自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★ブログ5000日

2019年01月05日 | ⇒ドキュメント回廊

   きょう1月5日はブログ「自在コラム」を開設して5000日目に当たる。2005年4月28日にアップした「★50歳エイ・ヤッと出直し」がスタートだった。その年の1月に民放テレビ局を辞して、4月から金沢大学の「地域連携コーディネーター」という仕事に就いた。まったくの異業種、エイ・ヤッだった。友人からは「よくテレビ局を辞めたね。もったいない」と言われたが、私自身は以前から「50歳になったら人生を見直す」と公言してきたのでそれを実行したまでのこと。そもそも、性格的に言って、一つの仕事を最後まで務め上げて云々というタイプではなく、幼いころから寄り道や道草、よそ見ばかりしてよく親に心配をかけた。 

        では、ブログを始めるきっかけは。大学でコーディネーターの職に就いたことを知らせるあいさつの葉書を友人たちに送った。その当時の私のオフィスはキャンパスに移築された築280年の古民家=写真・上=だった。その外観の写真を葉書に掲載した。すると、テレビ局時代の秋田の友人から「ブログに掲載するので内部の写真も送ってほしい」とメールで返信があった。メールで何度かやり取りをしているうちに、「宇野ちゃんは元新聞記者だから、書き始めるときっとはまるよ」と勧められ、当時ブログに余り興味はなかったが、誘われるままにブログの世界に片足を突っ込んだ。あれから14年、アップロード回数は今回で1363になった。その意味では、どっぷりと「はまった」のかもしれない。

   ブログは毎日書いているわけではなく、3日か4日に1本のゆっくりペースだ。ただ、日々のニュースや身の回りの出来事に目を向け、「これはブログのネタになるかもしれない」などと常に思いを巡らしてきた5000日だった。ブログを意識して写真も随分と撮った。画像ファイルがハードディスクの容量を占めるようになってきたので、外付けのハードディスクを持ち歩いている。これまでの中で印象に残る写真を1枚紹介するとすれば、2006年1月、イタリアの国立フィレンツェ修復研究所を訪れたときの画像だ。この研究所は16世紀に「美術のパトロン」といわれたメデイチ家が設立し、世界トップクラスの修復のプロたちが集う。研究所内を許可を得て撮らせもらった。ベッドに横たわる聖像があった。修復士たちが何やら聖像の声に耳を傾けているようにも見えた。聖像は右手を上げ、「病んでいる私を助けてほしい」と訴えかけているよう=写真・下=。まさに病院の医者と患者の光景であった。美術王国イタリアのひとコマである。

    ブログを勧めてくれた友人はその後SNSに乗り換え、トレンドを走っている。これまで、SNSの誘いを何人かの友人から受けたが、かたくなにブログ一本で通し、「不器用」な人生を貫いている。「ブログ1万日」となると78歳だ。いま密かに計画を練っている。自身のデータ(日記、検診や診療記録など)、講演や講義の原稿、著作物、撮った写真、読んだ本のリスト、名刺、これまでのブログなどをすべてAIに読み込ませ、私の思考や感情、心理と論理、知識、対人関係を身に着けた「分身」になってもらうのだ。1万日目のブログはひょっとしてAI分身が書いているかもしれない。  (※写真・上は金沢大学創立五十周年記念館「角間の里」)

⇒5日(土)朝・金沢の天気    あめ

コメント (2)
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