自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★生涯付き合うことになる「帯状疱疹」という厄介な病

2023年09月10日 | ⇒トピック往来

   左足に強烈な痛みが走るようになったのは8月10日だった。座っても立ってもいられない痛さで、テーブルにもたれかかって痛みが和らぐを待つしかない。時間にして数分だが、これまで経験したことがないピリピリとした痛みだけに、心臓もどきどきとしてくる。

   一度ひやりとしたことは、自家用車を運転中に痛みが襲って来たときだった。旧盆帰省のため家族とともに実家に向っている途中で痛みが走った。たまたま左車線を走行していて、空きスペースがあったので駐車して痛みをしのいだ。もし、渋滞に巻き込まれ、駐車もできずにゆっくり運転をせざるを得ない状況だったらどうなっていただろうか。以降は同乗の家族の者に運転を代わってもらった。この痛みは1日に1回か2回やってきて、3週間ほど続いた。

   この痛みの原因は「帯状疱疹」。7月31日に皮膚科医院で知らされた病名だった。左足の太もも(大腿)の裏あたりが一面に赤く腫れているのに気づいて医院に行った。医師の説明では、小さいときの「水ぼうそう」と同じウイルスが加齢とともに帯状疱疹となって現れる病気で、50歳代から80歳までに3人に1人は発症するということだった。発症する体の部位は右か左どのどちらかで、顔面や胸部、腹部、足の太ももなどさまざまという。そのとき、医師から尋ねられたのは「痛みが走りませんか」ということだった。このときは、痛みはまったくなく、どちらかと言えば痒(かゆ)みが少々あった。塗り薬など処方してもらった。

   8月7日に薬が切れたので医院に行った。赤く腫れた部分はかなり落ち着いた様子になっていた。痛みもなかった。ただ、医師はこう話した。「赤く腫れているときに患部に痛みが走るのですが、まれなケースとして『かさぶた』化するときに痛みが走る場合があります」と。そして、新たに痛み止めの処方があった=写真=。

   その痛みが現実に現れたのが冒頭の8月10日だった。痛み止めの薬を飲んだものの、1日に1回か2回痛みが走る。我慢が出来なくなり、18日に医院に駆けこんだ。すると医師は「まだ良いほうです。1時間に1回という人もいて、夜眠れないという人もいます」と。痛み止めの薬を継続することに。

   痛みらしい痛みが消えたのは9月に入ったころだった。ネットで専門医など所見を読むと、病をもたらすウイルスは生涯にわたって体内に潜伏する。普段は悪さをすることはないが、ストレスや疲れ、免疫機能の低下などきっかけでウイルスが再活性化する、とある。そういえば医院の医師はこう言っていた。「いま治っても10年後くらいにまた(症状が)出てきますよ」と。

   最近、帯状疱疹のワクチンの広告をよく見かけるようになった。全国的な流行なのか。連日の猛暑でストレスや疲れ、免疫機能の低下したのか。厄介なウイルスと生涯付き合うしかないようだ。

⇒10日(日)夜・金沢の天気    あめ

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