平年なら関東は梅雨明けして好天が続く時期のはずですが、今年はまだ悪天候が続きそうな予感。
今月初旬から見頃となっているネオワイズ彗星には未だに出会えず悶々としていた中、
4連休直前の22日に1時間毎の天気予報をチェックしてたら、夕刻に晴れ間が期待できる所があったんで、
急遽出撃しました。目的地にはまだ空の明るい時間帯に到着。予想より雲が多めでしたが、彗星の見える
北西の方向は割とスッキリ晴れていて、このままいけば夜の帳が下りる頃には待ち望んでいた大彗星との
ご対面が叶いそうな感じ。期待感が高まる中、余裕をかまして撮影機材をゆっくりとセットアップ。
北極星が見えたところで赤道儀架台の極軸を合わせ、搭載したカメラ+望遠レンズを彗星の方向に向け、
モニター越しにターゲットを探しましたが、なかなか見つかりません。彗星は暗くなってしまったのか?
そこで双眼鏡を引っ張り出して当該方向を眺めたら、ダストの尾を伸ばした彗星の姿を雲越しに確認。
まだ貫禄十分って感じの見え方でした。概略位置が分かったところで再度カメラの向きを合わせ直し、
ようやく構図を決定。雲が少し途切れるまでしばらく待ってから撮影を開始し、得られた画像がコレです。
【ネオワイズ彗星(C/2020 F3)】
キヤノンEOS Ra+SAMYANG135mmF2 ED UMC,F2.8,ISO1600,L41 SUPER PRO(W)フィルター使用,
総露出時間6分(30秒×12コマ,加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾
流れてくる雲に邪魔されて不満の残る写りですが、2か月半も前から期待していた大彗星の撮影に成功。
緩やかにカーブを描くダストテイルはもちろん、直線状に伸びるイオンテイルも淡いながら写りました。
これぞ「ほうき星」っていうイメージが撮れたのは16年前に出現したブラッドフィールド彗星以来かな?
撮影中はじっくりと観望し、肉眼でも尾が伸びている姿を確認できました。光度は3等台後半くらい。
いやー、もっと明るかった今月前半に観望・撮影したかったなぁ・・・
この先もしばらくは好天が期待できそうにないので、個人的にはこれが最初で最後の撮影になるかも?
2020年代は、この彗星を皮切りに大彗星がたくさん出現することを願ってます。