絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

琴と筝の違い

2006年01月22日 11時15分55秒 | 一絃琴
いま、「琴(こと)」と発音してあらわされる楽器は
17弦やもっと多弦の「筝(そう)」と思われています。
しかし「琴(きん)」と「筝(そう)」とは違います。

高校の古典の時間には、必ずこの「琴」という言葉が出てきます。
(記憶に残るかどうかは不明)
「琴(きん)」のコトと「筝(そう)」のコト、
というふうに説明されると思います。
つまり、音のでる弦楽器を総称して「コト」と
言っていたのではないでしょうか?

その違いは琴柱(コトジ)の有無で、
琴(きん)は琴柱(コトジ)のないものをいい
筝(そう)はコトジのあるものを言います。

三味線(三弦)は琴柱がないですから
種類で言えば「琴(きん)」ということになりますね。

一絃琴には琴柱がありません。
左の中指に嵌めた呂管で弦を軽く押さえて、
右手の呂管で弦をはじいて音を出します。
ですから、この押さえる指の強さで、音が微妙に
高くなったり低くなったりします。
熟達してくると、どんな微妙な音も
出せるようになるわけですが、
なかなか難しいです。

「そんな、ダダーーンとやらないで」とか
「音に想いをこめて」とか、いつも先生に厳しく言われています。
「音づくり」というのは、どんな楽器の演奏にも
当てはまることだと思いますけどね。