間が空いてしまいましたが、天文雑誌の古~いバックナンバー話の続編です。
このシリーズの前回記事で最後に出てきた「80年代のスーパースター」というのは、
76年の周期でやってくる「ハレー彗星」なのでした。
有史以来、何度となく雄大な姿が観測されてきた超有名なあの大彗星が、
1986年に戻ってくるということで、80年代前半から期待感が高まっていました。
で、それまでの月刊天文誌は「天文ガイド」と「天文と気象」(後に「月刊天文」と改名)
の2誌がありましたが、1983年に「スカイウオッチャー」という第3の天文誌が登場します。
その創刊号の表紙がこちら↓
ハレー彗星の回帰に伴う俄か天文ファンの増加を見込んでの創刊だったんでしょう。
他の2誌と違って、なんと表紙がイラストになっており、明らかに初心者向けという印象。
内容的にも小難しい専門的な記事はなく、特に中高生には親しみやすい雑誌でした。
一方、天文誌の中で出版部数トップの「天文ガイド」は1982年ごろから約半年ごとに
臨時増刊を出したりしてました。その1982年夏号の表紙がこちら↓
120ページ中28ページが「天体望遠鏡総カタログ」と題した主要メーカー製品の価格リスト。
これから天体観測機材を買う人が増えると予想して特集記事にまとめたんでしょうけど、
メーカーの宣伝ページも通常版と同様に多めで、今思うに広告収入で成り立ってきた
雑誌であろうことが容易に想像できる誌面作りです。記事は観測地案内とか工作・自作
などの情報が満載。ちなみに当時は、まだ国鉄時代の小海線沿線が天文ファンのメッカで、
清里や野辺山が人気でした。そのせいか観測地ガイドはこんなページで始まってます↓
この時代、クルマが使えない学生たちはポータブル望遠鏡をバックパックに詰め込み、
気動車に揺られて小海線の各駅を目指したらしいです。fornax8は確か一度だけですが、
中学生時代にお世話になった理科の先生にクルマで連れてってもらったことがあります。
あの頃は八ヶ岳山麓というと果てしなく遠く感じましたが、最近は気軽に行ってしまう
場所になってます。
(まだ続きそう)
コメント
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
- mashさん [2012年11月5日 20:52]
- fornax8さん、こんばんわ。
古い雑誌を大事に保管されているのが素晴らしいです。
クルマ好きなmashさんも以前は数多くの雑誌を保管してましたが
さすがに保管場所がなくなり数年前に処分してしまいました。
古い雑誌を読み返せば、あの頃の思い出が走馬灯のように甦りますね。
しいて言えば雑誌の切り抜きでスクラップしてる記事は残ってますけどね。(笑) - fornax8 [2012年11月5日 23:36]
- mashさん、毎度コメントありがとうございます。
ウチも保管場所がなくなりつつあり、困っているところです。
そろそろデジタル化してファイリングなんていうのも考えたいところですが、
700冊以上で10万ページと仮定して、どんだけかかるんだか?
とりあえずスキャンツールの検討でも始めましょうかねぇ。 - Team.Zen33 [2012年11月6日 20:20]
- こんばんは。
ハレー彗星、当時話題だったんですね!
野辺山も良いですが、南アルプスのしらびそ高原も、最高です!! - fornax8 [2012年11月7日 7:08]
- Team.Zen33さん、いつもコメントありがとうございます。
ハレー彗星は便乗商品が数多く出るほどの注目度だったんですが、
1986年は地球との位置関係が悪くて、見え方はイマイチだったんですよねー。
彗星とか流星群はマスコミが騒ぐと期待外れの結果に終るというジンクスは
それ以前から結構ありましたが、ハレー彗星もそんな感じでした。
しらびそ高原は仰るとおり最高の天体観測地だと思います。
個人的にはもう7年もご無沙汰状態ですけど、また行ってみたいなぁ。