餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

展覧会も変わるよね

2024-12-01 00:50:09 | アート・文化

「開館5周年記念 京都の嵐山に舞い降りた奇跡!!伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!展」と「H&H 芭蕉と蕪村、2人のカリスマ」に行って来ました。なんじゃこの展覧会名は?今流行りの新文芸みたいです。この時期は近づきたくない、でも若冲だし、と嵐山に。やっぱりすごく人多い。しかし動けないような殺人的混雑を考えていたのでいくらかましでした。
「-伊藤若冲」確かに見たことない掛け軸が来ていました。若い時のすごく精緻な鶏から後期の気の抜けきった打ち出の小槌まで。あれだけ精緻に描きこんだからこそあの単純な線の墨絵の鶏が描けたのね。野菜の絵も可愛かったです。若冲の仏画は初めて見ました。やはりすごい人です。
「H&H-」HaikuとHaigaらしいです。芭蕉自ら文章と絵を記した「のざらし紀行図鑑」や蕪村の力の抜けたほのぼのとした絵が楽しい。蕪村の弟子の紀楳亭のカチカチに乾いた「乾鮭図」が面白かったです。
外の人はすごいですが、いつもは美術館の中は少ないんです。でも若冲は多かったです。さすが。人の熱気でちょっと暑かったくらい。日が暮れてからちょっと人が減っていたのでおみやげなど見てみました。


キリコと言えばこれ

2024-11-26 00:26:27 | アート・文化

キリコ展の入ったところがあの広場風になっていました。「これ見ると輪転がししたくなるね」と言ったら「それ何?」と友人。
「自転車の輪っかを棒で押して走る遊び知らない?」
「それは知っているけど、何でキリコと関係あるの」
「え、キリコの代表作と言えばそれでしょ」
「マネキン絵じゃないの」
まあそれもあるけど。あとで調べてその絵を見せました。「ああ、見たことある」と。
「通りの神秘と憂鬱」と言うタイトルらしい。今回は来ていませんでしたが。個人蔵なのかな。古い絵なので財団に入っていないのね。有名だと思っている人は少ないのかな。どっちが浮かぶ人が多いのか気になりました。


キリコは古代の夢を

2024-11-25 00:19:17 | アート・文化

「デ・キリコ展」と映画「ロボット・ドリームズ」を見て来ました。
「デ・キリコ展」私の持っているキリコのイメージよりだいぶん鮮やかでした。え、横尾忠則さん?森村泰昌さん?現代美術にも見えるしシュールレアリスムにも見える。無機質なマネキンのイメージがありますが、後期になるとマネキンがだいぶん柔らかく生きているように。肌色だし。形而上絵画と言うらしいです。不条理な夢のようなイメージです。うん、なかなかに変でした。
「ロボット-」単純な線のアニメですが、結構リアルでした。しかも意外にビター。バッドではないけどハッピーエンドではないような。1980年代のニューヨーク。動物たちの住む町で犬は孤独です。CMの組み立て式のロボットを見て注文。一緒に生活をします。料理を作ったり旅行に行ったり踊ったり。しかし海で遊んだ後ロボットが動かなくなり。次の日工具を持って犬は海に向かいますが海は来年6月まで閉鎖。動けない体でロボットは夢を見ます。世知辛いよね。ロボットが義理堅いのが裏目に。ラスカルは器用です。


浪費の元に突っ込む

2024-11-24 00:35:16 | アート・文化

北海道展があったのでトウモロコシソフトクリームを食べて来ました。
普段通らない商店街を歩いていたら、うっかり色々買い物をしてしまいます。避けていたのに古本屋さんについ。読み損ねた短編集を見つけたり、昔の金魚の飼い方を見つけたり。出版物なのか自費出版なのか槙下晶さんの画集を見つけました。「ワイルドキャット」白黒で綿密に描かれた野生の猫の画集です。ボローニャ国際絵本原画展に入選されたことがあるそうで。そこに平成24年のカレンダーがありました。パラパラと見たら7月に姉金を見つめる猫2匹が。手前上にデデンと姉金。下に水草。それをガラス越しに見つめる猫の顔、点描でちょっと薄くなっています。肉球をぺったりガラスにつけて。ハチワレ猫とキジトラです。ううう、かわいい。買ってしまいました。昔のカレンダーなのに。姉金がリアルなんです。鱗も鼻もリアル。可愛くデフォルメもされていない。猫の好奇心の表情も介さず無表情で泳いでいます。ふっふっふ、目が死んでいる(こらこら)。本当に無で泳いでいます。いいな、人が見ているとこの表情は見られません。古代魚のような威厳があります。寝ているのかも。ここにフォーカスを当てているのがいいなと。なかなか描けないと思うので。