Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 土星が観測好期

【アーカイブ】八ヶ岳山麓へ初遠征した日(1983/08/13) ー 天の川撮影編 ー

2024-09-21 12:37:22 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの第18弾です。

春に隣県へ初遠征しましたが、仲間内では次はもっと暗い場所を目指したいよねーって話を
していて、夏休みに入ったら長野県の小海線沿線へ行ってみようぜ!ということになります。
当時の天文ファンにとって清里~野辺山近辺は天体観測の最適地として大人気だったんで、
是非一度行ってみたいという意見で一致したのでした。で、中学時代にお世話になった理科
の先生も参加してくださることになり、せっかくならペルセウス座流星群の極大夜(8/12-13)
に合わせようということで、野辺山高原にあるバンガローを希望日通りに予約できました。

当日は計5人がクルマ2台に分乗して目的地に向かいました。自分は友人の運転するクルマに
乗ってるだけでしたが、さすがに遠いなぁーって印象でした。何せ春に出掛けた山梨県東部
某所までの距離の3倍以上も離れた遠方ですからね。中央高速を使っても4時間ほど要したと
記憶してます。

現地にはまだ陽が高いうちに到着。肝心の天気は雲が多く、スッキリ晴れるか微妙な状況で、
日没後も空の大部分が雲に覆われていて、仕方なくバンガロー内で待機。夜が更けていって
半ば諦め気分になっていた24時過ぎにようやく奇跡的に晴れ間が広がってくれて、観測予定
場所へ移動して急いで撮影機材をセットアップ。一番撮りたかったさそり座~いて座付近の
天の川は既に西空に沈んでいたので、仕方なく最初に狙ったのはこの星座でした。


【はくちょう座】
 キヤノンEF+FD50mmF1.4 S.S.C.(Ⅱ),サクラカラー400(ASA/ISO400),絞りF2.8,露出15分,
 タカハシ90S赤道儀にて自動ガイド,長野県野辺山高原にて

当時は銀塩フィルムカメラの時代なので写り具合を現地で確認したりはできませんでしたが、
初めて見る天の川の光芒に驚くとともに、これは綺麗に撮れたはずって感触はありました。
結果は北アメリカ星雲などの赤い散光星雲まで捉えられて大満足の1枚になりました。まぁ、
今見ると大したことない写真なんですけどねぇ。ちなみに写野は次のとおりです。


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成

で、もう1ショット撮っていたのがコレです。


【秋の銀河】
 ※撮影条件は上と同じ

とかげ座・ケフェウス座付近の天の川を狙ったものです。ケフェウス座の南部にあるIC1396
という巨大星雲が淡いながらも確認できて、へぇーこんなのまで写ってくれるんだぁーって
現像/プリントが上がってきて吃驚したのでした。なお、写野は次のとおり。


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成

やっぱり天の川の写真は夜空がなるべく暗い場所で撮るべきだなぁーと思ったのでした。
(つづく)