7月1日の夜、ほうき星パパラッチ目的で新潟県南部まで行ってきました。
撮影しようと考えていた彗星は3~4個あったんですけど、予想より雲の多い空模様だったため、
マシなイメージが撮れたのはたったの1個だけ。現在観測可能なものの中で最も明るいこの彗星でした。
【パンスターズ彗星(C/2017 K2)7/1】
キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO3200,ASTRO LPR Type2フィルター使用,1.6倍クロップ,
総露出時間36分(3分×12コマ,加算メトカーフコンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり
太陽からは結構遠くて火星軌道の外側にいるのに、意外としっかり尾を伸ばしたイメージが得られたんで、
ちょっと驚きました。で、その尾の伸びる方向が問題で、予想では7時から8時の方向であるはずなのに、
11時から12時の方向になっており、シミュレーションとはかなり食い違っているのが奇妙です。
一方、頭部周辺は青緑色に染まって写り、彗星らしさが感じられます。予報光度は8等台中盤。
ちなみに、この彗星が発見されたのは5年前の5月。発見光度は20.8等とかなり暗い状況でしたが、
土星より1.7倍ほど遠い所で見つかったことが分かり、そのような遠方での光度としては異例の明るさで、
彗星本体がかなり大きいと推測されました。ただ、残念なことに太陽にはあまり接近しないことと、
地球との位置関係があまり良くないこともあって、肉眼で見える明るさになるかどうか微妙です。
なお、最も明るく見えるのは今年の12月から来年の1月ですが、南天に移動していってしまうため、
日本からは最盛期の観測ができません。この先、9月中旬~下旬までなら何とか追跡できそうなんで、
今後もチャンスがあれば狙ってみようと考えています。