この2ヶ月、ウチの猫の様子がおかしい。オシッコをトイレの外でするのである。さすが20歳を越すおばあちゃん猫、ついにボケたか、と思ったら、どうもそうではないようだ。ウンチはトイレでするが、なぜかオシッコだけ外。
近所のネコ博士に聞いたところ、これは何か不満があってわざとやっているに違いない、とのこと。又、このトシの猫は人間の言葉がわかるから(ホントか?)、怒っては逆効果だとも言っていた。
オシッコをトイレの外でするようになったのは、トイレの砂の種類を変えたのがきっかけだった。すぐさま元の砂に戻したが、それでも直らない。やれやれ、どうしたものか。
ネコ博士曰く、猫にやさしくすると良い、「外でオシッコされると困るのよね」と諭すように話し掛けるのが良い、とのこと。なるほど、そういうものかと、思いっきり下手に出て見るが、何の効き目もない。相変わらず、外でオシッコしてばかり。
朝起きて、あるいは会社から帰ってきて、廊下を見るときの緊張感といったらない。またやっているかなと疑心暗鬼になり、じっと下を見る。オシッコを踏んではいけない(実は何回が踏んでしまった)と慎重に確かめながら少しずつ歩く。そして、「あっ、またか・・・・。」というのが、もう2ヶ月続いているのである。既に廊下のワックスがずいぶん剥げ、ところどころ変色したり、黒光りしている。
ひどい時は、オシッコを拭き終ったそばから、すぐオシッコをされることがある。そうなると、とてもやさしくなどしてられない。ついつい、「このボケ猫」とか「バカ猫」とか怒鳴ってしまう。
猫の学習効果に期待したことがある。まずは猫をトイレに連れて行き、「トイレでオシッコしたらご飯あげるよ」と言い聞かせてからエサをあげる、これを何度か繰り返した。すると、すぐ後はトイレでオシッコをしてくれる。シメシメ。
が、これが続かない。またぞろ外でオシッコを始める。やっぱり、ボケてるのかな、と思ってしまう。
「バカな猫ほど可愛い」と思うほど僕は達観していない。しかし、もしこれが何かの意思表示、不満を示しているのだとしたら、それはそれでウチの猫を可哀そうに思う。話す術、訴える術を持たないわけだし、かといって家の外に逃げ出すわけにも行かないのだから。
ウチの猫は基本的に外に出していない。よって狭い我が家が彼女にとっての世界である。黙っていてもエサはもらえるが、それはあくまでも飼い主の都合であり、食べたいときに食べたいだけのエサを食べられるわけではない。それに飼い主の都合といえば去勢もそうである。
うーん、こう考えると、ウチの猫の人生、もとい猫生って何なんだろう。生きがいは何? 食べること、眠ること、それとも飼い主に愛されること?
人にかまわれることを嫌う猫の性格を考えると、最後のは違うかもしれない。とすると、ただ食べて眠るために生きているということか。なんと寂しいことか。
と、猫の声が聞こえる。ただ食べて寝るだけの人生、それのどこが悪い。おまえさんは朝早くから夜遅くまで会社とやらに行って働いているが、こちとら生まれてこの方働いたことはない。あたいが一心不乱にネズミを追い掛ける姿なんてみたことないだろ。
・・・・、おっしゃる通り。どちらが寂しい、悲しい人生だろう。食べて寝るだけの生活、この甘美な響き。僕も生まれ変わったら猫になりたい、それもウチとは違って、セレブなお家の優雅な飼い猫に。
近所のネコ博士に聞いたところ、これは何か不満があってわざとやっているに違いない、とのこと。又、このトシの猫は人間の言葉がわかるから(ホントか?)、怒っては逆効果だとも言っていた。
オシッコをトイレの外でするようになったのは、トイレの砂の種類を変えたのがきっかけだった。すぐさま元の砂に戻したが、それでも直らない。やれやれ、どうしたものか。
ネコ博士曰く、猫にやさしくすると良い、「外でオシッコされると困るのよね」と諭すように話し掛けるのが良い、とのこと。なるほど、そういうものかと、思いっきり下手に出て見るが、何の効き目もない。相変わらず、外でオシッコしてばかり。
朝起きて、あるいは会社から帰ってきて、廊下を見るときの緊張感といったらない。またやっているかなと疑心暗鬼になり、じっと下を見る。オシッコを踏んではいけない(実は何回が踏んでしまった)と慎重に確かめながら少しずつ歩く。そして、「あっ、またか・・・・。」というのが、もう2ヶ月続いているのである。既に廊下のワックスがずいぶん剥げ、ところどころ変色したり、黒光りしている。
ひどい時は、オシッコを拭き終ったそばから、すぐオシッコをされることがある。そうなると、とてもやさしくなどしてられない。ついつい、「このボケ猫」とか「バカ猫」とか怒鳴ってしまう。
猫の学習効果に期待したことがある。まずは猫をトイレに連れて行き、「トイレでオシッコしたらご飯あげるよ」と言い聞かせてからエサをあげる、これを何度か繰り返した。すると、すぐ後はトイレでオシッコをしてくれる。シメシメ。
が、これが続かない。またぞろ外でオシッコを始める。やっぱり、ボケてるのかな、と思ってしまう。
「バカな猫ほど可愛い」と思うほど僕は達観していない。しかし、もしこれが何かの意思表示、不満を示しているのだとしたら、それはそれでウチの猫を可哀そうに思う。話す術、訴える術を持たないわけだし、かといって家の外に逃げ出すわけにも行かないのだから。
ウチの猫は基本的に外に出していない。よって狭い我が家が彼女にとっての世界である。黙っていてもエサはもらえるが、それはあくまでも飼い主の都合であり、食べたいときに食べたいだけのエサを食べられるわけではない。それに飼い主の都合といえば去勢もそうである。
うーん、こう考えると、ウチの猫の人生、もとい猫生って何なんだろう。生きがいは何? 食べること、眠ること、それとも飼い主に愛されること?
人にかまわれることを嫌う猫の性格を考えると、最後のは違うかもしれない。とすると、ただ食べて眠るために生きているということか。なんと寂しいことか。
と、猫の声が聞こえる。ただ食べて寝るだけの人生、それのどこが悪い。おまえさんは朝早くから夜遅くまで会社とやらに行って働いているが、こちとら生まれてこの方働いたことはない。あたいが一心不乱にネズミを追い掛ける姿なんてみたことないだろ。
・・・・、おっしゃる通り。どちらが寂しい、悲しい人生だろう。食べて寝るだけの生活、この甘美な響き。僕も生まれ変わったら猫になりたい、それもウチとは違って、セレブなお家の優雅な飼い猫に。