Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
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大遠征ミッション8・前編(2020/03/26)

2020-09-26 12:11:56 | さいとしーいんぐ

前日にチェックインしたホテルの宿泊階は5Fでベランダがあり、そこからの眺望が割とイイ部屋でした。

しかも正面がほぼ真南で、視界は概ね良好。晴れたら念願の南十字星が見えるかも?
しかーし、問題は街の中心地なんで、低空の星々が光害にかき消されないものか気になるところです。
そして日付が変わる頃、ベランダに出てみると雲の切れ間から星がちらほら見えてたんで、
急いでコンデジ+三脚をセットアップし、ダメ元でサザンクロス・チャレンジを敢行。
雲がひっきりなしに流れていく状況で、いつ好条件になるか分からないんで、タイムラプス撮影で迎撃です。
で、後でチェックしたところ、こんな画像をGetしてたんです。

中央からちょっと左下に三角形の星の並びがありますが、これが南十字星の北側の3星なのでした。
実際のところ肉眼での確認は無理でしたが、持参した小型双眼鏡を使うとしっかり見えてました。
でも、南端の星は見えず、十字架は確認不能でした。もしかして建物に隠れてたのかな?
それを検証するため、星空シミュレーションに実際の地上風景を重ねてみると、こんな感じ。


(AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション)

十字架の南端の星は何とか見えるはずでした。ということは、低空の雲に阻まれてた可能性が高いです。
念のため、タイムラプス画像を全部合成してみたら・・・

北側の3星は雲で途切れたりしてますが、一応日周運動による円弧を描いてます。
しかし南端の星が描くはずの光跡は全く写ってませんでした。
ということで、この夜は「南十字星」ならぬ「南"へ"の字星」の観望・撮影で終了。もう、ふて寝です。

翌朝、眠い目を擦りながら食堂に行って、いただいた朝食がこちら。

これぞ身の丈に合った朝食って感じでした。この旅で納豆を食べるのは初めてだなぁ。
食事後、慌ただしく荷物をまとめてチェックアウト。
でも明日には再び同じホテルに泊まるんで、フロントの方に交渉して大きなカバンを預かってもらうことに。
で、リュックに必要最低限のものを詰めてタクシーで空港に急行。
受付カウンターでフライトの確認をして、

こんなプロペラ機に搭乗し、

眼下に石垣島北西部と

鳩間島と

西表島北部を見て、

たった30分ほどのフライトで着いたのがココ。

日本最西端の与那国島でした。今回の離島巡りで5番目の上陸島になります。
空港を出てすぐの所にこんな大きい観光マップがあります。

ここでも前もって足となる手段を予約していて、お迎えのクルマで島内最大の祖納集落へ。
ちなみに今日の宿泊ホテルも同じ集落内にあります。
足の確保後、真っ先に向かったのは島の西部で、久部良港って所に立ち寄りました。
その近くにある日本最西端の郵便局がこちら。

そう言えば最南端の波照間郵便局は見逃したなぁ・・・なんて今ごろ気付きました。まぁ、別にいいけど。
で、港の防波堤の先っぽに行って撮った写真がこちら。

海の色が凄ーくキレイです。やっぱり海を撮るなら晴天の日ですねぇ。
高い所に見えている灯台付近には、後で行く予定です。
テトラポッドにはカニさんがいました。

調べたらミナミイワガニって奴のようです。 ちょっとグロい雰囲気。
港からすぐのところには「ナーマ浜」っていうこじんまりとしたビーチがあります。

浅瀬らしく、海の色はエメラルドグリーンです。砂浜は割と大きめの石が多いような感じ。

ここにも防波堤があって、そこから見る海の色に癒されました。

先日行って感動したハテルマブルーの海にも劣らない色調で、なかなか素晴らしい眺めでしたヨ。

少しだけ波と戯れた後、本日のメインとなるポイントへGo!
そこへアクセスする道の前には、この島の名物であるカジキを模ったオブジェがありました。

ヒレが折れてますけど、尖った上顎の先端は西の果ての西崎展望台と灯台を指し示しているのでありました。
その方向を目指して少し急な坂道を登っていくと、西埼灯台が大きく見えてきます。

ところで「西崎」は「いりざき」って読むんですよ。西は日の入りの方角なんで、西=入りとなったとか。
ここで振り返ると、さっきまでウロついてた久部良港の眺望が広がります。

で、さらに登ると、左手に何やらモニュメントのようなものが見えてきました。

それが日本国最西端之地を示す石碑です。ここに来ることが、この旅行で2番目に重要なミッションなのでした。

ちなみに第3の重要ミッションは波照間島の日本最南端之碑に行くことだったんで、
これで5つの最重要ミッションのうち3つが完遂です。
ついでに、ちょっとだけ離れたところにあったモニュメントも撮影。

国体の炬火の採火式がここで行われたことの記念碑でした。昭和62年の秋のことだったみたいです。
さらに灯台の方へ少し歩くと、こんな真新しい石碑もありましたよ。

「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」という実験航海の成功を記念して建てられた石碑でした。
その除幕式は、つい3週間ほど前に行われたことを後で知りました。どおりでピカピカなわけだ。
この石碑の裏側にある柵の先は断崖絶壁で、東シナ海の水平線を臨み、手前にはこんなモノも見られます。

「トゥイシ」と呼ばれてる岩なんですが、実はこれが本当の日本最西端の陸地なのでした。
満潮時でも海に沈まないことが2017年に確認され、昨年になって国土地理院の地形図に掲載されたとか。
最近になって隆起したわけではなく、昔から存在していたようですが、認定が遅くなったってことみたいですよ。

以下、西崎からの素晴らしい眺望を紹介しておきましょう。

久部良港防波堤の先に広がる海

久部良港付近

ナーマ浜方向

この日は天気に恵まれたなぁ。

(つづく)