今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

鰹の腹皮

2011年10月13日 | 素材
『鰹の腹皮』、そう聞いて、色々と思い浮かべる人も多いのではないだろうか?
鰹のたたき等に付いているあの黒い皮が1つの食材として成立するのか?
多分そう思われる方がこの腹皮を食べない文化の地域の方は多いと思う。
色々調べてみると、鰹節を作る行程で、腹(トロ)の部分は使わないので、それに塩をふって天日干ししてあるのが一般的のようだ。日本各地にはまだまだ知らない食物があるなあ・・・
食してみると、以外にあっさりしていて、鮭トバの鰹バージョン・軟らかいものって感じだ。一瞬魚とは思えないほどプリプリとしている。
これにレモンやすだちなどの柑橘系を絞ったり、大根おろしを添えて食したりする。
口に入れると、鰹の濃縮されたような味が口の中に広がり、これは鹿児島の芋焼酎に良く合うなあと思う。やはりその土地に根ざした食材に合う料理や素材・調理法があるのだなとあらためて感慨に耽った。
こういう発見をするのも旅行の楽しみではないだろうか?

鰹の腹皮とその土地の焼酎のマッチング・・・失われて欲しくない文化の1つだと思う。