餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

幸せ運ぶ日本の美術

2024-12-22 23:53:47 | アート・文化

「-冬季特別展- 幸せ運ぶ、日本の美術」を見て来ました。
小林美術館に初めて行きました。小さな美術館ですがすごく私好みの日本画が揃っていました。これは幸せになります。文化勲章を受けた人を中心に集められているのですね。割と西洋画の様式を取り入れた新しい日本画が多い気がしました。上村淳之「雪中小禽」が可愛い。ルリビタキの雌が梅の枝に雄が雪の上を歩いています。やんちゃだ。西村五雲「寒梅」のみみずくも可愛いです。絵本みたいな表情です。油絵みたいなのもあるし。椿の屏風も綺麗。夏に来たら金魚あるかな(うーん)。


量産品でも手が出ん

2024-12-16 01:39:45 | アート・文化

「没後120年 エミール・ガレ展」を見て来ました。
ガレと言えばあれねと言うアールヌーボースタイルですが、ガレは最初からあのスタイルではなかったのだなと。ギリシャなど古典の歴史主義や異国主義、パロディなどを経て草花や昆虫にたどり着き、新進気鋭の工芸作家として父の会社を継ぎます。一般の需要で実用食器など作りながら、独自の画風を確立。金属グラインダーで複雑な凹刻を施し、競合メーカーと一線を画すスタイルを打ち出します。工芸の表現を拡張、美術館での展示やサロンへの出品も認められます。ヨーロッパ各自で同時多発的に起こったアールヌーボーの流行にガレもその傾向を強めます。で、電気の普及に電気照明器具という新しい表現分野を得ます。うん、ヨーロッパの照明って暗めよね。
1900年パリ万博での催事「ガラスの歴史」出品作に水差(キンギョ)があります。やや褐色を帯びた透明素地をフッ化水素酸でガラスを溶かすエッチング技法で凸刻し金魚と水草を表し、エナメルと金彩を併用して華やかな色調になっています。ふっふっふ、金魚と言うよりカサゴのようなとげとげの背びれ。珊瑚みたいに分岐したひらひらしっぽ。どちらかと言えば古っぽい絵ですがかわいい。アールヌーボー以前のものかな。がんばっている(何目線だ)。


何度でも始めて会う

2024-12-08 23:41:37 | アート・文化

「特別展 東郷青児 美の変奏曲」を見て来ました。
東郷青児さんと言えばクッキーの缶というイメージですが(私だけ?)、東郷青児が東郷青児になるまで過程があるのだなと。荒く塗ったキュビズムからCGのような滑らかなキュビズムっぽい体になり(円筒をつなげたような太い体)、淡い色になり細くなり大人の女性から少女になり。考えたらありえない体つきなのに綺麗なんです。夢の中で出会ったような美しさです。このくびれいいな(やはりそこかいっ)。うん、癒されます。