崩していく刑事の攻防を楽しめるドラマでもありました。

まだまだコロンボドラマが放映されるのでチェックされたい人はこちらをどうぞ。

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今日から開催・耳納学園展示即売会

2009-01-08 21:21:42 | 復活奮闘日記
いよいよ今日から耳納学園展示即売会です。
さすがに今日は平日なので、週末に比べると人出はイマイチでしたが、初日だったので展示即売会に来られるお客さんは結構いました。

陶器ってのは、やっぱりできるだけ早く見て選んだ方が得策です。でないと、期間があとわずかになってくると、品数も少なくなるし、そもそも焼き物ってのは全く同じモノはないわけです。モタモタしてるとどんどん素敵な陶器から売れていき、場合によっては品切れになっちゃう場合もあります。


じっくりと見て選んで行きましょう。


会場の横の壁にはゆうかり学園の方々が「耳納学園合掌部」と題して、お地蔵さんの絵をいっぱい書いていました。
カワイイお地蔵さんのキャラもいいですね。
かわいいキャラクターとしてTシャツなんかもできてました。癒されますなぁ。

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明日から耳納学園展示即売会

2009-01-07 20:21:30 | 復活奮闘日記
明日から4日間、ゆめタウン久留米にて耳納学園展示即売会が始まります。今日は商品搬入に行ってきました。

陶器は重いので運ぶのも一苦労ですが、並べるのも一苦労です。大小様々な花器や茶碗が所狭しと並んでいくわけですから、大仕事。割れないように丁寧に取り扱いながら少しずつ全体の形が整っていました。


櫨のコーナーは昨年と全く一緒の場所です。昨年と違ってキャンドルホルダーを一種類にしたので少しスペースが空いた分、櫨の実とか櫨蝋とか写真を少し飾ることにしました。櫨蝋の形が「鏡餅みたい」と珍しがられました。他には主にチラシや新聞記事などを置いたりして、当委員会の情報発信の場所にもなっています。

開催は11日まで。ゆめタウン久留米に来られた際は、ぜひお立ち寄りください。

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お知らせ

2009-01-06 22:29:48 | その他
いつも和ろうそくの夕べなどでお世話になっているNPO法人みのう地域デザイン循環センターが緊急募集をしているので、当ブログでもお知らせしておきます。

完熟柿を使った「くりちゃんコロッケソース」の完熟柿ペースト作り体験が行われます。

日時は1月11日(日)11時より、場所はちくご手づくり村で。…とここまで書いたところで私も初めて気がつきましたが、な、なんとエプロンだけ持ってくれば参加費無料なんだって!しかもペースト作りすれば作業後にはコロッケソース(525円)もプレゼントされるし、お昼は栗木商店の特製ラーメンが出るんだって。おいしすぎる~~。

このペースト作り体験、もともとソースの原料になる柿を集めるために地元農家の方に呼びかけたら、予想よりも多く集まったため、従業員さんの手が回らなくなったのだそうです。しかしこういう時こそ逆発想。労働じゃなくってお祭りにして、親子が地元の農産物や柿のことを学びながら、一緒に楽しい体験するという、とっても一石二鳥にも三鳥にもなる面白い企画なのです。

募集人数は30名。定員になり次第締め切るそうですので、お申し込みはお早めに。
公式サイトのブログはこちらです。

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耳納学園展示即売会

2009-01-05 20:37:55 | 復活奮闘日記
1月8日(木)から11日(日)まで、ゆめタウン久留米・ウェストコートにて、耳納学園展示即売会が開催されます。耳納学園では、この即売会が一年を通して最も大規模な即売会になります。

耳納学園は身体障害者授産施設で、不自由な体を一生懸命使ってモノ作りに励んでいるところです。味わいのある耳納焼の陶器をはじめとして、プリザーブドフラワーや樹脂粘土アクセサリー、石鹸や手漉きはがきなどを作っていて、みな素朴な温かみを感じるものばかり。

もちろん、今年も当委員会はこうした耳納学園の方達とのコラボである耳納焼キャンドルホルダーと「眞櫨きゃんどる」を展示販売しますよ。ここの会場のイイトコロは、期間中ずっとキャンドルを灯し続けていられること。昨年は通りすがりの客が、火を灯した眞櫨きゃんどるの炎に見入っていました。今年も期間中は灯し続けます。ゆめタウン久留米に来られる方は、ぜひお立ち寄りください。

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さざんか

2009-01-04 21:59:49 | 美しい風景
冬を彩る花、さざんかが咲き始めました。
花の写真を撮るのはずいぶん久しぶり。よく考えたら、ずいぶんご無沙汰です。

さて、ろうそくを販売している私は、時々「迷い」のある人と出会うことがあります。その迷いが何であるのか、恋愛なのか、仕事なのか、人間関係なのか、将来の事なのか、そこまで深く話すわけではないものの、何か思い詰めたような瞳を持つお客さんと話すことがあります。

和ろうそくの灯りに惹かれる人は、灯りを通して見る炎の向こうに何かを敏感に感じ取っているのかもしれません。いわば感受性が高い人だともいえます。

そういう人と出会った時、その「迷い」が何であるのかをズケズケと聞くわけにもいかず、ただ相手が話し出すわずかな言葉に「迷い」の痕跡を感じるだけです。もちろん、自分が相手の「迷い」の中身を聞いたからって別に何ができるわけでもないんですが、それでも自分にできることはないかと、つい頭を巡らしてしまう時もあるわけです。

そんなわけで、どんな人でも言葉で癒される時もあるので、そういう時こそやっぱ名言集でしょ!
今日の名言はこれです。

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やがていつかは身も軽く、心楽しき朝が来よう。

マーガレット・マナーリン・ミッチェル(作家)

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和ろうそくの炎は、朝を導く灯りなんだと思います。

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地元新聞に掲載されました

2009-01-03 22:20:03 | 櫨染(はじぞめ)プロジェクト
元旦の新聞と一緒に折り込みで配布される「地元新聞」というフリー・ペーパーに、「櫨染」の記事が掲載されました。地元新聞は甘木・朝倉・浮羽地方に6万部発行されています。最近は広告ばかりでなく、記事も充実してきて、まさに地元新聞といった感じで、よく読まれています。



櫨染の内容も丁寧に書いて頂き、感謝感謝。

櫨染したハンカチやティッシュケースなどグッズ販売も好評だったのですが、「櫨の魅力展」が終わったので、ひとまず一段落。しかし3月に山口で開催する「和蝋燭の世界」で展示販売をすることになりましたし、これからも各地のイベントで展示販売できそうです。

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田主丸の町史

2009-01-02 19:50:36 | その他
我が家には田主丸町史全三巻がある。
田主丸の歴史や民俗を調べるなら、大抵はこれを参照する。他の田主丸関連の本もまた、この町史をもとに作られている場合が多い。

先日、たまたま某町の町史をいただいたので、「某町のことなら何でも載っているだろう」と思い、ぱらぱらと読んでいたら驚いた。中身がほとんどないんである。もちろん古墳時代から中世・近世と歴史の項目はびっしりと揃っている。なのに肝心の某町に関する記述が異様なほど少ない。明治以降は町議会の記録があるせいか一通り書いてあるが、それより前の歴史なんか、どこかの教科書に載っているかのような文章ばかり。鎌倉幕府の形成は載っていても、同時代に町がどういう歴史を歩んでいたかという重要な部分はほとんど記述に乏しく、なんと全体の1割ぐらいしか町の歴史が記されていなかった。町史なのにである。

しかし驚いたのはそれだけじゃなかった。他の町の町史も似たり寄ったりで、他の資料からの引用でほとんど成り立っているんである。おまけに田主丸町史を手に取って読んでみると、客観的でありながら、その故郷への愛情をひしひしと感じることができるのに比べ、他の町の町史は冷ややかで表面だけを上滑りした文章で、しかも内容が空虚そのもの。

ここにきて、いかに田主丸の町史が他の町史と違うモノであるかを実感してしまった。田主丸町史は分厚い本全三巻という膨大な量以上に、綿密に田主丸の人々の歴史と民俗を調査した、信じられない程中身の濃いものだったのだ。

出版まで足かけ9年と6ヶ月。他の町と比べて特に傑出した豊かさを持つわけでもない田舎町の予算を圧迫しつつ、いつまで経っても完成しない事業にいらだつ人々もいて、様々に批判を浴びながらも出来あがった町史は、とても小さな自治体が作ったとは思えない出来で、他に類を見ない素晴らしい田主丸の歴史大辞典なのだった。

この田主丸町史は第51回(平成9年度)の毎日出版文化賞を受賞した。

私は今まで何気なく資料として読んでいたり、引用したりと、あまり完成への困難な過程を思いやることもなかったのだけれど、やはり他の町の町史と比べてみて、その雲泥の差に改めて愕然としてしまった。

自分の町の埋もれている歴史の発掘と理解は、故郷への愛を育むことに繋がる。田主丸の町史がこんなに素晴らしかったなんて、10年も経って言うのもなんだけど、今更ながら感謝したい。

この町史編纂の立役者・事務局長の日野さん、ありがとうございました。

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