先週から、自身のことでこまごまいろいろなことがあり、
少々、気が滅入っている。
どうでもよいことばかりなので、流してしまえばよいのだが
こころの中に小さいとげがひっかかっているように
感じるときもある。
占いの嫌いな自分だが、「気」については少々「気にする」。
「風水」の異常に好きな友人がいるが、それほどではない。
「病は気から」とか「気合い」とかいろいろ使われるが
運気の向上している人には一種のオーラのようなものを感じるのは
誰しも経験することだろう。
先週、小学校の読み聞かせに行った。
6年生のクラスで、この日程が決まったのが直前だったので
じっくり選書できなかったが、2冊本を読んだ。
一つは「おれはなにわのライオンや」
もう一つは「ちいさなきのねがい」
「おれは・・・」の方は、さねとうあきらの作品で
大阪の動物園の動物が戦時中毒殺された話だ。
最後は悲しいが、ライオンと飼育係のやり取りを通じて
日々精一杯生き、愛されていたことが切々と伝わってくる作品である。
それだけに戦争のむなしさが胸にぐっとくる。
語り口はとても軽快なので、聞いてもらうのに適していると思う。
子どもたちは、とても真剣に聞いてくれた。
この集中している静けさというのは、「ピーン」と張り詰めた感じで
読み手と聞き手の間に一つの「気」が生まれる感じがする。
読み終わると一気に緊張がとけ「ほ~~」という雰囲気になる。
これだけでは、あまりに朝から辛いので、
緩和する一冊「ちいさなきのねがい」を読んだ。
これは、外国の作品だが、詩のように短い絵もかわいらしいものだ。
ちいさな木が、草花のすぐ花をつける様子をうらやましく思うのだが、
時間がかかっても、自分だけの花をさかせたいんだ、と願い
最後にたくさんの花を咲かせるというものなのだ。
もうすぐ卒業していくこの子たちが、それぞれの花を咲かせてね、
という気持ちをこめて読んだ。
そうすると、不思議なことに、聞いてくれる子どもの口元も微笑んでいる。
読み終わったわたしも、にっこりする。
穏やかな一日の始まりとなった日であった。
(そんな日ばかりじゃないけどね・・・)