ラルくん 40

2022-01-26 10:47:29 | 日記
M子がストーカーかも知れない…と、疑いながらも、仲間たちは事の成り行きを静かに見守っていた。


「昨日は、どうだった?リモコンとか動いていた?」

「リモコンは動いて無かった…。だけど、ゴミ箱の中に、買った覚えのないレシートがあって…。」

「そのレシートは、何買ってた?」

「肉まん」

「え?肉まん?…なんでまた…?」

「…その肉まんは、部屋の中で食べた形跡あるの?」

「うん、たぶん、肉まんの包み紙が捨ててあったと思う」

「こわっ…。」

「…もしも、もしも、M子だったら嫌だなぁ…💦」

「やっぱり、思いきって本人に聞いてみようよ!」







ラルくん 39

2022-01-25 09:20:28 | 日記
「いくらなんでも…、M子がそんなことするかな…?ラルくんの留守に勝手に家に入る…なんて…💦」

「…だけど、ラルくんとエチュードをしたくて、2度もくじ引きの不正をしたくらいだよ…」

「いや、M子じゃないよ!」

ラルくんは、声をあげた。


「…なんでそう言えるの?」

「動物好きな人に悪い人はいない!」

「……💦」

「…まぁ、気持ちはわかるけど…。」

「ラルくんのいいたいことは、よくわかるけど…。実際、くじ引きの不正は、してると思うし…。あれは、他の仲間を欺く"悪いこと"だと思うよ。」

ラルくんは、黙ってしまった…。

M子が、くじ引きの不正のせいで、ストーカーではないか…という話しになってきた。



それからラルくんは、相変わらずストーカーに悩まされていた。

家の中のモノを意識的に色分けしたりして並べておくと、やはり動いていた。

「警察に言ったら?」

「え?もしも、M子だったら、どうするの?

「どうするの…って言っても、ダメなことはダメなことだし…。」

「…そうだよね。」

「…どうしよう…。正直、こわいよ💦」








ラルくん 38

2022-01-24 09:26:02 | 日記
ラルの家の部屋のリモコンの並べ方が変わっていたり、冷蔵庫の中にも変化が…💦

これ、本当ならヤバイじゃない💦💦

「ラルくんがいない時でも、自由に家の中に入れる人がいるでしょ?」

「いや、いないんだ。親に聞いてみたんだけど、来てないって…。」

「それじゃ、鍵を誰かに渡した記憶はある? 」

「誰かに、渡したとしても、返して貰ってるし…」

「え?じゃ、誰かに渡した?」

「うん…、最近だと…M子に…、スペアキーを。」

「え?付き合ってるの?」

「違うよ!M子が仕事で一週間くらい地方に行くから…と、彼女の猫を預かったんだ。帰ったらすぐに引き取る…っていうから、鍵を預けたんだ。返して貰ったよ。」

「そのスペアキーのスペアを作ったとしたら?」

「え?こわいっ!!💦」

女性たちは、悲鳴を上げた。

ラルくん 37

2022-01-23 08:32:25 | 日記
「ちなみにストーカーだと思える事って、何が起きてるの?」

「最初に気づいたのは、買い物中なんだ。家を出た時に、誰かに追われている気がして…、足音っていうか…。その帰りにも…。」

「偶然だよ。」

「うん。そう思いたいんだけど、この間、変なことがあって…

「変なこと?」

「オレって、わりと神経質で、家の中のモノを同じ場所に置いて置かないと嫌なんだ…。

例えば、テレビのリモコンとか、エアコンやオーディオのリモコンたちと、大きい順にテーブルの右側に並べる…とか、
冷蔵庫の中も、種類関係なく、賞味期限順に並べたり…」

「それが、どうしたの?」

「それが、順番になってないんだ…」

「……それは、ヤバいね…」

その話しを聞いた仲間が、ヤバいと思ったのは、モノが動いている事実もそうだか、ラルくんの変なこだわりに、かなりヤバさを感じて顔を見合わせた。




ラルくん 36

2022-01-22 07:14:00 | 日記
「ストーカー?」

「なにそれ?」

「ストーカーって、ホラ、前に本にもなったじゃない」

当時は、「ストーカー」という本も話題となり、ストーカーという言葉が世間に慣れ始めていた頃です。

「どんな風に?」

「最近、誰かに追われている気がして…」

「気のせいだよ。」

「この前の日曜日に、買い物に出たら、"人影"というか"気配"というか、感じるんだよ」

「気のせいだよ!」

「お前、モテると思って!自意識過剰なんだよ~👊💢」

実は、それからというもの、どんどんと現実的になってきて、ラルくん顔が曇ることが増えてきた。