8月のテレビは戦争特集が多く、今年は戦後70年という節目であるということと、安保法制や安倍談話があるということで特に多いのかもしれない。
100歳になる元朝日新聞の記者だった男性が、自分が従軍記者でインドネシアのジャワ島で見た日本軍兵の強姦、殺戮の様子を語っていた。新聞も当時は自主規制が始まり、二人だと自由に意見を言えたが、三人となるとみな黙った、と言っていた。二人だけの会話ならそれが漏れれば、誰だとわかる。三人だと疑心暗鬼になる。戦争に関する情報は秘密保護法によって、徹底的に隠され、大本営発表を書くしかないようだった。戦争反対を言えば、逮捕される時代を誰が作ったか。国民も作った。マスコミも作った。政治家や官僚、軍人も作った。
この元新聞記者は8月15日で朝日新聞をやめ、週に一度の新聞社を作った。本当は辞めるべきではなかったと後悔していた。本当はあの戦争の検証をしていくべきだった。なぜそうなったのか、誰に責任があるのか。
終戦になるとまず電灯が点いた。それからがみな食糧を確保するのに必死だった。慌ただしい戦後復興の過程で。あの戦争の総括を日本人自らしてこなかった。
彼は「反省するということは自虐ではない」とはっきり言っていた。
。
どうしてすぐにポツダム宣言」を受け入れると8月6日以前に言えなかったのか、何を遠慮することがあったのか、と思う。陸軍幹部らによる「本土決戦」「政権の奪取」が恐れられたというが、日中戦争以来、本来は天皇の鶴の一声で済んだのではないか、とも思う。
ポツダム宣言を即刻受け入れていればソビエトの満州侵攻も、北方領土も、広島や長崎に原爆もなかったのではないか、と思う。
彼は、今は戦争の前の雰囲気によく似ている、と言う。秘密保護法は成立し、集団的自衛権も成立しようとしている。政治家を縛る憲法が政治家によって解釈を変えられる。マスコミも特にNHKも自主規制をしているように思えてならない。読売新聞はもはや政府御用達新聞になっている。朝日新聞や中日新聞がかろうじて踏ん張っているところか、と思うが、どのマスコミも、例えば朝日新聞には朝日新聞の権力があり、奢りもある。
何度も言っていることだが、戦争に正義の戦争などというのはない、戦争は「悪」なのだ。
しかしアメリカは正義の戦争といつも戦争を解釈する。その正義の戦争につき合わない、勇気。それこそが「戦争の反省に拠るものであること」を示したいが、残念ながら日本人はこの70年間、国家を上げてそんな取り組むをしなかった。
それがずっと尾を引いている。エコノミックアニマルとかつて呼ばれた日本人。その間に後世に残すためにも、先の戦争の総括と反省と謝罪を徹底して行っておくべきだった。
100歳になる元朝日新聞の記者だった男性が、自分が従軍記者でインドネシアのジャワ島で見た日本軍兵の強姦、殺戮の様子を語っていた。新聞も当時は自主規制が始まり、二人だと自由に意見を言えたが、三人となるとみな黙った、と言っていた。二人だけの会話ならそれが漏れれば、誰だとわかる。三人だと疑心暗鬼になる。戦争に関する情報は秘密保護法によって、徹底的に隠され、大本営発表を書くしかないようだった。戦争反対を言えば、逮捕される時代を誰が作ったか。国民も作った。マスコミも作った。政治家や官僚、軍人も作った。
この元新聞記者は8月15日で朝日新聞をやめ、週に一度の新聞社を作った。本当は辞めるべきではなかったと後悔していた。本当はあの戦争の検証をしていくべきだった。なぜそうなったのか、誰に責任があるのか。
終戦になるとまず電灯が点いた。それからがみな食糧を確保するのに必死だった。慌ただしい戦後復興の過程で。あの戦争の総括を日本人自らしてこなかった。
彼は「反省するということは自虐ではない」とはっきり言っていた。
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どうしてすぐにポツダム宣言」を受け入れると8月6日以前に言えなかったのか、何を遠慮することがあったのか、と思う。陸軍幹部らによる「本土決戦」「政権の奪取」が恐れられたというが、日中戦争以来、本来は天皇の鶴の一声で済んだのではないか、とも思う。
ポツダム宣言を即刻受け入れていればソビエトの満州侵攻も、北方領土も、広島や長崎に原爆もなかったのではないか、と思う。
彼は、今は戦争の前の雰囲気によく似ている、と言う。秘密保護法は成立し、集団的自衛権も成立しようとしている。政治家を縛る憲法が政治家によって解釈を変えられる。マスコミも特にNHKも自主規制をしているように思えてならない。読売新聞はもはや政府御用達新聞になっている。朝日新聞や中日新聞がかろうじて踏ん張っているところか、と思うが、どのマスコミも、例えば朝日新聞には朝日新聞の権力があり、奢りもある。
何度も言っていることだが、戦争に正義の戦争などというのはない、戦争は「悪」なのだ。
しかしアメリカは正義の戦争といつも戦争を解釈する。その正義の戦争につき合わない、勇気。それこそが「戦争の反省に拠るものであること」を示したいが、残念ながら日本人はこの70年間、国家を上げてそんな取り組むをしなかった。
それがずっと尾を引いている。エコノミックアニマルとかつて呼ばれた日本人。その間に後世に残すためにも、先の戦争の総括と反省と謝罪を徹底して行っておくべきだった。