土筆を見つけた。
初春の山菜の一つとして、ぼくは味覚で記憶する。
この土筆の袴を丁寧に取り除き、軽く下茹して卵とじでいただく。
ある種、いがらっぽさが喉に残り春のチャイムを鳴らしてくれる。
春のスイッチが入るのである。

下萌と言っては、遅きに失するけれど青々とした草の上に頭を覗かせる。
周囲を見回す。
あたかも、潜水艦の潜望鏡のようでもある。
春を確認する土筆である。

「舌先の味蕾に土筆卵とじ」

こうして、土筆は食べられるのである。
優しい山菜である。

近頃、都会では犬のお散歩で所構わず「小水」をする。
犬にしてみれば、テリトリーの確認だから「やむを得ない」のだ。
けれども、人様にして盛れば食べられるものも食べられなくなる!
という悲哀を感じる訳だ。
上手いものだけに、その口惜しさは筆舌に尽くし難い。

この場所の、この土筆は、犬が入り込まないから「草摘み」が出来る。
食べられる訳である。

積んできたばかりの土筆。

袴をとった土筆。

卵とじになった土筆。
ご近所のおすそ分けしたら、喜ばれた。
誰も、この近くの土筆が食べられると思っていない。
その意外性が、喜ばれたのである。
荒 野人
初春の山菜の一つとして、ぼくは味覚で記憶する。
この土筆の袴を丁寧に取り除き、軽く下茹して卵とじでいただく。
ある種、いがらっぽさが喉に残り春のチャイムを鳴らしてくれる。
春のスイッチが入るのである。

下萌と言っては、遅きに失するけれど青々とした草の上に頭を覗かせる。
周囲を見回す。
あたかも、潜水艦の潜望鏡のようでもある。
春を確認する土筆である。

「舌先の味蕾に土筆卵とじ」

こうして、土筆は食べられるのである。
優しい山菜である。

近頃、都会では犬のお散歩で所構わず「小水」をする。
犬にしてみれば、テリトリーの確認だから「やむを得ない」のだ。
けれども、人様にして盛れば食べられるものも食べられなくなる!
という悲哀を感じる訳だ。
上手いものだけに、その口惜しさは筆舌に尽くし難い。

この場所の、この土筆は、犬が入り込まないから「草摘み」が出来る。
食べられる訳である。

積んできたばかりの土筆。

袴をとった土筆。

卵とじになった土筆。
ご近所のおすそ分けしたら、喜ばれた。
誰も、この近くの土筆が食べられると思っていない。
その意外性が、喜ばれたのである。
荒 野人