エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

アケビの花

2014年04月27日 | ポエム
単にアケビと言えば、秋の季語である。
ここに、花を添えると春の季語となる。



豊かな多面性を保持しつつ、たわわに咲くのである。
利用する場合、これもまた多面性を持つ。

人の生活に、とりわけ里山の生活にとって欠くべからざる花であり、実である。
実が熟して割れたさまが、人の「あくび」に似ていることから「あけび」に変化していったと云う。
また、実は熟してくると口をあけたようなることから「開け実(あけみ)」そして「あけび」になった、という説もある。







「あけびの花黄緑色の葉を纏う」







花言葉は・・・。
「才能」「唯一の恋」である。

実の白い中身は食べられる。
つるの部分は利尿作用があり、漢字の「木通」は「小水が通じるつるの木」からきているという。  



春の若菜は「おひたし」や「お茶(アケビ茶)」に使われる。
江戸時代は、実の中の種子から油を採ったのであった。



生活に密着した蔓性植物である。



        荒 野人