エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

きみの名前はジョン

2014年04月09日 | ポエム
映画を観に出掛けた。
薦められたのである。

決して、1,800円を損させないから!
彼女はそう言った。
それが、彼女の薦め方であった。



ぼくはシニアだから、1,000円であった。
丁度、ブロードウェイの劇場のような広さの館内には僅か26名の観客であった。
空席の占める割合が、寒々としていた。

だがしかし、映画は・・・ドキュメンタリーなのだが、熱かった。
深く深く考えさせる作品である。



映画館を出て、ぼくはこういった。
「君の名前はジョン!」だと。







「少しだけ今を記憶し春過ぎる」







タイトルは「僕がジョンと呼ばれるまで」
ドキュメンタリー部門の賞を幾つも穫った。

キャメラアイも良かったし、音楽も良かった。
何より、入所者たちの可愛らしさに感動した。

嗚呼、ぼくもあんな風に可愛らしく齢を重ねたい・・・
切実に思った。








少しづつ、物忘れの頻度が上がってくる世代となった。

この映画を、身につまされて観るか、それともまだまだ大丈夫だな!
と観るか・・・。

とまれ、重要な問題提起がされている。

映画のあらすじはきわめて簡明である。
認知症の施設入居者の、リハビリを追ったものだ。

従って、ショート・スパンの時間である。
リハビリ・システムは東北大学教授・川島隆太氏が開発した。

そのワン・クールの物語である。
システムもいたって簡明。
読み、書き、計算である。

全国の上映館は、少ない。
おおよそ、8カ所。
東京では、恵比寿の写真美術館の1Fホールだけである。

午前11時の回でぼくは観た。
その次は、午後1時半。



上映スペースは、ブロードウェイの小さな劇場程度。
そこに、今日は26名のお客さん。
比較的高齢の方々であった。

多くのみなさんに観ていただきたい映画である。
確かに、1,800円を払う意味はある。

この映画を紹介していただいた緑雨さんに、感謝する。
ぼくの視野が、広がった。


      荒 野人


映画館情報 http://www.bokujohn.jp/theater/

ここで、上映時間など調べて下さい。



次に、ぼくは「共に歩く」を観に行くつもりである。
共依存、アルコール依存症、アルツハイマー型認知症の3組の男女を描いた映画である。



映画は、追体験でしかないけれど学ぶ事が出来る。
テレビの画像では分からない、現実感はやはりスクリーンである。